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- インド人の初心者水泳教室のカナヅチっぷり!?
水泳指導歴30年、還暦スイマーのたちよみです。泳げない人のことを「カナヅチ」と言いますが、日本人はきっと泳げるようになると思います。勝手な独断ですがそう思った訳は……?
インド人の初心者水泳教室のお話
コロナ禍以前のことですが、東京都の区の水泳教室の初心者クラスに数人のインド人の生徒さんが入会されました。この地域は在日インド人が多く、一時期は口コミで次から次と泳げないインド人が入会し、初心者クラスはほぼインド人ということもありました。
「泳げない」人は、まずは水深が腰下程度の「小プール」と呼ばれる子ども用のプールで歩くことから始めます。
日本人でも高齢の方の中には「プールが初めて」という方もいらっしゃいますが、たいていは海や川には入ったことがあるので、「浅いプールで歩く」のは難なくクリアされます。
しかし、数名のインド人は想像を超えた動きで指導歴30年の私を驚かせてくださいました。草むらや雪をかき分けて歩く動作……といえばいいのでしょうか。水に真っ向から対抗するように歩いて、バランスを崩したり息が切れたりで大騒ぎでした(楽しそうでしたが……笑)。
日本人の多くなら当たり前のようにできる水を手でかく動作も、多くのインド人は「かく」というより「切る?」「たたく?」という感じで「そうきたか~~!」と驚くような動きをされました。
インド人というと(私の浅はかな偏見で)ガンジス川やインダス川で沐浴したり宗教上の水浴びをしているイメージがあったのですが、生徒さんに聞くと「川も海も入ったことがない」という人がほとんどでした。
もちろん地域によって違いがあるでしょうから、インド人がどうだというのではありません。ただ、今までの経験で「泳げない」という日本人でも、水深の浅いプールで床に足をついての動作はスムーズで特に変わった動きをする人には出会ったことがなかったのです。
日本人は入浴や温泉に入る習慣や、海に囲まれた島国のDNAみたいなのがあって、「水慣れ」の素養があるのではないかと思いました。
平べったい体形の効用?
インド人8人(20代、30代の若い人多し)日本人2人(70代後半)の初心者クラス。さていよいよ水に浮いて泳ぐレッスンに入ります。
私の過去の指導の経験上、年齢的に若い人のほうが習得が早いのですが、今回はそうはいきませんでした。
「ビート板を持って浮いてみましょう」と言うと、ビート板にしがみついてあたふたする若者に「もっとそおっと浮くのよ」と、年配者がちょっぴり優越感? でアドバイス。仰向けで浮く(背浮き)動作の習得は、断トツで70代が早かったです。
(私の独断と偏見で科学的根拠はないのですが)インド人の体は厚みがあって骨盤が前傾気味。一方日本人の体は比較的平べったくて骨盤は後傾気味で、浮くのに都合がいいのではないかと思われます。
さらに水に対する恐怖心、浮力による不安定な状態への不安感があるとうまく浮けません。ここでも水慣れ力が必要です。
古代から水や海と慣れ親しんだ島人の血のおかげなのか、はたまた戦前から「国民皆泳」を目指してきた施策の効果かはわかりませんが、愉快なインターナショナルな水泳教室のおかげで「日本人は泳げるようになりやすい!」と強く思わせてもらいました。
(ところで、インド人の生徒さんの名誉? のために付け加えると、みなさん時間はかかっても明るく前向きに熱心に通われて、目標の25mを完泳! 水泳大好きになって、さらに上を目指す方もおられました!)
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