俳優・小林聡美!即・完売した初の昭和歌謡コンサート
2024.08.162024年08月21日
小泉今日子演出の初コンサートで…アドレナリン放出
俳優・小林聡美!友達&趣味づくりに必要なことは?
2024年8月24日にWOWOWで放送・配信される、小林聡美さん初のコンサート「チャッピー小林と東京ツタンカーメンズ」。演出を担当した小泉今日子さんのことや、さまざまなことに挑戦されている小林さんの私生活についてもお話を聞きました。
演出家・小泉今日子さんは…お母さんみたいな存在!
―コンサートを演出した小泉今日子さんとは、お芝居で共演の経験はあると思いますが、演出家と歌手という形では初めてですよね。小泉今日子さんの新たな一面や印象深いことがあったら教えてください。
小林聡美さん(以下、小林さん)
小泉さんは準備の段階から、コンサート全体を俯瞰で見て、的確な意見を言ってくださって、本当に頼れる演出家でした。リハーサルでは、私やバンドの方よりも小泉さんが一番盛り上がってくださって。
リハーサルでスタッフの反応が薄いと不安になるという、歌手としての小泉さん自身の経験から、初めてコンサートに挑戦する私を不安にさせないように、楽しく歌えるようにとリハから盛り上げてくれていたようです。
―そんな心づかいはありがたいですね!
小林さん
私が安心してステージに立てる状況をしっかり作くってくださって本当に感謝しています。演出家の小泉さんの姿は私が知らなかった彼女の一面でした。もう母のような大きな存在でしたね(笑)。
―コンサートを経験して、またやりたいという欲が生まれましたか?
小林さん
またやりたいというか……終わってみれば、自分でも想像していなかった楽しさがあり、ドーパミンが出まくっていた感じです(笑)。
友だち作りに大切なことは「居心地の良さ」
―小林さんは私生活でも、ピアノ、俳句などいろいろなことに挑戦されていますよね。はじめの一歩はとても勇気がいることだと思うのですが、「やりたい」と思って、すぐにトライできるものなのでしょうか?
小林さん
始めることは誰にでもできると思うんです。でも最近思ったのですが、やりたいことを続けていくためには、時間が必要だと。
やりたいと思ったことをスタートしたときは時間に余裕があっても、仕事が忙しくなると時間を作れなくなり、それでも途切れ途切れで続けてきた感じなんですよ。
―途切れてしまうと気持ちが離れてしまいませんか?
小林さん
気持ちが離れてしまったらやめればいいので。途切れても、またやりたいと思うものを続けていけばいいかなと思います。
―そういう趣味の場で新たな友人ができたりもすると思うのですが、芸能人として変に注目されたりということはないですか?
小林さん
基本的に居心地が悪くなければ、普通に付き合っていけます。俳優という仕事をしていても、普通の人間ですからね。変に意識しないのが一番楽です。
読書のかわりに海外ドラマ鑑賞
―現在、小林さんが新たに興味を持っていることはありますか?
小林さん
私、このところあまりドラマを見ない生活をしていたのですが、最近、海外ドラマを見るようになりました。私はズボラで人のおすすめばかりなのですが、サブスク配信で海外のシリーズものの歴史劇なんかを見ています。今まで読書をしていた時間を海外ドラマの時間にあてている感じですね。
―心境の変化ですか?
小林さん
読書するのも、海外ドラマを見るのも基本的にはあまり変わらないのかなと。その作品の世界に没頭できますから。本を読むにはちょっと疲れている時なんかは特に、気分を変えるのにもいいかなと思うようになりました。
早朝、愛猫に起こされる毎日!逆算して睡眠時間確保
―健康面で気をつけていることはありますか?
小林さん
「無理のない程度に」規則正しい生活をすることですね。きっちりルーティーンを決めているわけではなく、前日、少し睡眠不足だったなと思ったら、その日は早めに寝るとか、そういう風に自分でアレンジしながらやっています。
睡眠時間は7時間くらい確保したいのですが、なかなか難しくて。猫が朝、起こしに来るんです。夏は陽が昇るのが早いので、早朝の4時半とか5時に起こされて……。そんな微妙な時間に起こされるから二度寝もできなくて。最近は猫に起こされる時間を逆算して早く寝るようにしています。
―食生活でこだわっていることはありますか?
小林さん
全然、気をつけていません。若い頃は、食べ物に気をつけていたらずっと若々しく元気でいられるんじゃないかとか考えていたのですが、もう今は食べたいものを好きなだけ食べています(笑)。
あと自分の胃腸の強さとかもわかってくるので。そんなに暴飲暴食ができないし、このくらいの量がちょうどいい。あまり神経質にならず気にしないで食べています。
特別じゃなくていい!身近なものから楽しみを見つけて
―最後に、いろいろな挑戦している小林さんから、人生を楽しむヒントを教えていただきたいです。読者は小林さんと同世代の方も多いのですが、いろいろと迷っている方も多いので。
小林さん
無理に新しいことを始めなくてもいいのではないでしょうか。今あるものの素晴らしさを味わうのもいいと思います。
毎朝、普通に起きて、朝ごはんを食べて、買い物行ったり、テレビを見ながら笑ったりとか、そういう普通のことを楽しめばいいんだと思います。その中で、興味があることが出てきたら、それに挑戦してみればいいのでは? 気負わず、日々の生活の中で楽しみを見つけて、楽しい毎日にしていきたいですよね。
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小林聡美(こばやし・さとみ)さん
1965年5月24日生まれ。東京都出身。
82年、主演映画「転校生」で第6回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。88年、ドラマ「やっぱり猫が好き」も話題になった。そのほかの出演作として、映画「かもめ食堂」(2006)など。最新作のドラマ「団地のふたり」(NHK BS)が2024年9月放映予定。エッセイストとしても活動しており、著作も多数。最新刊は「茶柱の立つところ」(文藝春秋刊)
特集「あつまれ!夏の小林聡美祭り」
放送期間:2024年8月19日(月)〜8月24日(土)
映画「キリコの風景」(1988)「めがね」(2007)など全5作品ほか、舞台「阿修羅のごとく」(2022)、小林聡美の初のコンサート「チャッピー小林と東京ツタンカーメンズ」も放送・配信。
WOWOWオンデマンドでは映画「ゴジラVSモスラ」(1992)連続ドラマW「パンとスープとネコ日和」(2013)ほか、全5作品を配信中。
取材・文=斎藤香 写真=中村好伸・三浦憲治(舞台写真) 編集=鳥居史(ハルメク365)