マスクによる肌荒れにも要注意

季節の変わり目は要注意!肌荒れの原因と対策方法

サマンサクリニック院長 貞政裕子
監修者
サマンサクリニック院長
貞政裕子

公開日:2021.02.22

更新日:2023.11.27

一気に寒くなり、空気も乾燥する冬。季節の変わり目は、お肌も変わり目。肌のかさつきや湿疹などのトラブルが出やすくなる時期です。肌荒れを予防するスキンケアのポイントや、マスクによる肌荒れの注意点、マスク肌荒れ対策アイテム3つをご紹介します。

季節の変わり目は要注意!肌荒れの原因と対策方法
肌荒れの原因と対策方法

肌荒れ対策について教えてくれたのは?

サマンサクリニック院長 貞政裕子

サマンサクリニック院長 貞政裕子

大学病院や有名美容皮膚科クリニックで長年従事した後、東京都練馬区にサマンサクリニックを開院。一般的な保険診療に加え、最新鋭の自由診療にも幅広く対応し、女性医師ならではのきめ細やかな説明と治療が人気。

代表的な「肌荒れ」の症状4つ

肌荒れの症状

「肌荒れ」とひと言でいっても、さまざまな症状があります。どんな症状があるのか見ていきましょう。

【肌荒れ症状1】乾燥・カサつき

肌荒れの症状の代表格ともいえるのが、肌のかさつき。これは、肌の水分量が不足していて、うるおいがなくなっている状態です。

肌にうるおいがなくなると、古い角質が肌の表面にたまって肌のキメが粗くなり、カサつきが生じます。カサつきは、初期段階の肌荒れ症状といえます。

【肌荒れ症状2】毛穴の開き

毛穴の開きも、肌荒れ症状の一つです。毛穴は、正常な肌であればそれほど目立つことはありません。しかし、さまざまな原因により正常な肌を保てないと、毛穴が大きく目立っているように見えたり、黒ずんだり、しずくのような縦長の形の毛穴ができたりすることがあります。

【肌荒れ症状3】ニキビ・吹き出物

ニキビや吹き出物などが起きるのも、肌荒れの症状です。思春期の頃のニキビや吹き出物は、皮脂の分泌が多いおでこや鼻の周辺にできます。一方、大人になってからの場合は、口やあごの周辺の乾燥する部分に繰り返しでき、治りにくいのが特徴です。

【肌荒れ症状4】湿疹・皮膚炎

湿疹(しっしん)や皮膚の炎症が起こると、重症な肌荒れといえます。湿疹や皮膚炎の現れ方はさまざまで、小さく細かいブツブツが出ることもあれば、広範囲にまだらに出ることもあります。また、痛みやかゆみを伴う場合も。湿疹や皮膚炎の症状が出ている場合は、自分で対処せず、皮膚科を受診するようにしてください。

肌荒れがおきる原因

肌荒れの原因はどんなところにあるのでしょうか。考えられる原因を3つご紹介しましょう。

【肌荒れ原因1】ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーが乱れることで、肌荒れの原因となります。ターンオーバーとは、表皮の奥にある基底層で新しい細胞が生まれ、約14日かけて上の層へと移動し、さらに約14日後には、肌の表面である角層に押し上げられ、垢となってはがれ落ちることです。簡単にいえば、肌が一定のサイクルで新しく生まれ変わることをいいます。

このターンオーバーが乱れるというのは、肌が生まれ変わるサイクルが長くなる、または短くなることです。ターンオーバーのサイクルが長くなると、肌の細胞が垢になってはがれ落ちず、角層部分にとどまってしまい、肌がカサついたり、ごわついたりします。反対にサイクルが短くなると、未熟な角層細胞が積み重なってしまい、保湿力やバリア機能が低下するのです。

このターンオーバーの乱れは、睡眠不足や食生活の乱れ、ストレス、誤ったスキンケアなどによって起こります。

【肌荒れ原因2】ホルモンバランスの不調

女性ホルモンは月経と連動しており、分泌量が変化することで肌荒れの原因となります。女性ホルモンの一つ「黄体ホルモン(プロゲステロン)」は、月経前になると分泌量が増えます。分泌量が増えると、肌が脂っぽくなったり、毛穴が詰まりやすくなったりしてしまい、それがニキビや吹き出物の原因となります。

