終活片付けおすすめサービス体験レポート・1

2時間で挑戦プロの片付けサポートでクローゼット整理

公開日:2023.04.29

クローゼット整理の悩みは片付けサポートで解決!

クローゼット整理の悩みは片付けサポートで解決!

いつか手を付けたいと思いながら、つい先延ばしになってしまうのが、クローゼットの整理。人生の後半戦に向けて身辺をスッキリしたいけれど、いざクローゼットの扉を開けると、どれも大切に思えて処分が難しいですよね。

今回、家事代行サービスを初めて使うという井手さんも、何度か片付けに挑戦しようと思ってはみたものの、クローゼットの整理がなかなか進まなかったそう。

そんなときに頼りになるのが「家事代行サービス」です。

家事代行サービスとは、掃除や片付け、洗濯など自宅の家事を代わりにやってもらえる、有料の訪問型サービスのこと。利用者は増加傾向にありますが、実際に家事代行サービスを利用したことがある50代以上の女性は、まだまだ少ないのが現状です。

ハルメクで2020年2月に実施したWEBアンケートでも、「家事代行サービスを利用したことがありますか?」という質問に「はい」と答えた人はわずか4%という結果に。興味はあっても依頼したことがない人が多いようです。

そこで今回、井手さんに片付けサポートサービス(クローゼット整理・2時間)を使ってもらって、実際どのくらい片付くのかを体験してもらいました。

また、クローゼット整理で出た不要品は、古着を回収袋に入れて送付することで子どもたちのワクチン接種を支援できる「古着でワクチン」に寄付することにしました。

クローゼット整理に挑戦する人:井手 真理子さん(63歳)

クローゼット整理に挑戦する人:井手 真理子さん(63歳)

「私にとっては宝物のような洋服ばかりですが、子どもも巣立ってイベント事に出掛けることも減り、出番のない洋服も増えています。コロナ禍で在宅時間が長くなったのでクローゼットを整理したいと思ったのですが、自分一人ではなかなか進まず困っていました。プロのサポートでスッキリ暮らしやすくしたいです」

家事代行・片付けサービススタッフ:「カジタク」小林 美菜さん

家事代行サービススタッフ:「カジタク」小林美菜さん

旅行会社勤務を経て、2018年に家事代行サービス「カジタク(アクティア株式会社)」のキャストに登録。延べ300件の整理収納サービスの経験を生かして、子どもに片付けを教える「片づけの家庭教師」、整理収納セミナー、フェスティバル企画運営も実施。整理収納アドバイザー1級資格保有。

新型コロナ対策もバッチリ!作業前には注意事項の説明も

作業日当日「カジタク」片付けサポートスタッフが到着したら、まずは片付け作業の流れや注意点などの説明を受けます。新型コロナの感染拡大が落ち着いてきたとはいえ、訪問スタッフはマスク着用、手指の消毒も欠かさないので、安心です。

「第三者が家に入ることが不安」という人もいると思いますが、スタッフのみなさんは数多くのお家で家事をしてきているプロフェッショナル!

作業前には、万が一の時に備えて損害賠償保険に加入していることなど、注意事項の説明もあるので安心です。

洋服がいっぱいでも大丈夫!クローゼット整理のポイント

確認が済んだら、さっそくクローゼットの整理をスタートしていきます。今回、井手さんが片付けたいのは、洋ダンスとウォークインクローゼットの2か所です。

洋ダンスの扉を開けると……上下どちらのラックも、洋服が隙間なくびっちり詰まっています。

「着道楽だった母から譲られた洋服や鞄もあり、洋ダンスもウォークインクローゼットも洋服がいっぱいで、どう整理を進めればいいのかわからなくて……」と困り顔の井手さん。

そんな井手さんに「全部を一度に進めようとすると、量が多くて躊躇してしまいますよね。でも、一つずつ進めていけば大丈夫。クローゼット整理で大切なポイントは、『だ・わ・へ・し』です」と小林さん。

『だ・わ・へ・し』とは、整理・収納のステップの頭文字を並べた片付けのルールで、詳しくは以下の通り。覚えておくと、クローゼット以外の場所を自分で整理するときも効率がよくなって便利だそうです。

※『だ・わ・へ・し』は、整理収納アドバイザー・井田典子氏が提唱した片付けのルールです。

整理&収納のステップ

  • だ:範囲を決めて一度ものを【出す】
  • わ:種類別に【分ける】
  • へ:必要なものを選んで適量に【減らす】
  • し:住所を決めて【しまう・収納】する

この『だ・わ・へ・し』の片付けルールに沿って、まずは、洋ダンスから整理していくことになりました。

クローゼット整理の進め方は「出す・分ける・減らす・しまう」

まずは、クローゼットの中の洋服を順番に出していきます。

ステップ1:出す

タンスの上段だけ、などと片付ける範囲を決めたら、一度すべてのものを外に出します。

「あまり広い範囲を一度に片付けようとすると、気負いすぎて疲れてしまいます。まずは引き出し一つから片付けるなど、スモールステップでこなしていくと、作業がスムーズに進みます」と小林さん。

ステップ2:分ける

次のステップは「分ける」。種類や色などでまとめて比較すると「似たようなアイテムばかり買っていた」など、客観的に自分の持ち物を見直すことができます。

4人の子どもを育ててきた井手さん。セレモニー用のスーツやワンピース、喪服だけで7着もありました! すでに子どもも独立して袖を通す機会も減っているので、デザイン的に古さを感じさせるものは思い切って処分することにしました。

