プロに聞く!花を最後まで楽しむテクニック

クリスマスも年末も活躍!アマリリスの花で華やかに

公開日:2022.12.13

凛とした豪華な花「アマリリス」を部屋に飾りませんか?「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の連載で、「二十四節気の花あしらい」を担当する谷中直子さんに、アマリリスの飾り方・楽しみ方を伺います。

1輪でも華やかな印象の「アマリリス」

アマリリスといえば、水を与えるだけで豪華な花が咲く、水車の絵が描かれた植木鉢でおなじみのこの花をご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

こうした鉢植えは2~3月が開花期ですが、切花ではほぼ一年中出回り、その中でも12月はアマリリスの最盛期です。

今回はギリシャ語で「輝かしい」という意味が語源といわれる、1輪でもとても華やかで豪華な印象のアマリリスを使って、年末年始にぴったりな花あしらいをご紹介します。

アマリリスの飾り方1: 花と茎の美しさをシンプルに楽しむ

アマリリスの飾り方1: 花と茎の美しさをシンプルに楽しむ

アマリリスを買ったら、まずはすっと伸びた力強い茎と凛とした花をシンプルに楽しんでみませんか? 

2本のアマリリスを丸型の白いガラス花器に生けて、丸と茎の直線、そして赤と白のコントラストでキリっとした印象の花あしらいにしてみました。

アマリリスは少ない本数でも、その佇まいから凛とした美しい雰囲気を漂わせてくれます。

アマリリスの飾り方2: 枝物をプラス

アマリリスの飾り方2: 枝物をプラス

シンプルに美しいアマリリスの姿を楽しんだら、赤い木肌が美しい「サンゴミズキ」とクリスマスのアイコンである「コニファー」、シルバーグリーンの色が美しい「ユーカリ」をプラスして、赤と緑のクリスマスらしい花あしらいに変化させましょう。

このスタイルでは、まっすぐ力強い茎も楽しむためにガラスの花器を選びました。アマリリスをブーケのようにぎゅっとまとめ、サンゴミズキと一緒にトピアリーのようなスタイルに仕上げていきます。

花器の形にもよりますが、先にサンゴミズキを生けて全体の大きさを決めてから、アマリリスを添える方が生けやすいと思います。

ちなみに、サンゴミズキの枝は固いので、アマリリスの花びらを傷つけないように注意してください。アマリリスの花は美しい分、傷ついた場所が目立ちます。傷ついてしまうとすごく残念な気分になりますので、ゆっくり慎重に生けましょう。

丈の長いアマリリスが手に入ったら、あまり茎をカットせずに大きなスケールで楽しんでみてください。ツリーの代わりにもなる主役級のオブジェになります!

アマリリスの飾り方3:迎春を華々しく迎える

アマリリスの飾り方3:迎春を華々しく迎える

クリスマス以外にも、アマリリスは迎春の特別感を演出できる花です。

シンプルにアマリリスとサンゴミズキを合わせて、華やかで瑞々しい花あしらいにしてみました。

アマリリスの蕾(つぼみ)は徐々に咲くので、花同士を近付け過ぎず、ゆったりと生けてみてください。年末に生ければ、お正月にかけて次々花開く姿が楽しめます。

アマリリスのお手入れ3つのコツ

アマリリスを最後まで美しく楽しむための3つのポイントを紹介します。

ポイント1:セロハンテープを巻いて茎をカット

アマリリスの茎はとても太く、中が空洞です。さらに裂けやすい性質があるので上手にカットできないと茎が縦に裂けてしまい、水に入れると茎の端からタコさんウィンナーのようにクルクルとめくれあがってしまいます。これを避けるための裏技を紹介します。

ポイント1:セロハンテープを巻いて茎をカット

まず、カットしたい茎の水を拭き取り、カットしたい位置にセロハンテープを一周と少し巻きます。次にセロハンテープの上からよく切れるハサミやナイフで茎をカットして、このまま水につけます。

ポイント1:セロハンテープを巻いて茎をカット

こうすると、テープがめくれを防止するので茎の切り口は裂けず、テープも目立ちません。ガラスなど透明な花器を使う場合には特におすすめです。

ポイント2:花粉を取り除く

花粉はなるべく早めに取り除きます。指が汚れないようにティッシュなどで包んで取りましょう。

そのままにしておくと、花びらが花粉で汚れてしまい、せっかくの美しさが半減してしまう上に、服やインテリアを汚してしまう恐れもあります。

ポイント3:枯れた花は取り除く

変色したり、萎れて枯れてきた花は早めに茎の根本からハサミでカットして取り除きましょう。

濃い色の花が枯れた場合、花を触るとインクのような液が出る場合があります。こちらも服やインテリアに着くと落ちにくいので注意しましょう。

アマリリスは高級感あふれる見た目通り、高価な花です。大切に扱い、美しく凛とした姿に生けて長く楽しみましょう!

「アマリリス」の基本情報

  • 出回り時期:ほぼ一年中(最盛期は12月)
  • 香り:なし
  • 学名:Hippeastrum
  • 分類:ヒガンバナ科アマリリス属(ヒッペアストルム属)
  • 和名:アマリリス
  • 英名:Amaryllis
  • 原産地:南米
  • 花言葉:輝くほどの美しさ など

構成・写真=石川恵子(第一園芸・花毎)
 


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この記事は、花毎での連載「二十四節気の花あしらい」を基に制作しています。
>>花毎で「二十四節気の花あしらい」を読む

花毎(はなごと)

花屋の第一園芸が運営する花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、買うだけではない花の楽しみ方をさまざまな角度からご紹介。書籍に『花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)

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