医師監修丨鼻の黒ずみオフ!毛穴パックの正しい使い方

角栓除去する毛穴パックの種類・選び方・おすすめ商品

豊田雅彦(うるおい皮ふ科クリニック 院長)
監修者
うるおい皮ふ科クリニック 院長
豊田雅彦

公開日:2022.01.18

更新日:2022.07.22

鼻に詰まった角栓を除去できる毛穴パックを使えば、角栓毛穴や黒ずみ毛穴のケアができます。毛穴パックは肌に負担がかかるため、正しく使うことが重要です。毛穴パックの選び方・使い方を専門家監修のもと、詳しく紹介します。

監修者プロフィール:豊田雅彦さん

豊田雅彦さん

とよだ・まさひこ 医学博士。皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)。アレルギー専門医(日本アレルギー学会認定)。

うるおい皮ふ科クリニック院長。富山医科薬科大学(現在は富山大学)医学部卒業、1994年から2年半、米国ボストン大学医学皮膚科学教室に留学し、皮膚老化や神経などの研究を行う。2002年と2004年の国際皮膚科学会で、それぞれ臨床部門と研究部門の最優秀賞を単独受賞する。現在までに2000以上の医学論文・医学専門書を執筆。

また、国内外で、最も多い年で年250回以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。2005年、千葉県松戸市に、うるおい皮ふ科クリニック(皮膚科・美容皮膚科・漢方皮膚科・アレルギー科・形成外科)を開業。

角栓毛穴・黒ずみ毛穴には鼻パックが効果的

角栓毛穴・黒ずみ毛穴には鼻パックが効果的

ポツポツと目立つ角栓毛穴や黒ずみ毛穴は、メイクを落としたときに特に気になるもの。鼻パックはどんな毛穴悩みにも効果があるというわけではなく、角栓毛穴や黒ずみ毛穴、いちご鼻と呼ばれる「過剰な皮脂や角栓によって目立っている毛穴」のケアができるアイテムです。

毛穴にも種類があり、メラニン色素によって目立っている毛穴や、加齢によるたるみ・開きによって目立っている毛穴には効果がないため注意しましょう。鼻パックを使う前に、まずは自分の毛穴トラブルの種類を見極めてみるといいですよ。

なお、鼻パックの方法として医薬品軟膏やワセリン、ニベアクリームを使った方法などが紹介されていることもありますが、これらは角栓ケアのための商品ではないので、おすすめしません。

たとえば、医薬品軟膏には殺菌作用のある成分が配合されているものがあり、殺菌作用によって、美肌に影響する「肌に住む常在菌」を殺菌してしまう可能性もあります。角栓除去には、専用の商品を使いましょう。

鼻パックで毛穴が大きくなることはない

鼻パックで角栓を取ると、角栓によって押し広げられていた毛穴が、本来のサイズに戻ります。汚れが詰まっていた部分にぽっかり穴が開くため、毛穴が大きく見えることがありますが、実際には毛穴のサイズはパック前と変わることはありません。

むしろ、角栓によって押し広げられて広がっていた毛穴が、角栓が取り除かれることで本来のサイズに戻るため、継続して使用することで本来の毛穴サイズを保つことが可能となり、目立ちにくくなり得ます。

ただし、鼻パックがカチカチになるまで乾燥させたり、無理に剥がしたりすると毛穴にダメージを与えてしまう可能性もあるため、正しい使用方法で行うことが大切です。

角栓詰まり・毛穴の黒ずみの原因って?

角栓詰まり・毛穴の黒ずみの原因

いつの間にか汚れが詰まりポツポツと黒く目立ってしまう、毛穴。ここからは、角栓の詰まりや毛穴の黒ずみの原因についてご紹介します。

毛穴に詰まった皮脂や古い角質

角栓とは、毛穴に皮脂や古い角質が詰まったもののことです。ターンオーバーによって剥がれた角質細胞が毛穴に詰まり、皮脂と混ざって蓄積され、毛穴の表面が開き、大きく見えることで毛穴をつまらせる角栓となります。

そして、角栓が空気中・体内の活性酸素の影響で酸化して黒くなり、さらにほこりやメイクの汚れが加わると、「黒ずみ毛穴」「いちご鼻」と呼ばれる状態になります。黒くなることで余計に毛穴が目立ち、悩みにつながってしまうのです。

これは黒色面皰(黒ニキビ)とも呼ばれ、毛穴が塞がれるため、毛包内部に常在するアクネ菌が繁殖して炎症を生じた赤ニキビに進行してしまうことにもなりますので、適切な角質除去のケアが必要となります。

過剰なスキンケアなど

過剰なスキンケアも、角栓ができる原因になります。黒ずみ毛穴や角栓毛穴が気になるからといってスキンケアをやり過ぎると、肌が乾燥してかえって皮脂の分泌量が増え、新たな角栓ができることも。

また、ストレスや疲れなどは自律神経の乱れにつながります。自律神経が乱れると、ストレス抵抗ホルモンと言われるコルチゾールが多く分泌されます。コルチゾールは男性ホルモンの分泌を促すので、皮脂過剰となり角栓ができやすい肌状態となってしまうのです。

その他、睡眠不足や偏った食生活、運動不足は肌のターンオーバーの乱れを引き起こし、角栓詰まりができやすい状態になってしまうため、生活習慣を整えることも意識しましょう。

角栓を除去する毛穴パックの正しい使い方

角栓を除去する毛穴パックは、正しい使い方で使用することが大切です。ここからは、正しい毛穴パックの使い方を解説します。

毛穴パックの正しい使い方は?