クローゼット整理のステップ2:分ける

また、「ストライプが好き」という井手さんが、タンスからストライプのトップスを出して並べてみると、15着以上に。

クローゼット整理のコツ:だ・わ・へ・し

似たような色のストライプもダブっていたので、3着は手放すことにしました。

ステップ3:減らす

さらに、不要な洋服を「減らす」ことに挑戦していきます。「洋服を片付けるときは、何を基準に洋服を着るのかを決めておくと、処分するときの判断が楽になります」と小林さん。

「高価だったから」など洋服の価値で判断するのではなく、自分が着たいと思う洋服だけを残します。それでも迷ったら、実際に着てみて、今の自分に似合うかどうか判断すると良いとのこと。

井手さんも着用した姿を鏡に映して、判断していきます。

「母からもらった毛皮のコート。一度も着ていないしかさ張るのに、もったいないからと捨てられなかったんです。改めて着てみると今の私・今のファッショントレンドに合わないですね。やっと手放す決意がつきました!」と井手さん。

着てみて似合わない・これから着ないと判断した洋服は「古着でワクチン」の袋に、どんどん入れていきます。

クローゼット整理のステップ3:減らす

「古着でワクチン」では、洋服だけでなく、バッグや靴、帽子、アクセサリーなども回収し、再利用してくれます。ご主人のネクタイやバッグなども袋に入れました。

一方で、クローゼットがスッキリしても、大切なものまで捨ててしまっては後悔することになります。井手さんも新婚旅行のときに着たドレスは、大切な思い出の品として、そのまま残すことにしました。

「残すものを決める」取捨選択こそ、終活片付けの大切なポイント

終活片付けは「これからを前向きに生きること」が目的であって、大切な思い出が詰まったモノを無理矢理手放して「量を減らす」ことが目的ではありません。

不要なモノを手放して「残すものを決める」取捨選択こそ、終活片付けの大切なポイントと言えますね。

ステップ4:しまう

クローゼット整理のステップ4:しまう

最後のステップは「しまう」です。使い勝手がよくなるように収納すれば、散らかることも少なくなります。

「クローゼットの収納の基本は、人ごとに場所を分けること。さらに、収納するアイテムは、トップス・ボトムスで分けると便利です。洋服の丈を揃えたり、ハンガーを揃えると見た目もきれいになります」と小林さん。

ハンガーをそろえると見た目もきれいになります

なお、クリーニング店でかけてくれるビニール袋は湿気がこもってカビやすくなるので、外した方がよいそう。こうした、ちょっとしたコツを片付けのプロから直接アドバイスもらえるのも良いですね。

洋ダンス・クローゼットの片付けビフォーアフター写真を比較!

そして、片付け開始から約2時間で作業が終了しました!

ウォークインクローゼットは、不要な洋服やバッグがなくなって、床にモノがなくなり広々とした印象です。

片付けビフォーアフター写真:ウォークインクローゼット
※写真は複数あります。Yahoo!でご覧の方は、画像下の「>」でスライドしてご覧ください

そして、洋ダンスのビフォーアフター写真がこちら。

片付けビフォーアフター写真:洋ダンス

左上にあった毛皮のコート2着や右下にあった黒いダウンなど、かさ張る大物を思い切って処分できたことで、スッキリ。

【左上の扉】毛皮のコートがなくなり、スッキリ!

After画像では、1枚1枚ゆったりスペースを取ってかけても余裕があるのがわかりますね。

ベッドに並んだ大量の不要品にびっくり!心も軽やかに

今回の「クローゼット片付けサポート」でどのくらいの洋服を整理できたのでしょうか? 

2時間のクローゼット整理で出た不要品

  • カーディガン:7枚
  • ネクタイ:14本
  • 毛皮のコート:2着
  • カットソー:2枚
  • ブラウス:4枚
  • コート:4着
  • パーカー:1枚
  • ダウン:1着
  • ワンピース:11枚
  • ハンドバッグ:3個
  • リュック:3個
  • パンツ:4枚
  • スカート:4枚
  • スーツ:2着

「片付けは好きで日頃から心掛けていたので『それほど多くの洋服を捨てられないのでは?』と思っていました。プロのアドバイスがあると判断しやすくて、2時間でこんなに手放せるなんて驚いています」と井手さん。

終活も兼ねて、しっかり取り組みたいと思っていた、クローゼットの整理。先延ばしになっていた大仕事が片付いて、気持ちも軽やかになったそうです。

ちなみに「古着でワクチン」の回収袋は最大で30kgまで入りますが、中身を詰めてから運ぼうとすると、重くて大変。玄関で袋詰めし、そのまま宅配業者に回収してもらうのがラクです。

終活片付け(生前整理)やクローゼットの整理をどう進めればいいのか悩んでいる人は、今回の体験レポートを参考に、片付けサポートサービスを上手に活用してみてくださいね。

次回は、井手さんが「メルカリ」で初めての出品に挑戦した体験レポートを紹介します。

文:時津木春、撮影・編集:竹下沙弥香(ハルメク365編集部)、取材協力:カジタク


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■もっと知りたい■

時津木春

1971年生まれ。編集プロダクション、出版社勤務を経てフリーランス。ファッション誌の執筆からビジネス書の編集まで、旺盛な好奇心を糧に幅広く活動。男女2児の母で思春期の子育て真っ盛り。東京西部の山育ち、植物好き。

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