- ハルメク365トップ
- 素朴な疑問
- 中国では焼き餃子をあまり食べないって本当?
素朴な疑問中国では焼き餃子をあまり食べないって本当?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
グルメな友人に「おいしい餃子屋さんがあるから一緒に行こう」と誘われました。餃子といえば、ワタシの大好物。すかさず「行く行く! 中華料理の中で、ワタシは餃子が一番好きなの」と言うと、「焼き餃子は中華料理じゃないのよ。どうやら餃子を焼くって、日本独特の食べ方みたい」と言われてしまいました。餃子は中華料理だけど、焼き餃子は日本の料理ってこと? 気になったので調べてみました。
餃子の歴史は古く、新疆(しんきょう)ウイグル自治区トルファンにあるアスターナ古墳群から餃子とワンタンの化石が出土していて、少なくとも唐の時代(618年~907年)には餃子があったといわれています。
中国では餃子の本場は小麦の産地である山東省とされていて、縁起のいい食べ物として祝いの席では欠かせない食べ物なのだそう。「元宝銀(げんぽうぎん)」と呼ばれる通貨の形に似ていることや、子どもを授かるという意味の「交子(チャオズ)」と発音が同じことから、金運祈願や子孫繁栄の願いを込めて食べられてきたんですって。
中国での主流は「水餃子」と「蒸し餃子」
中国で餃子と言えば、一般的にゆでた「水餃子」とせいろで蒸す「蒸し餃子」の2つ(焼き餃子じゃないのね!)。
水餃子は山東省がある中国東北部で食べられ、中国のお正月である「春節」には家族が集まって水餃子を作り、年越しを祝って食べるのだそう。蒸し餃子は内陸部や南部でよく食べられています。日本の焼き餃子に似た「煎餃(ジェンジャオ)」もあるものの、主流ではありません。餃子を焼くのは、残った水餃子を食べ直すときの食べ方なのだそう。他に「炸餃子(ヂャジャオズ)」と呼ばれる揚げ餃子もありますが、やはり水餃子や蒸し餃子に比べるとメジャーな食べ方ではありません。
餃子は麺類の一種とされていて、日本のようにおかずとしてではなく主食として食べられています。ひき肉にニラなど野菜を加えたあんを皮で包むという作り方は日本とほぼ同じですが、あんにニンニクは入っていません。タレは日本と同じく酢じょうゆで食べるそうよ。
日本で焼き餃子が広まった理由
では、どうして日本では焼き餃子が一般的な食べ方になったのでしょう。背景は諸説ありますが、第二次世界大戦後、満州から引き揚げてきた人たちが現地で食べていた水餃子を売り始めたものの、当時は鮮度のいい肉が手に入らず、肉の臭みのせいで人気が出なかったとのこと。そこで、肉の臭み消しにあんにニンニクを入れて香ばしく焼いたところ、ボリュームあるご飯のおかずとして空腹の時代にマッチして人気になったのだとか。おいしいのはもちろん、家庭でも作りやすく栄養満点なことも、これだけ日本の人気料理として定着した理由の一つなのかもしれないわね。
ちなみに、餃子自体は少なくとも今から330年ほど前に日本に伝わっていたようです。水戸藩が著した1708(宝永5)年刊の『舜水朱氏談綺』によると、1689(元禄2)年、「福包(ふくつつみ)」と呼ばれるカモ肉を使った餃子が、水戸黄門でおなじみの水戸光圀(みとみつくに)に献上されたと記されていて、光圀が日本で最初に餃子を食べた人といわれているんですって。
明治以降、餃子について触れた書籍が出ていますが、どれも水餃子や蒸し餃子に関するものばかり。やはり日本の焼き餃子は戦後に生まれ、浸透していったようです。宇都宮や浜松などご当地餃子も、満州から引き揚げてきた人たちによって各地に広がっていったそうです。
水餃子も蒸し餃子もおいしいけれど、やっぱりワタシは皮はパリッ、中は肉汁ジュワーの焼き餃子派! 今夜はこんなにおいしい餃子を編み出してくれた先人に思いをはせながら、アツアツの餃子を冷えたビールでいただきます!
■人気記事はこちら!
- ベーキングパウダーで簡単にパンが作れるって本当?
- コロナ禍の夏休み~梅干し完成!とワンピース作り
- 夏野菜レシピ10選!暑い夏でも簡単に作れるおかず集
- 料理がおいしくなる!塩レモンの作り方とは?
- 電子レンジで発酵!基本のパン生地でプチパン作り
- 知ってるようで実は知らない?素朴な疑問ランキング ベスト100
参照:モランボン
イラスト:飛田冬子
- いいね 4
- びっくり 1
- 役に立つ 0
- 泣ける 0
\ この記事をみんなに伝えよう /
-
人生で1度は訪れたい場所
熊本・宮崎・鹿児島の3県には温泉、グルメ、絶景など、心もからだも癒やされる魅力が盛りだくさん!人生で1度は訪れたい名所がいっぱいです! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
スマホで医師に健康相談
24時間365日OK!30秒以内に医師・看護師・薬剤師などの医療チームがあなたの「健康相談」に応答してくれる♪ -
最高のワイナリーツアー♥
東京から2時間!家族・友だちと行きたい富士山を一望できる絶景ワイナリーでワインのテイスティングはいかが?お得なクーポンも! -
やばっ、冬の尿モレ
寒い冬、なぜ尿モレが増える…?3つの原因&4つの「効果的な尿モレ対策」を専門医に教えてもらいました! -
体験談:50代やって正解
銀行は断然「紙の通帳」派!そんな「デジタル嫌い」の私が 銀行アプリを使ってみたら想像よりもはるかに便利すぎて… -
年金生活…まさかの大出費
年金に頼った生活は、突然の出費によって耐えられなくなる恐れが。退職後も、老後資金を確保する3つの方法とは? -
認知症リスクに40%も差
最近、驚きの研究結果が…!「犬を飼っている人」は「飼っていない人」に比べて認知症リスクが… -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
最近、視力測定してる?
視覚情報は脳の刺激になるので、最近は視力と認知症の関係も注目されています。「みえにくい」と感じながらそのままにしていると…