50代からの女性のための人生相談・107

人生相談:母が祖母を老々介護。これからのことが不安

人生相談:母が祖母を老々介護。これからのことが不安

更新日:2023年06月02日

公開日:2022年12月23日

人生相談:母が祖母を老々介護。これからのことが不安

読者のお悩みに専門家が答えるQ&A連載。今回は53歳女性の「79歳の母に、102歳の祖母の介護をさせてます。今は別居中ですが、今後のことを考えると不安がいっぱいです」というお悩みに、介護・暮らしのジャーナリスト、太田差惠子さんが回答します。

太田差惠子
監修者
太田差惠子
監修者 太田差惠子 介護・暮らしのジャーナリスト

53歳女性の「親の老々介護について」のお悩み

現在、102歳の祖母を79歳の実母に、実家で老々介護をさせている状態です。

娘の私は会社員で別居中。金銭的な援助と、いずれ2人に施設に入居してもらって、施設の人の力を借りながら介護していこうと検討しています。

どのタイミングで施設への入居を切り出すべきか、2人分の費用負担はどれくらいなのか、公的な援助はどの程度受けられるものなのかなど、不安なことがたくさんあります。

老々介護でも、生活が成り立っているうちに、施設へ入居させたり、いろいろな準備をしておくべきだとは思うのですが、「まだいいか……」といつもなってしまいます。

今後、どのようなタイミングで、どのようにしていくべきか、教えてください。

(53歳女性・カオリウサギさん)

太田さんの回答:老々介護は想像よりキツイ!今すぐ施設探しも

  79歳のお母様が102歳のお祖母様を在宅介護されているとのこと。老々介護を心配され、施設入居のタイミングなどについて、“孫”のお立場からのご相談です。

太田さんの回答:老々介護は想像するよりキツイ!今すぐ施設探しも

お祖母様の要介護度はどれくらいでしょう……。介護保険のサービスを利用されていますか……。いずれにしろ、お祖母様の年齢から考えると、一人でできないことが増えて、お母様がサポートされているのだろうと推察します。

 もちろんお祖母様のことも気がかりですが、お母様の心身状態も心配です。75歳くらいから上の年代の方に取材すると、ご自身は元気でも「自分のことだけなら問題なくできる。でも、(親や配偶者の)世話をするのは、正直言って体がキツイ」と話す人が多いのです。

施設入居はそれぞれの資産の範囲で

施設入居はそれぞれの資産の範囲で

詳細がわからないので、今回は、私がカオリウサギさんだったらどうするか、という視点で考えてみたいと思います。

カオリウサギさんは、「将来的には、2人に施設に入居してもらって、その費用を負担したい」とのお考えですが、私には、それは困難です。

なぜなら、私だって大病を患い、働けなくなるかもしれません。病気にならなくても、自分自身の老いと向き合う日は必ずやってきます。自分の老後費用も必要なのに、私が祖母と母親の老人ホームの費用を負担するなんて、到底できない!と私は考えます。

私がカオリウサギさんの立場だったら、私が負担するのではなく、それぞれの資産と年金の範囲で施設に入居してもらいます。その代わり、予算の範囲で入れる施設を探し、契約し、必要に応じて、本人たちのお金の管理を行うだろうと思います。

状況によってはお祖母様の施設探しを開始して

状況によってはお祖母様の施設探しを開始

私だったら、母親に体調や今後の意向を聞き、場合によっては、早急に、祖母の施設探しを開始します。

資産や年金が少ないなら、特別養護老人ホームに申し込みます(要介護3以上の場合)。収入が少ない場合は、費用が軽減されるので、本人の資産でまかなえると思います。

「待機者が多く、なかなか入れない」との報道を見ることもありますが、どこもかしこも混んでいるわけではありません。老々介護で共倒れが心配され、100歳を超えているような場合は、入居のハードルはそれほど高くないはずです。

祖母の資産で、10年ほど入居できそうなお金があるなら、民間の老人ホームも選択肢に入れるかもしれません。

お母様のために安心して一人で暮らせる環境を整備して

お母様のために安心して1人で暮らせる環境を整備

そして、祖母の施設入居により、母親が一人暮らしになるなら、母親のために、自治体の安否確認サービスや緊急通報システムなどを入れることを検討します。

そして、将来的に、母親の一人暮らしが難しくなったら、祖母と同様に、母親の資産の範囲で入れる施設に入居してもらいます。

もちろん、カオリウサギのお祖母様やお母様の意向もあるので、必ずしも「私がカオリウサギさんだったら」という想定で考えた上記の通りに運ぶとは限りません。本人たちとよく話し合いながら進めていくことが大切だと思います。

カオリウサギのお祖母様の担当のケアマネジャー、もしくは地域包括支援センターのスタッフ、主治医の先生にも相談してみてください。

回答者プロフィール:太田差惠子さん

回答者プロフィール:太田差惠子さん(介護・暮らしジャーナリスト)

おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。


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HALMEK up編集部
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