海外旅行保険で、国内での治療も補償対象になることも
2018.07.272019年11月27日
海外旅行傷害保険 vol.1
盲腸で750万円!?高額な海外医療費には保険が必須
海外で病気やケガをすると、言葉の壁を含め大きく勝手が違います。日本では数千円で済む医療費も海外では数万円と、まさに桁外れの金額が請求されます。でも、海外旅行傷害保険に加入していれば、わずかな掛け金で高額の医療費にも十分に対応できます。
治療費が払えないと受診もできない
出国前までは元気でも、長時間のフライトや、日本と現地との気温差など、海外で健康状態が悪くなると、医師の治療を受ける必要も出てきます。国民皆保険制度の日本では、それほど高額ではない治療であっても、海外では予想以上に高額になるケースがしばしばあります。
以前、筆者が夜便でハワイに行ったとき、朝、機内で目が覚めるとくしゃみと鼻水が止まらない状態になり、到着早々にクリニックに駆け込みました。アレルギー性鼻炎ということで、薬を処方されましたが、治療費は約300ドル、当時のレートで3万2000円ほどかかりました。日本国内なら、2000円かからないと思います。海外旅行傷害保険付きのクレジットカードを持っていたので、支払った治療費は保険金として戻ってきましたが、治療を受ける前に、保険に入っているかどうか尋ねられました。つまり、いますぐお金を払えない人は、受診してもらえないということです。
ニューヨークでは救急車も有料で3万円!
筆者の場合は、300ドルくらいで済んだのでまだよかったのですが、病気やケガによっては、もっと高額な医療費がかかります。平成29年に外務省が公表した「世界の医療事情」で、医療費がどのくらいかかるのか、みてみましょう。
例えば、米国ニューヨークの医療費は驚くほど高額です。その中でも、人気の観光地であるマンハッタン地区の医療費は、他の区に比べ2倍から3倍ともいわれており、一般の初診料は150~300ドル(日本円で1万6000~3万2000円)ほど。専門医を受診すると200~500ドル(2万円強~5万円強)、もしも入院するような場合、室料だけで1日数千ドル(数十万円)を請求されます。
電話番号911にて救急車を呼べますが、この場合搬入先の指定はできません。また救急車はすべて有料で300ドルほど費用を請求されます。日本語が通じるような病院に行きたい場合は、タクシーを使って自力で行くか、希望先の医療機関の救急車を呼び搬入してもらうことになります。
急性虫垂炎(盲腸)で入院して手術後に腹膜炎を併発したケース(8日間)では、なんと7万ドル(約750万円)、ケガも同様で、腕の骨折で入院治療(1日間)は1万5000ドル(約160万5000円)という請求が実際にされています。
万一に備え海外旅行傷害保険には必ず加入を
アジアではどうでしょうか。中国北京市では、外国人専用外来を持つ中国系総合病院や、英語や日本語で先進国と同様の医療が受けられる外資系医療機関があり、その医療レベルも経済成長と共に進歩しています。それに伴い医療費も年々高騰しています。米国ほどではありませんが、それでも外資系医療機関で緊急入院の場合、1日あたり10~20万円が必要です。
海外で入院し治療するだけでこれだけの治療費がかかります。さらに大きな病気やケガで、ストレッチャーに載せられて帰国するような最悪の場合、その費用はファーストクラス3座席分が相場ともいわれています。日本への移送料は近隣諸国でも100万円単位、米国やヨーロッパからだと、なんと1000万円を請求されることもあります。
国民皆保険の日本と違い、海外の医療費はこんなにも高額です。でも、ほとんどの医療機関で海外旅行傷害保険が使え、高額な医療費もカバーできます。せっかく楽しむために出かけた海外旅行を台無しにしないためにも、まず体調を整えて、必ず保険に加入して、万一に備えましょう。
海外医療費のまとめ
日本では数千円ですむ医療費も、海外ではまさに桁外れの医療費が請求されます。でも、海外旅行傷害保険に加入していれば、このように高額の医療費を請求されても、十分に対応できます。保険は、まさに「転ばぬ先の杖」です。近場で短期の海外旅行であっても、必ず加入しておくようにしましょう。
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