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瀬戸内寂聴の人生相談2「未婚の娘の将来が心配」

瀬戸内寂聴の人生相談2「未婚の娘の将来が心配」

更新日:2024年01月04日

公開日:2020年07月01日

瀬戸内寂聴の人生相談

新しい女性の生き方を描き人気を集めた作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(2021年逝去)。生前の瀬戸内寂聴さんに、人生後半に待ち受ける悩みにどう向き合えばいいのか?をお聞きしました。今回は「36歳の娘が働いてばかりで結婚しない」というお悩みです。

瀬戸内寂聴

せとうち・じゃくちょう 1922(大正11)年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞受賞。73年に平泉中尊寺で得度、法名寂聴となる(旧名晴美)。92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、2011年『風景』で泉鏡花文学賞受賞。98年『源氏物語』現代語訳を完訳。『釈迦』『死に支度』『わかれ』など著書多数。2021年11月9日逝去、享年99。

 

相談:仕事ばかりの娘の将来が心配。早く結婚してほしいです

私の一番の悩みは、36歳の一人娘が未婚なことです。東京で好きな仕事をがんばっている姿を頼もしくも思いますが、やはり、孫を持つことができない、次につながらないという寂しさがあります。

先日、上京した際に娘に会ったら「結婚のことは諦めてほしい」と言われ、落ち込みました。結婚できない娘は幸せになれないのではないかと、将来も心配です。(60歳・兵庫県)

 

瀬戸内寂聴さんのアンサーは?

 結婚しなくても自活できる時代。放っておきましょう

結論から言うと、娘さんが結婚しなくても、まったく問題はありません。

あなたは、「家庭に入ったら女は幸せ」だと思っていませんか? 若い頃、「早く結婚しなさい」と言われて育ってきたからでしょう。私の時代はもっとすごくって、21歳でお嫁に行くのが普通、遅くとも23歳には行かないと売れ残りと言われました。

でも今は、そういう時代ではありません。今の若い人は結婚しなくても平気。理由は、仕事ができて、自由で楽しいからです。昔の女性は仕事をすることが許されず、できてもお茶くみくらい。でも今はみんな、やりがいのある仕事が持てています。社会の環境が、まったく違うのです。

離婚も増えましたね。私の法話を聞きに来た女性たちに「離婚したことある人、手を挙げて」と聞くと、大半の人が手を挙げる世の中です。たとえ結婚しなくても、離婚して子どもがいても、自活できる。そして嫌な姑に仕えることがない。女性にとって、いい時代です。

しきたりや道徳といったものは、時代とともに変わっていくもの。私のように長く生きてきた人間は、それをすごく実感します。

あなたの考えは、もう時代に追いつかなくなったのです。時代が変わったと割り切って、若い人のことは、放っておいたらいいんです。

 

取材・文=清水麻子、五十嵐香奈(ともにハルメク編集部) 撮影=大島拓也
※この記事は雑誌「ハルメク」2017年12月号に掲載した記事を再編集しています。

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