小さい頃からいつも本がそばに

三浦しおん「風が強く吹いている」

久田かえこ
2019/04/16 2

幼少の頃から読書が大好きな久田さんが、定期的に行っている読書会についてや、文学にちなんだ場所巡り、おすすめの本について紹介。今回は読書会にて、三浦しをんさんの「風が強く吹いている」を読んだお話です。

三浦しおん「風が強く吹いている」
※イメージ
【目次】
  1. 1月の読書会の席から
  2. 「風が強く吹いている」

1月の読書会の席から

2018年は山本周五郎作品を9月より「サブ」「青べか物語」「小説日本婦道記」「ちいさこべ」と読んできたのでこの辺で何か若い人の文章に触れたくなったね、との意見がみんなから出てきました。さて誰がいいかなぁ、といろんな人が出たけれど話しているうちに「三浦しをん」さんにしようという話になりました。作品は純度100パーセントの疾走青春小説「風が強く吹いている」に決まりました。

三浦しをんさんのことをあまりよく知らない私たちは「男の人だと思っていた」とかの意見もありました。私もその一人で、名前からして男の方だとばかり思っていました。

昔は当番さんがレジュメを作って作者のことを調べたり、作品を順番に書き出したり丁寧な読み方をしていたのですが、今はもう何もしていません……。ネットで、誰でもが簡単に情報を得ることができるようになったからです。

「風が強く吹いている」

風が強く吹いている

長編なのですが、とても面白く飽きずに読めた作品でした。

箱根駅伝を走りたいという主人公「清瀬灰二(きよせはいじ)」の想いが天才ランナー「走(かける)」と出会って動き出します。「竹青荘(ちくせいそう)」に住むほかの8人のメンバーは、走ることには興味も経験もない人たちがほとんどで、初めはとてもいい加減に走っていました。そんなことは気にしない灰二は9人のメンバーにあったトレーニングメニューを組んで、彼らを巧みに引っ張っていきます。とても個性的な10人のメンバーの稽古の様子がおもしろおかしく描かれているのが前編です。

後半は、箱根駅伝を走るメンバーの横顔をそれぞれ描きつつ、任された区間を苦戦しながら走る様子がとてもうまく丁寧に書かれています。こちらもはらはらドキドキして「がんばれ」と応援しながら読んでいました。1月の試箱根駅伝までに読んでいたらテレビ中継を見る見方が違ったよね、とみんなで残念がりました。


次回2月の課題図書は「あの家に暮らす4人の女」に決めて解散しました。

久田かえこ

奈良県 /77歳
奈良県 /77歳

好きなことは読書。本は小さい頃からいつもわたしのそばにありました。引っ込み思案な点がありますが、裏を返せば奥ゆかしさにつながるのでしょうか。4人姉妹の長女で、和歌山の実家で母を見てくれていた一回り下の妹が60歳で他界、その時の寂しさを紛らわせてくれたのは数々の本とそれを通して出会った仲間たちです。

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