春の伊東!満開の桜と絶品「金目鯛 椿蒸し」満喫旅
2024.04.182024年05月16日
四季を楽しむ!大人の湯めぐりグルメ紀行2
浜名湖畔で新茶のペアリングと「ふぐうな会席」を堪能
「四季を楽しむ!大人の湯めぐりグルメ紀行」第2弾は静岡県・浜名湖へ。美しい風景を眺めておいしい新茶でホッと一息。浜名湖はうなぎの名産地、さらに遠州灘は全国屈指の天然とらふぐの漁場です。旅館「界 遠州」で温泉とグルメを楽しむ旅へ出掛けました。
眺めは抜群!日本で唯一の湖上を渡るロープウェイを楽しむ
今回訪ねた浜名湖の東岸にある「かんざんじ温泉」は、浜松を代表する温泉地です。
弘法大師によって創建されたと伝わる舘山寺(かんざんじ)や、やなせたかしさんがキャラクターデザインを担当したレトロでかわいい遊園地「浜名湖パルパル」などの観光スポットも多く、湖畔をぶらぶら散策するだけで気持ちのいいエリアです。
東京から浜名湖へのアクセスは、JR東京駅から東海道新幹線のひかり・こだまで浜松駅まで約1時間30分。駅のバスターミナルから「舘山寺温泉」行きのバスに乗り、約45分です。
浜名湖の美しい景観を存分に楽しみたいなら、日本で唯一の湖上を渡る「かんざんじロープウェイ」に乗ってみましょう。
朝10時から16時30分まで、10分おきに運行。赤と緑の2台のロープウェイがのんびりと行き来しています。対岸の大草山山頂まで、約4分で到着します。
ロープウェイからは、遊園地の大きな観覧車や湖上を走る遊覧船、また春は桜、秋は紅葉など、四季折々の自然の風景を眺めることができます。天気が良ければ浜松駅近くのハーモニカをイメージしたシンボルビル「アクトタワー」まで、遥か遠くの風景を楽しめます。
ロープウェイが到着したら、ぜひ「大草山展望台」へ(無料で入場可)。青い空と湖が眼前にパーっと広がり、遠くには富士山が見えることも。浜名湖をぐるりと一望できる大パノラマを楽しめます。
優しい音色に癒やされる「浜名湖オルゴールミュージアム」へ
展望台を満喫した後は、「浜名湖オルゴールミュージアム」を訪ねました。ロープウェイの往復とセットになったお得なチケットがあるので、一緒に訪れるのがおすすめです。
ここには普段なかなか見ることのできない、70点の貴重なコレクションが一堂に展示されています。
年代物の蓄音機やストリートオルガン、精巧な「からくり人形」などもあり、オルゴール好きはもちろん、音楽好き、アンティーク好き、メカ好きなどにも堪らない展示です。
ホールでの解説員による各種オルゴールの説明付きミニコンサートも見逃せません。
オルゴールにまつわる歴史や文化、機械がどうやって動いているのかなど、丁寧な説明を聞いた後にオルゴール演奏を聴くと、理解も深まって、一層奥深い豊かな音色を感じられます。
どこか懐かしい、温かみのある優しい音楽は、日頃の疲れも癒やしてくれそうです。
オルゴール演奏会は、季節や時間、観客の雰囲気によっても、奏でる曲を変えているそうなので、2回以上鑑賞するのがおすすめです。観客がストリートオルガンを実際に回して鳴らす体験なども行われており、オルゴールをより身近に感じられるミュージアムです。
建物1階のミュージアムショップには、多種多様なオルゴールが販売されています。下の写真のケーキ形の手作りオルゴールは、主に天然木でできており、すべて着色していない自然の色なんだとか。まるで本物のケーキのようです。
奥の体験工房では、ポップス、クラシック、童謡など100曲以上ある音源から音を選び、さまざまなパーツを組み合わせて、自分だけのオリジナルオルゴールを作れます。
四季折々のお茶の魅力を体験できる、お茶尽くしの宿「界 遠州」
ロープウェイとオルゴールを楽しんだ後は、本日のお宿「界 遠州」へ。静岡県といったら、誰もが知る日本有数のお茶の産地。ここは至る所でお茶のおもてなしを感じられる、お茶尽くしの宿です。
館内に一歩足を踏み入れると、浜名湖の絶景が眼前に広がる「美茶楽ラウンジ」にびっくり!
ここではティースタンドのサーバーから注がれる、うまみの深い水出し冷茶を楽しめます。さらに、ティーセラーにずらりと並ぶ10種類以上のバラエティ豊かな味わいの茶葉から好きなものを選んで、ラウンジやお部屋でいただきましょう。
提供される茶葉は、すべて静岡県産。茶葉にはそれぞれ、味の特徴や淹れ方などの説明がわかりやすく表示されたティーカードが設置されており、持ち帰りも可能。気に入ったお茶は、ショップで購入もできます。
お茶のことをもっと知りたい方には、お茶に関する学びのプログラム「ご当地楽」も用意されていました。浜名湖を一望できるダイナミックな窓の風景を眺めながら、リラックスして学べるのがうれしいところ。
お茶の専門的資格を持つスタッフのわかりやすい説明は、初心者にも優しく、お茶がますます好きになりそう。
5月はちょうど新茶の季節。この時期だけの特別な、新茶の利き茶体験や、茶農家さんに教わる新茶摘みと製茶の体験などもあり、お茶の魅力を存分に楽しめる内容です。
お茶を楽しむ仕掛けは、なんとお風呂にも!
