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2022年03月20日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
先日、テレビで「納棺師」という仕事を紹介する番組を見ました。ご遺体を棺に納める仕事という漠然としたイメージを持っていましたが、それ以外にもさまざまなケアを行っているようです。どのような仕事をしているのか興味が湧いたので、調べてみました。
納棺師の主な仕事は、ご遺体をきれいな状態で棺に納めることです。葬儀の裏方ともいえる職業でしたが、2008年の映画「おくりびと」のヒットでより広く知られるようになりました。
ご遺体を棺に納める前に行う仕事があります。その一つがご遺体を洗い清める「湯灌」(ゆかん)です。これはご遺体を清潔に保つという目的に加えて、現世の苦しみや悲しみを洗い流して浄土へ旅立っていただくという宗教的な意味合いも持っています。
また、髭剃りや化粧を施して死装束に着替えさせるなど、身づくろいを行うのも納棺師の役割です。防腐液を用いて傷みを抑えたり、お顔に綿を含ませるなどして生前の穏やかな面影を保つ処置も行います。過酷な闘病や突然の事故などで損傷したご遺体をきれいに整えることで、ご遺族の心の負担を少しでも軽くして静かに見送るお手伝いをする仕事といえるでしょう。
ご遺体をどの程度まで整えるかについては、現在のところ決まった基準はありません。亡くなった直後に病院でもエンゼルケアと呼ばれる処置を行うため、湯灌が省略されるケースも多いようです。
しかし、よりきめ細やかで専門性の高い処置を行うには、豊富な専門知識や高い技術が求められます。これまでは、葬儀会社などで実際の業務を通して技術を身に付けていましたが、最近は葬祭に関する知識やご遺体のケアを学ぶ専門学校も増えてきています。
それでは、実際に納棺師に依頼するにはどうすればよいのでしょうか?
納棺の儀は、葬儀準備の一環として葬儀社のスタッフの手で行われるケースもよくあります。プラン内で用意された内容以上に手厚い納棺の儀をお願いしたい場合は、その旨を葬儀社に相談してみるのがよいでしょう。希望する内容にもよりますが、オプションという形で追加費用を払って納棺の儀を行うことが多いようです。
それ以外の手段としては、納棺師が運営している葬儀会社に依頼するという方法もあります。納棺師による湯灌やメイクを、アピールポイントとしている葬儀社も数多くあります。この場合も納棺の儀が手厚い分、費用も若干割高になる傾向があります。
納棺師は、旅立ちを前にできる限りきれいに整えてあげたいという遺族の心に寄り添う仕事です。自分や家族がどのような形で最後を迎えたいか、今のうちに話し合っておくことも大切ですね。
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参照:株式会社エス・エム・エス 納棺師とはどんな仕事?納棺師への依頼の仕方や相場も紹介します
イラスト:飛田冬子