角栓を除去する毛穴パックにも種類があり、得られる効果や使い方は商品によっても違いがあります。自己流の使い方は肌トラブルを招いてしまう可能性もあるため、使用する商品に書かれている使用方法を守ることが、正しい使い方です。

毛穴パック前はホットタオルを使うのがいい?

ホットタオルやスチーマーを使ったり、入浴したりして肌を温めると毛穴が開く一方、角栓自体が柔らかくなってしまうため、掴みにくくなります。

洗い流すタイプの毛穴パックの場合は有効かもしれませんが、剥がすタイプの毛穴パックの場合は角栓が取れにくくなるケースも。ホットタオルなどを使うかどうかは、商品に記載された使用方法に合わせるといいでしょう。

角栓を除去する毛穴パックのメリット・デメリット

角栓を除去する毛穴パックのメリット・デメリット

角栓を除去する毛穴パックには、メリットもあればデメリットもあります。まずは、毛穴パックのメリットからご紹介します。

【メリット】

  • 広範囲の角栓を一気に除去できる
  • 洗顔では除去できない頑固な角栓も除去できる

毛穴パックは、広範囲の角栓を一気に除去でき、簡単にケアできることがメリット。洗顔では落ちない頑固な角栓も除去可能で、角栓が目立つ部分や自分が気になる部分だけをパックできるため、ケアのやり過ぎを防ぐことにもつながります。角栓を強い力で押し出して除去するのではないので、肌に過剰な負荷をかけないで角栓を除去することが可能です。

一方で、以下のようなデメリットもあります。

【デメリット】

  • 深い部分の角栓は除去が難しい
  • 必要な角質を剥がしてしまう
  • 肌に負担がかかる場合がある(過剰な使用など)

深い部分にある角栓の場合、毛穴パックでの除去はできません。汚れが深い部分に入り込んでしまわないよう、日頃の洗顔による予防ケアが大切です。

また、毛穴パックは毛穴周辺の角層にもダメージを与え、肌に負担をかけてしまいます。必要な角質まで剥がしてしまうと、肌の乾燥の原因に。毛穴パック後の適切な保湿ケアおよび商品ごとに決められた使用方法や使用頻度を守ることなど、正しく使うことが大切です。

角栓を除去する毛穴パックの注意点

鼻の角栓を除去する毛穴パックを使うときは、以下のようなことに注意するといいでしょう。

毛穴パック後はしっかり保湿を行う

毛穴パックを行った後は、肌が乾燥しやすい状態になります。そのため、保湿ケアをしっかり行うことが大切です。化粧水や美容液などで潤いを補給した後は、乳液やクリームなどを使って油分を補い、乾燥を防ぎましょう。

また、毛穴の引き締め効果を有する化粧品もあるので、新たな角栓の形成の予防に使ってみるのも良いでしょう。

毛穴パックの頻度は週1回ほどに留める

毛穴パックは効果的な角栓除去ができるものの、肌の負担になります。毛穴パックのやり過ぎは肌トラブルのリスクを高めてしまうため、週に1回ほどに留めましょう。

角栓が除去できても、肌荒れが起こってしまうと美肌には遠くなってしまいます。肌の状態をチェックしながら行うといいでしょう。

角栓を除去する毛穴パックの選び方のコツ

角栓を除去する毛穴パックの選び方のコツ

ここからは、毛穴パックの選び方のコツをご紹介します。毛穴パックを探している人は、ぜひ参考にしてみてください。

角栓をはがす毛穴パックの種類

毛穴パックにはいくつかの種類があり、使い方や効果が異なります。それぞれの特徴を知って、最適なものを選びましょう。肌の状態や肌質によって使い分けると、肌の負担を抑えながらケアができますよ。

  • シートタイプ
    貼って剥がすだけで簡単に角栓を除去できる。剥がすときに痛みを感じることもあり、敏感肌の人には向いていない場合も
  • クリームを塗って剥がすタイプ
    クリームを塗って、固まってから剥がすタイプは、角栓が気になる部分だけピンポイントでケアしやすい。ただし、剥がすときの肌の刺激には注意が必要
  • クリームを塗って洗い流すタイプ
    クリームを塗ってから、剥がさずに洗い流すタイプ。剥がすときの刺激が気になる人におすすめ