大浴場「華の湯」には、塩化物強塩温泉の内湯のほか、職人が手がけたヒノキ製の大きな露天風呂があります。
湯の中にプカプカ浮かんでいるのは、茶葉を中に詰めたかわいらしい籠「お茶玉」。ほのかに漂うお茶の香りを楽しみながら入浴できる、贅沢な湯船です。
さらに脱衣所には、入浴前・入浴中・入浴後のそれぞれに飲むお茶が用意されています。入浴時にお茶を飲むことでミネラルを補給し、免疫力の向上が期待できるカテキンの吸収力も7倍近く高まるそうです。
ティーペアリングを楽しみながら「ふぐうな会席」に舌鼓
浜名湖といったら、真っ先に思い出すのは、うなぎ。100年の歴史があるうなぎ養殖の発祥地であり、現在も日本有数の生産量を誇ります。
また、浜松市沖の遠州灘は、実は全国屈指の天然とらふぐの漁場。ふぐの中でも最高級といわれる「とらふぐ」ですが、国内で流通する天然とらふぐの6割は、遠州灘で漁獲されたものなのだそうです。
ディナーでは、この地域の二大名産、ふぐとうなぎを存分に味わう「ふぐうな会席」を。
料理に合わせて静岡産のさまざまなお茶でティーペアリングも楽しめます。製茶問屋・和田長治商店の協力で、スタッフと共に厳選された茶葉を選んでいるそうです。
上の写真は華やかな「宝楽盛り」。湯葉と小柱の木の芽和えや、菜花利休和え、鯛の昆布締めなど、彩りも美しい八寸とともに、ふぐの薄造りが登場です。
もみじおろしとポン酢でいただく他、オリーブオイルと駿河湾の深層水でつくられた塩も用意されており、こちらは新感覚のカルパッチョ風として、また別次元のおいしさを楽しめました。
ペアリングは、牧之原産のサエアカリとオクミドリという品種をブレンドした、水出しのお茶。苦み渋みがほとんどなく、穏やかな優しい味わいで、ほのかに漂う穀物系の香りが、繊細な味わいのお造りにマッチしました。
ディスプレイされた白木の棚は、茶道に使われる利休好みの山里棚をアレンジしたものだそう。季節に合わせた花があしらわれています。
脂を落としてじっくり炭火で焼かれた「うなぎの白焼き」は、香ばしくパリッとした食感がたまりません。
うなぎの白焼きにあわせて、静岡市の酒蔵・英君(えいくん)酒造の燗純米(かんじゅんまい)を、ふぐのひれ酒にして、いただきました。じわりと柔らかな旨みが、うなぎの風味に寄り添います。
最後にどーんと登場したのは、思わず歓声をあげてしまう「うなぎ共だれ焼の土鍋ご飯」。
うなぎの骨や身でダシを取ったオリジナルの共だれで、ふっくらと絶妙に焼き上げたうなぎが載っています。もうお腹いっぱいだと思っていたのに、また新たな食欲がわいてきました! すべておいしくいただきました。
ディナーの後、「美茶楽ラウンジ」へ移動すると、照明を落としたくつろいだ雰囲気のバーに変身していました!
「おちゃけ」というユーモラスなネーミングで、お茶のカクテルが提供されます。ノンアルコールのモクテルもあるので、お酒が飲めない人も安心。
季節によって内容は変わり、5月は新茶のカクテルが楽しめます。最後の締めまで、存分にお茶尽くしでした。
今回宿泊した温泉宿はこちら:界 遠州
全室に鉄瓶とIHコンロを備え、お茶をじっくり味わえる「界 遠州」は、浜名湖の絶景とともに、茶の木とドウダンツツジを配した「つむぎ茶畑」が眼下に広がり、静岡らしい、のどかな風景を楽しめます。「70歳以上限定『温泉めぐり 界の定期券』」の対象施設の一つとして、シニア女性に人気の温泉宿です。
●住所:〒431-1209 静岡県浜松市中央区舘山寺町399-1
取材協力:星野リゾート 文・写真:江澤香織 編集:竹下沙弥香(ハルメク365編集部)
「界 遠州」ペア宿泊(1泊2食付き)をプレゼント!
全室レイクビューを楽しめる「界 遠州」は、茶香炉からいい香りが漂い、滞在シーンに合わせてお茶にまつわるおもてなしを受けられる温泉旅館。寛ぎ空間を提供する旅館の宿泊券(1泊)を、1組2名様にプレゼントします(有効期限:2024年8月1日~2025年1月末日)。