介護保険の負担増に備える(後編)

介護費用で子どもに負担をかけないためにできること

公開日:2020.04.03

介護生活は急に始まることが多々あります。いざというときに家族や子どもが慌てないように、介護にかかるお金の目安や制度を知り、備えておくことが大切です。介護費用で子どもに負担をかけないために、元気な50代・60代のうちにできることを紹介します。

介護費用の平均は月8万円前後

介護費用の平均は月8万円前後

自分の介護にいくらかかるのか―。漠然とした不安を抱え、とりあえず「貯金だけはしている」という人も多いでしょう。

介護度や介護期間にもよりますが、介護費用の平均は月8万円前後(※)。介護保険だけで納得のいく生活を送るのは難しいのが現状です。
※生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年

生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」

介護保険サービスを利用すると、それに伴う費用として、食費や居住費(部屋代)、レクリエーションの実費など、保険が適用されない部分が生じます。これらは、全額利用者の自己負担になります。

「介護保険をどこに申請し、どんなサービスを活用してやりくりするか。情報を集め、検討して、初めてお金の使い道が決まります。実際にかかる費用はもちろん、準備にかかる手間も、大きな負担になります」と社会保険労務士の井戸さん。

また、社会福祉士の杉山想子さんも「いざというとき、子どもや家族に負担をかけないために、50代・60代の元気なうちに介護に関する情報や知識を得て、どんな介護を望むかを自分で考えることが大事」といいます。

子どもに負担をかけないために、今すぐできる3つのこと

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