毛穴の汚れ落ち

毛穴パックを使用する以上、角栓がしっかりと除去できることが最も重要!毛穴の黒ずみや角栓除去の程度を、いくつかの商品で比較して、自分が満足できるものを見つけるのが良いでしょう。

ケアのしやすさ

商品によって、ケアにかかる時間は異なります。5分待てばOKなものもあれば、20分ほど待つ必要がある商品もあるため、自分の理想とするケア方法に合わせて選ぶといいでしょう。

また、しっかりと鼻の形にフィットするか、痛みや赤みは起きないかなども大切なポイント。さまざまな商品があるので、いくつかを比較してみるのもおすすめです。

配合成分

毛穴パックは肌に必要な油分や水分も除去してしまうことがあります。毛穴パックと同時に肌の保湿ケアができる商品であれば、乾燥対策も可能です。

保湿成分としては主に、グリセリン、DPG、BG、プロパンジオールなどがあります。

角栓は鼻パックですっきりきれいに!

鼻に詰まった角栓の原因は、皮脂や古くなった角質です。角栓を放置すると酸化して黒ずみ、ポツポツと余計に目立ってしまうことに。

毛穴パックは、毛穴に詰まった角栓を手軽に除去できることがメリットです。ただし、肌への負担となるため正しい使用方法で使い、使用頻度に関しても週1回ほどに留めましょう。

また、毛穴パックで角質除去をした後は保湿ケアをしっかり行うことも大切。丁寧なスキンケアやストレス解消などの生活習慣の改善につとめて、気になる角栓をケアしましょう。


編集部おすすめ!角栓ケアできる毛穴パック4選

ここからは、ハルメクWEB編集部おすすめの角栓ケアできる毛穴パックをタイプ別でご紹介します。

【シートタイプ】ビオレ 毛穴すっきりパック 鼻用 黒色タイプ

「ビオレ 毛穴すっきりパック 鼻用 黒色タイプ」405円(税込)
「ビオレ 毛穴すっきりパック 鼻用 黒色タイプ」405円(税込)

「ビオレ 毛穴すっきりパック 鼻用 黒色タイプ」は、濡れた鼻に貼って5〜15分ほど乾かしてから剥がすだけで、簡単に角栓ケアができる鼻パックです。立体裁断シートなので、鼻の形に合わせてぴったりフィット。黒色のシートなので、角栓がどれだけ取れたのか、目で見てはっきりわかることもポイントです。保湿成分であるグリセリンも配合しているので、肌の潤いを逃すことなく気になる鼻の黒ずみケアができるでしょう。

【シートタイプ】CNP 公式 アンチポア ブラックヘッド クリアキット

「CNP 公式 アンチポア ブラックヘッド クリアキット」2277円(税込)
「CNP 公式 アンチポア ブラックヘッド クリアキット」2277円(税込)

「CNP 公式 アンチポア ブラックヘッド クリアキット」は、ザクロ果実エキス、イチジク果実エキス、ツルニンジン根エキス、メリッサ葉エキスなど天然由来の成分を豊富に含んだ鼻の集中ケアのための2ステップのマスクセット。まずは1のブラックヘッドクリアマスクで小鼻の毛穴の汚れを取り除き、次に2のポアタイトニングマスクで保湿・引き締めケアができます。角栓の除去も保湿ケアもしっかり行いたい人におすすめです。

【剥がすタイプ】がばいよか剥がすパック 炭黒

「がばいよか剥がすパック 炭黒」1430円(税込)
「がばいよか剥がすパック 炭黒」1430円(税込)

「がばいよか剥がすパック 炭黒」は、炭・クレイ・マンナンという汚れ吸着成分を配合した、剥がすタイプのパック。毛穴の汚れや古い角質、うぶ毛をピールオフできます。引き締め効果のあるハマメリスエキスやブドウ葉エキス、保湿効果のあるBGや馬油が配合されており、肌をケアしながら角栓除去が可能なアイテムです。

【洗い流すタイプ】ツルリ 黒ずみ吸着 うるおいガスールパック

「ツルリ 黒ずみ吸着 うるおいガスールパック」898円(税込)
「ツルリ 黒ずみ吸着 うるおいガスールパック」898円(税込)

「ツルリ 黒ずみ吸着 うるおいガスールパック」は、モロッコ産の溶岩クレイなどの汚れ吸着や角質ケア成分を配合した、弱酸性・無鉱物油・アルコールフリーのパック。ペースト状になっており、顔に塗って数分ほど置いてから洗い流します。グリセリン、DPG、BGなどの保湿成分も配合しており、保湿しながら角質除去が可能です。ラベンダー、ローズマリー、ゼラニウムの天然精油をブレンドしたハーバルスパの香りでリラックスしながらケアできます。

※記事内の価格は2021年12月1日時点のもので、すべて税込です。

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