
50代から「英語の学び直し」♪
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更新日:2025年03月30日 公開日:2025年03月29日
中年の思春期・ミッドライフクライシスとは?
50代女性はミッドライフクライシスやホルモン変化の影響で、異性との新たな関係を求めることが増えるそう。精神科医の樺沢紫苑さんに50代女性のセカンドパートナー事情についての見解を聞きました。心と体のバランスを保つための新しい生き方の重要性とは。
50代を迎えると多くの女性は、否が応でも「人生後半戦」と真面目に向き合うことになります。子育てや仕事がひと段落し、自分自身の人生をもう一度見つめ直す機会が増える一方で、心の中でさまざまな悩みが湧き出してくることも。
そんな中で特に最近注目されているのが「セカンドパートナー」という男女関係です。そしてその背景には、“ミッドライフクライシス”が少なからず影響していることがしばしばあります。
今回は、精神科医の樺沢紫苑さんにお話を伺いつつ、「セカンドパートナー」のテーマについて詳しく解説します。
まず最初に「セカンドパートナー」を考える上で、「ミッドライフクライシス」についても理解しておきましょう。
ミッドライフクライシスは、50代になると多くの男女が経験します。「中年の思春期」とも言われますが、人生の中間点で、これまでの自分の生き方や未来について深く考え直す時期が来るためです。
子育てや仕事のゴールや着地点が見えてきて、これまでの目標や生きがいが失われることで、人生の新たな意味と目的を模索することが必要になります。
樺沢紫苑さんによれば、こうした状況が続くと、自分の価値や役割について悩むことが増え、心身ともに不安定になるといいます。
ミッドライフクライシスは、更年期障害や老化による体調不良とも関連しており、無力感や疲労感がつのります。特に女性の場合、子育てという大きな役割を終えた後に、自己の存在意義を見失いやすくなり、そうした心理状態がセカンドパートナーを求める動機の一つになっている、とも指摘します。
近年「セカンドパートナー」という言葉が広がりを見せています。その背景にはSNSやインターネットを通じて個人の考えを発信できる場が増えたことが関係しているのかもしれません、と樺沢さん。
セカンドパートナーの本来の意味は「夫や妻など本来のパートナー以外で、肉体関係のないプラトニックな関係」を指し、不倫とは異なります。
ただし、この言葉が流行している理由の一つに、その「軽い響き」があると樺沢さんは指摘します。不倫という言葉が持つネガティブなイメージを言い換えたものに過ぎないという可能性も。
例えば、売春を援助交際と言い換えるようなもので、これは一定の罪悪感を軽減する効果があるのだとか……。
50代女性の場合、自分の価値や人生の意味を見失いがちな「ミッドライフクライシス」の時期であり、夫婦関係がうまくいかないと余計に、寂しさや孤独感を感じます。これらが、セカンドパートナーを求める動機の一つになっているのです。
50代女性がセカンドパートナーに惹かれる理由について、脳内ホルモンである「オキシトシンとドーパミン」の観点から考えてみましょう。
脳内ホルモンは、私たちの感情や行動に大きな影響を与える物質のこと。特にオキシトシンとドーパミンは、男女間で異なる影響を与え、セカンドパートナーに惹かれる背景となることがあります。
オキシトシンは「絆のホルモン」とも呼ばれ、人とのつながりを強く感じさせる役割を果たします。樺沢さんいわく、オキシトシンは家族や友人との親密な関係や、ペットとの触れ合い、さらにはハグや手をつなぐといったスキンシップの際に分泌されます。このホルモンは、安心感やリラックスをもたらし、人々の心を温かく包む効果があります。
特に50代になると、オキシトシンの分泌量が減少することがあります。これが、よりいっそう「人とのつながり」を求める原因となり、セカンドパートナーを探す動機になることが推測されます。
一方、ドーパミンは「快楽のホルモン」と呼ばれ、達成感や満足感、そしてモチベーションの源となるホルモンです。ドーパミンは仕事での成功や目標達成、さらには新しい恋愛などの刺激的な経験に関連して分泌されます。ドーパミンはドキドキする恋愛感情を求める理由にもなり、特に男性はこのホルモンの影響を強く受ける傾向があるんだとか。
樺沢さんによれば、女性にとってはオキシトシン的な幸福感が非常に重要視されるといいます。女性は寂しさや孤独感を埋めるために、この「絆のホルモン」による安心感を求めることが多いので、プラトニックが重視されるセカンドパートナーという関係に惹かれるのだろうと分析します。
夫婦関係が良好でない場合でも、セカンドパートナーとの関係を通じて、このホルモンの恩恵を受けることができるからです。
50代女性が「ミッドライフクライシス」と向き合い解決していくためには、新たな喜びや楽しみを見つけ続けることが必要です。
樺沢さんは、夫婦のパートナーシップを再構築することを提案しています。共通の趣味や活動を見つけ、一緒に過ごす時間を楽しむことが鍵となりそうです。
また、新しいコミュニティに参加し、知らない人との出会いを通じて脳を活性化させることも効果的と提案しています。
特におすすめするのは「運動」です。太陽の光を浴びながらの朝の散歩や、仲間と交流もできるスポーツジム、音楽も楽しめるダンスなど、健康と心のバランスを保つために非常に効果的なんだとか。
さらに、ハイキングやキャンプといった自然の中で過ごすアウトドア活動もメンタルに良い影響を与えます。
セカンドパートナーとの関係を健全に維持するためには、プラトニックなつながりをキープすることが大切です。性的な関係に進展するのを避けることで、トラブルを回避し、友人関係を末永く保つことができると、樺沢さんはアドバイスします。
オキシトシンは、セックスでないスキンシップによっても分泌されるため、手をつないで歩くなどの小さな触れ合いでも十分効果的です。
50代女性が新たな人生の章を楽しむためには、セカンドパートナーやミッドライフクライシスについて理解し、前向きに取り組む姿勢が大切です。新しい趣味やコミュニティに参加し、自分自身の幸福を追求することで、豊かな人生を築く鍵となります。パートナーシップを大切にすることで、より深い絆を築いていきましょう!
かばさわしおん。精神科医、作家 情報発信でメンタル疾患を予防する! 著書52冊。累計260万部。YouTube 60万人など、SNS累計100万人フォロワーのネットメディアで精神医学、心理学をわかりやすく解説。11年間、YouTube毎日更新中! 代表著書は、『アウトプット大全』(シリーズ累計100万部)、『ストレスフリー超大全』『感謝脳』、最新刊は『こどもアウトプット図鑑』。
企画・文=鳥居 史(HALMEK up編集部)
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