イマドキ50代カップルは形式より“ときめき”が大事

婚姻届より“指輪と旅”が主流に。50代に広がる“ときめき消費”の新常識

婚姻届より“指輪と旅”が主流に。50代に広がる“ときめき消費”の新常識

公開日:2025年10月17日

婚姻届より“指輪と旅”が主流に。50代に広がる“ときめき消費”の新常識

婚姻届や同居にこだわらず、指輪や旅行で絆を深めたい——。40〜80代への調査で、記念イベントや記念品にかける費用は20〜40万円が最多ゾーン。50代女性に広がる“ときめき消費”の新常識を解説します。

最後の恋…婚姻届や同居より大事なのは“心の証”

最後の恋…婚姻届や同居より大事なのは“心の証”
foly / PIXTA(ピクスタ)

「もう結婚はいいと思っていたけれど、誰かと心を通わせたい」——。そんな思いを抱く50代女性が増えています。

マッチングアプリ「ラス恋」の調査(※)によると、40〜80代のユーザーのうち62.5%が「婚姻届にこだわらない関係」を望み、54.8%が「別居を希望」していることがわかりました。これまでの「結婚=同居」という常識は、静かに形を変えつつあります。

一方で、形式を手放しても“心の証”は大切にしたいという傾向も。

調査では、約9割が「何らかの記念イベントや記念品を希望」と回答。プロポーズも「お互いに伝え合う」形が最多(47.2%)で、形式よりも言葉や時間の共有を重視する姿勢がうかがえます。

婚姻届に代わる“絆の証”として選ばれるのが、ペアリングや指輪、記念の旅行やフォトウェディング。「形式に縛られず自由でありたい。でも“ただの恋人”では不安」——そんな微妙な心の揺らぎを、形に残る思い出やモノがそっと支えてくれるのかもしれません。

人生の後半戦だからこそ、形よりも心のつながりやときめきを大切にしたい。そんな新しい恋愛観が広がっているようです。

“最後の結婚”に掛ける費用の中心は20〜40万円

“最後の結婚”に掛ける費用の中心は20〜40万円
ray / PIXTA(ピクスタ)

では、実際にどれくらいの費用をかけているのでしょうか。

同調査によると、結婚を記念したイベントや記念品の費用で最も多いのは20〜40万円のゾーン。中でも人気なのは「結婚指輪(ペアリング含む)」で48.6%。「二人だけのお揃いが欲しい」「繋がっている証として」といった声が多く、婚姻届に代わる“絆の形”として定着しているようです。

さらに、100万円以上を投資する人も約3%存在。旅行先でのフォトウェディングやリゾート婚など、特別な体験にお金をかける人も少なくありません。

一方で「特に何もしたくない」と答えた人は8.1%にとどまり、およそ9割が「何かしらの形で祝いたい」と回答。人生の節目を「自分たちらしく祝う」ことで、第二の人生へのスタートを実感する——、そんな価値観が見えてきます。

50代女性にとっての“最後の結婚”の意味 

50代女性にとっての“最後の結婚”の意味 
8x10 / PIXTA(ピクスタ)

なぜ今、50代以上の女性たちは、形式よりも「ときめき」を重視するのでしょうか。

調査では、40代では「婚姻届を出し同居する」という従来型の結婚が最多でしたが、年代が上がるほど“別居恋愛”志向が高まっています。

その背景には、子育てが一段落し、必ずしも生活を共にする必要がなくなったこと、そして人生100年時代の長寿化があると考えられます。家事や介護の負担を気にせず、心でつながる関係を望む人が増えているのです。

また、今の50〜60代は、かつてバブル期に青春を謳歌した世代。高級レストランでのデートやブランドのプレゼントにときめいた経験を持つ彼女たちは、今、再びその感覚を思い出しているのかもしれません。

経済的にも心にも余裕のある世代が、恋愛を通じて「もう一度、自分のためにお金を使う」——そんな“ときめき消費”の回帰が進んでいます。

“最後の恋”とは、誰かと人生をやり直すことではなく、もう一度、自分らしく愛を育てること。形式に縛られず、自分たちらしい絆の形を見つける。それが、50代からの新しい幸せのかたちなのかもしれません。

※「ラス婚における消費」に関する意識調査/調査期間:2025年8月22日〜8月26/調査方法:マッチングアプリ「ラス恋」アプリ内アンケート/調査対象40〜80代のユーザー1,671名(アイザック株式会社)

HALMEK up編集部
HALMEK up編集部

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