もう一つの女性ホルモン「エストロゲン」は、肌荒れを予防するホルモンですが、40歳前後から分泌量が減少していき、それが肌荒れや肌の老化を招くことがあります。

【肌荒れ原因3】肌のバリア機能の低下

肌の「角層」と呼ばれる表皮の一番外側にある部分には、バリア機能が備わっています。そのバリア機能の働きで肌のうるおいを保ち、外部の刺激から肌を守ったり、異物の侵入や肌の乾燥を防いだりしているのです。

しかし、肌のターンオーバーの乱れや紫外線によるダメージ、エアコンなどによる乾燥などによってバリア機能が低下することがあります。バリア機能が低下すると、水分と油分のバランスが崩れ、外部からの刺激を受けやすくなり、肌荒れの原因となってしまいます。

肌荒れを防ぐ対策

肌荒れを起こさないために日頃からできる対策にはどんなことがあるのでしょうか。ご紹介していきましょう。

【肌荒れ対策1】栄養バランスのとれた食事

体の内側から肌荒れを対策するには、バランスのとれた食事が重要です。その上で、肌をつくるタンパク質の代謝をサポートする働きを持つ「ビタミンB群」を積極的に取るようにしましょう。

ビタミンB群の中でも、「美肌ビタミン」と呼ばれ、ターンオーバーを助ける「ビタミンB2」や、皮膚炎の予防、皮脂をコントロールする作用をもつ「ビタミンB6」はしっかり摂取したいところ。ビタミンB2を多く含む食べ物には、レバーやうなぎ、卵、納豆などが、ビタミンB6を多く含む食べ物は、かつおやまぐろ、バナナなどがあります。

食べ物で摂取するのが難しいという人は、サプリメントを活用してみるのもいいでしょう。

【肌荒れ対策2】運動で美肌効果アップ

適度な運動は、肌荒れ予防に効果的です。運動をすることでストレス解消になり、心が整うのはもちろんのこと、血液のめぐりがよくなって、肌細胞に栄養が行き渡りやすくなります。また、基礎代謝アップも見込めるため、みずみずしい肌を保てるのもポイントです。

運動するといっても、激しい運動は必要ありません。激しい運動は、肌のターンオーバーを助ける美肌ビタミン「ビタミンB2」を消費してしまうからです。ストレッチやウォーキング、ヨガといった軽めの運動を毎日の習慣にしましょう。

【肌荒れ対策3】ターンオーバーを正常化させる

ターンオーバーを正常化させることも対策の一つです。ターンオーバーの乱れは、睡眠不足や偏った食生活、ストレス、誤ったスキンケアなどによって起こりますから、日常の生活習慣を見直し、悪いところは改善していきましょう。

【肌荒れ対策4】肌のバリア機能を高める

肌のバリア機能が低下しないようにするのも、肌荒れ対策に有効です。肌のバリア機能を高める方法は、肌を保湿すること。保湿することによって、肌の水分と油分のバランスを整えることができます。また、保湿を怠ると水分不足で肌が乾燥してしまったり、目元のちりめんじわなどの原因にもなるので注意してください。

肌荒れを予防するスキンケアのポイント

日頃のスキンケアで、肌荒れを防ぐこともできます。毎日の積み重ねから、肌荒れを防止しましょう。スキンケアで重要なのは、洗顔・保湿・紫外線対策です。

■洗顔のポイント

洗顔するときには、レモン1個分くらいのたっぷりの泡を使います。泡を肌の上で転がすようにして、やさしく洗うようにしましょう。ゴシゴシ洗うと、必要な油分まで取り除いてしまい、くすみや乾燥の原因となるの気を付けてください。

