親戚や友人の子へお年玉、お祝い金をやめたい…
2023.01.012022年12月22日
マナー講師・諏内えみ流!イマドキ50代の社交術
年賀状を終わりにしたい!スマートなやり方は?
日常生活で困ったシーンに遭遇することはありませんか。時流に沿った柔軟な立ち居振る舞いや、大人の女性として身につけておきたい理想的な対応力について、マナー講師である諏内えみさんにお答えいただきます。今回は年賀状についてです。
【質問】失礼にならない年賀状の終え方が知りたい!
年に1回の年賀状。長く続けてきた習慣だけど、年々、準備を億劫に感じるように。なんとなくやりとりを続ける意味も感じられないのですが、やめるタイミングがわかりません……。相手との関係を悪くしないで、スムーズにやめる方法はあるのでしょうか?
【回答】年賀状をやめることを事前に宣言
何のお知らせもなく、ある年から急に年賀状を送らないというのは、相手によっては失礼になってしまいます。そこで重要なのが「宣言」だという諏内えみさん。
「年始のご挨拶をメールやSNSでするという人は増えていますし、中にはそれすら省くという人もいらっしゃいます。年賀状をやめること自体は特に問題のないことですが、大切なのは『事前に伝えておく』ということ。できれば相手が年賀状の準備をする前のタイミングで、伝えてあげると親切です」
では、その宣言はどのように伝えればよいのでしょうか?
「年賀状をやめると伝えるために、喪中はがきのような形式的なハガキを出す必要はありません。クリスマスカードなど、年賀状に代わるものを送る際に記載してもいいですね。クリスマスの挨拶でLINEなどで送るのでもよいと思います。
Facebookなどに投稿して、関係者全員に一斉にご報告するという形でもOKです。もちろんお会いする機会があれば直接お伝えしてもいいですし、今年で最後にする旨を最後の年賀状にコメントとして書いてもいいですね」
「自分が決めた」よりも「時代に沿って」というニュアンスで
メールやSNSがなかった時代は、手紙やはがきは大切な連絡手段でした。しかし、時代は変わり、世代を問わず、手紙やはがきに頼らないコミュニケーションが一般的になりました。そんな時代の流れに沿った選択であることを相手に伝えるのがスムーズだという諏内さん。
「本人が決めたという意思を強く感じさせるよりも、『時代に沿って』と自然なニュアンスで伝えるのがスマートです。『周囲でもそのような方が増えているので私も年賀状を断捨離することに決めました』
もし年賀状をもらった場合、返信は必要?
事前に伝えたつもりでも、手違いなどで相手に伝わっていなかったとき、年賀状をいただいてしまったら、どう対応するとよいのでしょうか。
「もし年賀状をいただいてしまったら、目上の方にだけ『寒中見舞い』としてお返事をするといいですね。友人など対等な関係であれば、必要ありません。『きちんとお伝えできていませんようで失礼いたしました』『今回より控えさせて頂いておりました為、ご用意がなく……』とメールなどで伝えるだけでよいと思います」
枚数を減らして続けていくという選択肢も
長い年月続けてきた年賀状の習慣だからこそ、一気にやめるということが難しいかもしれません。完全にやめる覚悟ができないなら、少しずつ枚数を減らしていくなどがおすすめだそう。
「お会いする機会がなく、年に一度、年賀状でのご挨拶しか連絡を取っていないだけという関係の相手もいますよね。お互いの『安否確認』の意味も込めて、そういう方々に限定して、年賀状を通して繋がりを保っておくというのも、一つの選択肢だと思います。枚数が少なくなれば、負担も減るでしょう」
大人の正解マナー
年賀状は「時代に沿って」やめることにしたと事前に宣言。相手によって伝え方・対処法は柔軟に!
イマドキ50代の社交術・正解マナーを教えてくれたのは?
マナースクール ライビウム代表 諏内えみ
エレガントな振る舞いや会話、社交が学べるオンライン講座「Class the SUNAI」では、レストランでのテーブルマナー、アフタヌーンティーマナー、立食マナーを直接習えるコースが人気。YouTube「諏内えみチャンネル」や「オンラインサロン」も登録者多数。著書にベストセラー『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社) 等。
監修=諏内えみ 取材・文=古田綾子
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