プロに聞く!花を最後まで楽しむテクニック

秋の華やかな花ダリア!初心者でも素敵に飾るコツ3つ

公開日:2022.09.11

秋が旬の花「ダリア」を部屋に飾りませんか?「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の連載で、「二十四節気の花あしらい」を担当する谷中直子さんに、簡単で華やかなダリアの飾り方・楽しみ方を伺います。

初秋に飾りたい華やかな「ダリア」

初秋に飾りたい華やかな「ダリア」

庭でも花屋さんでも人気のダリアですが、花の中でも品種数が多く、約3万種以上あるとされています。

そのため、色や形もバリエーション豊富で、色は赤・白・ピンク・オレンジ・紫・黄・複色、花の形(咲き方)は数十種類、サイズは約5~30cmといったように、多種多様な姿をしています。

日本にはダリアを育てる第一人者がいる!

日本にはダリアを育てる第一人者がいる!

現在国内で流通しているダリアの7割以上を育種(よりよく改良した新種を作ること)したのが、世界的にも著名な育種家で日本ダリア会理事長の、鷲澤幸治(わしざわ・こうじ)さんです。ダリアの品種がここまで増えたのは鷲澤さんの尽力があってこそ。

中でも秋田県との共同開発で誕生したNAMAHAGEシリーズは人気の品種です。

上の写真はその一つである「NAMAHAGEクリムゾン」。ドラマティックな姿は、ダリアならではの魅力です。

ダリアの飾り方1:色のグラデーションを楽しむ

ダリアの飾り方1:色のグラデーションを楽しむ

今回は深まる秋を暖色のグラデーションで表現してみたくて3種類のダリアを選びました。

黄色がかったオレンジの「ペアビューティー」、ピンク色で花びらの表裏の色が異なる「ピーチマカロン」、柔らかなアプリコット色の「ルル」という品種の3種類です。

ダリアは同じ品種でも、産地や気温によって色合いや模様の出方、大きさも変わるので、花屋さんでお気に入りの一本を探すことも楽しみの一つです。

花瓶全体にふんわり生けることがコツ。花同士をぎゅっとまとめて生けると、一つのかたまりのようになり、せっかくのきれいな花が目立たなくなってしまいます。

自分の作りたい形をイメージしながら、一本一本の花の顔がきれいに見えるように気を付けて生けていきましょう。作りたい形をイメージすると失敗が少ないですよ。

写真はオーバル(楕円形)をイメージしてやさしい雰囲気に仕上げました。

ダリアの飾り方2:一輪挿しを集めて飾る

ダリアの飾り方2:一輪挿しを集めて飾る

ダリアのスタイリッシュな花姿を楽しむには一輪挿しもおすすめです。

優雅な花、きりっと直線的な茎、引き締まった緑の葉など、ダリアの美しさを堪能することができます。

一本だけでも素敵ですが、一輪挿しを集めて、まとめて飾るのも華やかです。
器はあえて形の違うものを選んで、花の長さも高低差をつけてリズミカルに仕上げましょう。

食卓では数個を集めて華やかに、デスクやベットサイドにはお気に入りを選んで日替わりに楽しむなど、フレキシブルに楽しんでみてください。

ダリアの飾り方3:お花屋さん風アレンジメント

ダリアの飾り方3:お花屋さん風アレンジメント

花屋さんの定番、カゴに生けたフラワーアレンジメントのような見た目ですが、作り方はとても簡単です。

短くカットした花をコップなどに入れてカゴの中に入れるだけ。

花瓶で楽しんだ後、少し花がくたびれてきたら短くカットして、このようにスタイルを変えて楽しんでみましょう。短くすることで花持ちも良くなりますよ。

ダリアのお手入れ方法

ダリアのお手入れ方法

ダリアは外側の花びらから傷んできます。根本から花びらを引き抜くと傷みが早くなる場合があるので、花びらの根本に近いところからカットし、トリミングしてお手入れします。

また葉はしおれやすいのでデザイン上必要なければ、早めに取り除くといいでしょう。

時には花びらが突然パラパラと散ってしまうことがあります。そんな場合は水に浮かべて、美しい花びらを楽しみましょう。

最後までダリアを楽しんでくださいね!

 

  • 出回り時期:通年(旬は9~10月)
  • 香り:なし
  • 学名:Dahlia
  • 分類:キク科ダリア属
  • 和名:天竺牡丹(てんじくぼたん)
  • 英名:Dahlia
  • 原産地:中央アメリカ
  • 花言葉:華麗、優雅、気品、感謝など

構成・写真=石川恵子(第一園芸・花毎)

■もっと知りたい■

花毎(はなごと)

花屋の第一園芸が運営する花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、買うだけではない花の楽しみ方をさまざまな角度からご紹介。書籍に『花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)

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