また、タオルで水分を拭くときも、ごしごし擦ったりせず、ぽんぽんと肌を押さえるようにするとよいでしょう。

■保湿のポイント

洗顔後は、化粧水や美容液、乳液などを使ってしっかり保湿をすることが大切です。保湿によって、肌にうるおいを与えることができます。

■紫外線対策のポイント

紫外線も肌荒れの原因となりますので、日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧下地を使いましょう。外出時には、日傘や帽子などを活用するのもおすすめです。

化粧品の選び方

肌荒れを予防するには、化粧品選びも大切です。化粧品選びは次のことに気を付けてください。
・自分の肌質に合った化粧品を選ぶ
・どんな成分が入っているかをチェックする

乾燥が気になる人は、保湿成分や肌のバリア機能を高めてくれる成分が配合された化粧品を選ぶとよいでしょう。ニキビや吹き出物が気になる人は、毛穴をつぶしてしまわぬようノンコメドジェニック処方になっていて、ニキビができにくい成分が入ったものを選んで使ってみてください。

マスクによる肌荒れにも要注意!

マスクによる肌荒れにも要注意!

インフルエンザ予防などのため、マスクをする機会が増える冬。マスクによる肌荒れに悩んでいるという声もよく聞きます。

マスクによる肌荒れは、乾燥やくすみ・色素沈着、ニキビなどの症状が出ることも。原因として考えられるのは、マスクと肌の摩擦や、湿度差の影響、マスク内の蒸れなどです。これからご紹介する方法で、マスクによる肌荒れへの対策をしましょう。

【マスクの肌荒れ対策1】乾燥編

マスクによる肌の圧迫やこすれ、マスクをはずした直後の水分の蒸発などにより、肌が乾燥してまうことも。乾燥肌は、しわやたるみの原因にもなってしまいます。そんなときには、外部刺激から肌を守り、肌のバリア機能を高めてくれるセラミド成分の入った化粧水を使うのが有効です。

キュレル ディープモイスチャー スプレー 250g (医薬部外品) 化粧水  2750円(税込)

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微細化したセラミド機能成分が肌の奥(角層)まで浸透するスプレータイプの化粧水。ひと吹きでうるおったやわらかな肌に保ちます。消炎剤(有効成分)配合で肌荒れを防ぎ、顔や体にいつでもどこでもうるおい補給が可能なので、お風呂上がりはもちろん、メイクの上からや、お子さまのデリケートな肌にもおすすめです。

【マスクの肌荒れ対策2】くすみ・色素沈着編

肌がマスクによって摩擦されると、くすみや色素沈着の原因に。くすみや色素沈着は紫外線によって悪化してしまうので、日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧下地を使って、ブロックしましょう。

ラロッシュポゼ 日やけ止め化粧下地 UVイデア XL プロテクショントーンアップ SPF50+/PA++++ 30mL ホワイト 3960円(税込)

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肌をキレイに見せてくれるトーンアップテクノロジーを採用しているため、塗った瞬間から輝く肌を実感できます。くすみや色ムラなど、気になる肌悩みを自然にカバーし、光のヴェールをまとっているような、自然で上品なツヤ感を演出します。

【マスクの肌荒れ対策3 】ニキビ編

マスクを着けていることでニキビができてしまう場合には、「グリチルレチン酸ステアリル」などのニキビ予防有効成分が配合された化粧品などを活用するのがおすすめです。また、正しい大きさのマスクを着けることや、清潔なマスクを着けることで、ニキビができるのを防ぐことができます。

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ルナメアAC(富士フイルム)ジェルクリーム 60g(ニキビ予防 肌荒れ 有効成分配合) 医薬部外品

肌をうるおわせながら、仕上がりがさらりとしたジェルクリームは、しっかりと保湿ができる上、有効成分「グリチルレチン酸ステアリル」でニキビを防ぎます。無香料、合成着色料不使用。うるおいを長時間キープして、しっとり、ツルすべの肌へと導きます。

肌荒れは、他人の目はもちろん、自分の目にもつきやすく、気になってしまいますよね。そんな肌荒れを予防するためにも、日頃の生活習慣を見直し、肌のターンオーバーや肌のバリア機能を高めて対策しましょう。

※この記事は2021年2月の記事を再編集して掲載しています。
※商品の情報は2023年11月27日時点のものです。

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