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2019年02月26日
現地在住の日本人フォトグラファーがガイドします!
世界的に有名なガイドブック「ロンリー・プラネット」によって、2019年訪れるべき国第1位に選ばれた「スリランカ」。その魅力を現地在住の日本人フォトグラファーが美しい写真とともに連載でお伝えします。まずはおさえておきたい基本情報について。
「スリランカっていいとこらしいよ」と最近よく耳にしませんか?
私、石野明子は2017年からスリランカでフォトグラファーとして活動していますが、じわじわと人気が上がってきているのを日々肌で感じています。なんと昨年末に発表された、英語圏の旅行ガイドブックとして世界的に有名な『ロンリー・プラネット』が選ぶ「2019年訪れるべき国」では、第1位に輝きました。 また、CNN travelの選ぶ2020年におすすめの旅行先20にも選ばれました。
その理由としてあげられるのが、スリランカには仏教にまつわる聖地や遺跡、国立公園をいくつも抱える豊かな自然、世代を超えて受け継がれる古き良きもの、そしてそれが日常の中に混在していること。その魅力は世界中の人々を惹きつけてやみません。また目が合えばにっこり微笑む穏やかなスリランカ人の国民性も、旅行しやすいポイントです 。
ヨーロッパ列強諸国の植民地支配を受けてきた歴史から、生活様式や建築などにもその名残りを感じます。その影響でどこでも簡単な英語なら通じます。言語は、シンハラ語、タミル語、英語の3つが話されています。
2007年に内戦を終えて現在成長中の国ですが、ホスピタリティ溢れるホテルが豊富で、滞在費は比較的安く抑えられて、高い満足感を得られるという魅力的な場所なのです。
スリランカは、南アジア、インドの右下にある雫型の形をした島国です。国土の大きさは北海道ほど。最大の都市はコロンボで、かつてアジアとヨーロッパをつなぐ大事な拠点でもありました。夏目漱石も渡英の途中にコロンボに立ち寄り「ライスカレ」なるものを初めて食べた場所でもあります。
日本との時差は3時間半、スリランカ航空の直行便(現在、成田空港のみ発着)で8〜9時間ほどの空の旅です。2019年の7月からその直行便が週4便から5便に、また乗り継ぎ便となりますが関西からもシンガポール航空が増便を決定しています。
かつてはセイロン島と呼ばれ、セイロンティーの生まれ故郷でもあります。8つの世界遺産や、じわじわ人気が上がっているアーユルヴェーダ、ブルーサファイアなどの宝石もスリランカが誇る大きな魅力です。
スリランカは、ビザが必要な国です。空港に着いた後、入国審査の前にビザ申請用の窓口に並ぶだけでツーリストビザが購入できます。金額はその場で購入するとUS40ドル。ですが、事前にオンラインで申請することもできます。オンラインなら、US35ドル(購入はクレジットカード)で5ドルも得するので、飛行機に乗る前に申請することをおすすめします。
オンライン申請サイト
※サイトには、電子査証承認通知が24時間以内にメールアドレス宛に届くと書かれていますが、実際は10分程度でビザが発行されるようです。とは言っても備えあれば憂いなし、出発前に余裕をもって申請しましょう。
ツーリストビザは最大滞在日数30日ですが、アーユルヴェーダ治療など長期滞在をお考えの方は滞在中にコロンボ郊外にあるイミグレーションに行けば、最大90日まで延長することができます。その際帰りの航空チケットを提示を求められることがあります。
スリランカの通貨はスリランカルピー。現在両替レートは100円あたり約165ルピーです(※2019年1月現在)。500mlのお水のペットボトルは50ルピー(約30円)、おしゃれなカフェでは一食1,200〜2,000ルピー(約700円〜1,200円)、トゥクトゥクの初乗り料金は60ルピー/1kmまで(約36円)といった感じです。現在スリランカルピーは為替レートが下がりつつある傾向ですが、旅行者の方にとってはメリットになりますね! 思い切って、五つ星ホテルやラグジュアリーなビーチリゾートなど、つい躊躇してしまうホテルにも泊まってみることをおすすめします。
