美術館が面白くなる大人の教養2

【怖い絵画】ドラマより過激!?「生首と美女」の絵が表す「物語」の意味は

【怖い絵画】ドラマより過激!?「生首と美女」の絵が表す「物語」の意味は

更新日:2025年07月12日

公開日:2025年06月28日

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【怖い絵画】ドラマより過激!?「生首と美女」の絵が表す「物語」の意味は

絵画に描かれた「物語」を知ると、鑑賞がより奥深いものになります。本記事は美術史ソムリエの井上響さんの著書『美術館が面白くなる大人の教養「なんかよかった」で終わらない絵画の観方』より一部抜粋し、絵画の鑑賞ポイントを紐解きます。

教えてくれた人:井上 響(いのうえ・ひびき)さん

美術史ソムリエ、クリエイター。東京大学文学部人文学科美術史学専修卒。「美術館が2割面白くなる解説」というTikTokアカウントをメインに、西洋絵画の背後にある物語や美術史を誰でも楽しめるように発信。2025年2月現在、SNS総フォロワーは15万人を超えている。

監修:秋山 聰(あきやま・あきら)さん
1962年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書:『デューラーと名声―芸術家のイメージ形成』(中央公論美術出版)、『聖遺物崇敬の心性史―西洋中世の聖性と造形』(講談社)、『旅を糧とする芸術家』(共著、三元社)、『西洋美術史』(共編著、美術出版社)など。

※本記事は『美術館が面白くなる大人の教養「なんかよかった」で終わらない絵画の観方』(KADOKAWA刊)より一部抜粋して構成しています。

前回の記事では、「自分なりの絵画の観方」を持つために必要な2つのコツを紹介しました。

第2回は、絵画でよく表現される、もしくは知っていると観方が大きく変わる「物語」のあらすじと鑑賞のポイントを解説していきます。

絵画の題材となる「物語」の知識を身に付けておくと、題材を自分で見分けられるようになるので、「何が描かれている」という絵の内容が理解できるようになります。

まずは本文を読む前に絵画を観て、どのような物語なのかを想像してみてください。

【物語編1】生首の乗った盆を持つ、謎の美女「サロメ」

ルーカス・クラーナハ(父)《洗礼者ヨハネの首を持つサロメ》1530年代、ブダペスト国立西洋美術館、ブダペスト(ハンガリー)
ルーカス・クラーナハ(父)《洗礼者ヨハネの首を持つサロメ》1530年代、ブダペスト国立西洋美術館、ブダペスト(ハンガリー)

妖しく微笑む一人の美女。豪奢な衣服に身を包んだ上流階級の女性のようですが、その手に持つのは生首の乗った皿……。果たしてこれは、どういう絵なのでしょうか。...

HALMEK up編集部
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