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- リウマチの発症にとまどいながらの12年
リウマチの発症から10年以上。症状や病との付き合い方、痛みや人間関係に悩みながらも生きがいを見つけ、リウマチとともに歩む様子を綴ります。今回は、発症当時の状況や、症状である痛みとの闘い、闘病中に出会ったボランティア活動についてです。
なんで私がリウマチに!
発症当時、倦怠感が強く、60を過ぎているので年齢的なものかと思っていましたが、2006年の5月、急に左右の手指の第一、第二の関節の腫れ痛みが強くなり、専門医にて検査を受けることになりました。
当時診断確率の高い検査でやっと保険適応になった血液検査を受け、その数値の高さに先生もびっくりされ、私も信じ切れず再検査を頼みましたが、その結果の数値も高いものでした。「ほかの患者さんに比べてどのくらいのレベルですか?」先生にそう尋ねると、しばらくして誇らしげに(……に見える)ベスト10に入るような値、と言われる表情を見て、こんな病のベスト10なんて、と悲しくなりました。
それからの生活はインタ-ネットの前に座る時間が多くなり、指の痛さにキーをまともに押しきれず、消しゴムのついたシャ-プペンシルを使いました。
リウマチの患者数は、全国で70~80万人。男女の差は1対3~4と女性が圧倒的に多くて発症年齢は、30代から60・70代と増え特に最近は発病年齢が高くなりつつあるそうです。
次々と変わる症状
リウマチの診断を受け薬の治療がはじまりました。副作用に注意するように念を押され、決められた飲み方を続け、終わることのない一日一日だろうなと思いながらも覚悟を決め、暦に印をつけて症状の変化を記録する毎日でした。
痛みはずっと同じところとは決まらず、全身の関節に移りそのたびにそこには湿布を貼りました。薬の飲み始めは口内炎ができたり、抜け毛が多くなったり、胃の調子が悪くなり。少し歩きすぎると膝や股関節も痛み出します。
リウマチの薬は免疫抑制剤なので、感染症に罹りやすいため、冬の間や人ごみの中ではマスクをつけていました。手が痛く髪も洗うことも布巾も絞れず包丁も握れない。周りの人たちに、できないことや痛みを理解してもらえず、なまけ病と思われることもあるとのことです。
足底は歩くと丸い石を敷き詰めた場所を歩いている感じで、一歩一歩が痛くていつもクッション性のあるカバ-を着用しないと室内でも歩けず、畳の部屋でも同じです。このような時、子どもたちがしてくれた食事の差し入れや、食器洗浄機のプレゼントは忘れることのできないありがたい出来事でした。
生きがいを求めて
毎日病と向き合う中、少しでも時間を楽しく使うことで、病を忘れることができないかと思い、まずパン教室に通いパン作りの基礎を習いました。2年間続けてすっかり家でも作れるようになりました。手ごねでなく機械(パンこね機)でするので時間も早く、きれいに仕上がるのには感動したものです。
そこで親しくなった仲間と時々食事をするようになりましたが、つい心を許して自分がリウマチであることを話すと急に雰囲気が変わり、それ以来パタリとお誘いはなくなりました。まだリウマチいう病は世間から好意をもって接してもらえるものではないということを知らされました。
その折、たまたま「リウマチ友の会」という、リウマチについての啓発や患者の支えを目的とした、患者会のお手伝いをさせていただくことになりました。そこで知り合った仲間には料理に精通した人がいて、いろいろとレシピを教えてもらったおかげで私のレパ-トリ-も増えました。仲間たちとの時間で気を休めることが出来るんだと知り、私と同じような思いの人一人でも、生きがいを感じながらすごせるお手伝いができるといいなと思い、活動をしています。
薬と高齢、この二つを背負って
リウマチの薬は免疫を抑制するため、同じように気力も低下するようです。それと同時に高齢となると生きる力も低下するように感じます。この両方を背負って生き続けるために、楽しみを持つことが大切だとしみじみ感じて日々生活しています。
私はほかに園芸や旅行を楽しみとしていますが、ボランティア活動や、そこで知り合った多くの人々とのふれあい、それが何よりも前向きに生きる原動力となっています。
そんなボランティア活動の様子や、病との付き合い方などを、これからお話していきます。
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