都市部では利便性のいいシティホテルに滞在し、食事は流行りのカフェや地元の人に愛される昔ながらの食堂で街の活気を楽しみながら滞在予算は抑える。その一方でリゾート地ではコロニアル建築のホテルやラグジュアリーホテルに滞在、ゆったりとリラックスするなどメリハリをつけた旅は、スリランカのさまざまな表情が見られる思い出深いものになると思います。
日本円からルピーへの両替ですが、空港と市内にある銀行ではあまりレートが変わらないので、到着時にある程度替えておくことをおすすめします。もしくは到着ロビーにATMがあるのでクレジットカードで現地通貨ルピーをキャッシング、日本へ戻り前倒しで返済すれば両替所の手数料より安く済むこともあります。事前に前倒し返金についてカード会社に問い合わせておけば安心です。外国人観光客が宿泊するようなホテルでももちろん両替できますが手数料は高めです。
クレジットカードは外国人旅行者が利用するホテルやお店、スーパーマーケットではほぼ問題なく使用することができます。地方のお店や個人経営のお店では使用できないこともありますし、チップを渡す場面も出てくるので、やはり現金を少しは持っていたいものです。
スリランカはインドに近いため、インドと似たような感じなのでは? とお考えの方が多いのではないでしょうか? 距離は近いのですが、スリランカの人々はとっても穏やか。凶悪な犯罪に巻き込まれたという話はあまり聞きません。インドではいつまでも終わらない辟易する客引きも、スリランカでは本当にあっさりしたもの。
「マダム、タクシーはいる?」
「いらないよ」
「そう、また今度乗ってね〜」ぐらいで終わってしまいます。
もちろん現金は見せびらかさない、夜に人通りの少ない道を歩かないなど、最低限の注意は怠らないでください。荷物を置いての席取りは盗難の危険があります。混雑した人混みや交通機関ではスリに注意してくださいね。
スリランカは小さな島国ながら、訪れるべき場所が島中にちらばっています。そのため移動時間も長くなってしまうことがあります。公共交通機関もあるにはありますが、道路事情やそのホスピタリティはまだまだ改善の余地ありで、大きな荷物を持って移動するのには適していません。滞在中、ご自身専用のツーリストカーを手配して観光される方が多い印象です。運転手兼日本語ガイドをつければさらにスリランカについて深く知ることができるでしょう。
紅茶栽培の盛んな高原地帯(ヌワラエリアなど)に行く場合には、電車の旅もおすすめです。窓が大きく作られた展望列車も走っています。美しい景観が始まるルートの前にある駅でツーリストカーに降ろしてもらい、茶畑が広がるスリランカらしい景色を楽しみ、ハイライトが終わったあたりの駅で下車し、ツーリストカーにまた拾ってもらうという合わせ技もありますよ。
空港ーコロンボ間、コロンボ市内では「Uber」というスマートフォンの配車アプリがおすすめです。ピックアップ場所、目的地を携帯で打ち込むだけで、その場に車が迎えに来て目的地まで連れて行ってくれます。支払いはクレジットカード決済なので英語に自信がなくても、現地通貨を持っていなくとも利用できちゃいます。出国前にUberをダウンロードしておくことをおすすめします。できれば、ポケットWi-Fiもレンタルしておくと安心でしょう。
スリランカでは流しのトゥクトゥクはいますが、タクシーはほぼゼロです。流しのタクシーの代わりになる「Uber」はスリランカの人にとっても、日常の足になっています。車種も希望に応じて予約の際に選べます。もし流しのトゥクトゥクに乗る際は必ずメーターが付いていること、メーターがちゃんと動いていることを確認してくださいね。片言の日本語や「ガイドするよ」というトゥクトゥクドライバーにはくれぐれも注意してください。
現地の言葉でスリランカは「輝く島」を意味します。訪れるべき国第1位のスリランカ、その輝く魅力をぜひ体感してみませんか。
次回は「スリランカ観光で知っておきたい宗教、食事、歴史」についてです。
スリランカについてもっと知りたい方はこちら!