【人生相談】家庭内別居で会話なし…離婚するべき?
2024.10.302024年12月27日
50代からの女性のための人生相談・200
人生相談:元同級生の既婚男性から「困った好意アピール」うまくかわすには
「50代からの女性のための人生相談」は、読者のお悩みに専門家が回答するQ&A連載。今回は55歳女性の「元同級生男子(既婚)から好意をアピールされて困っている」という相談に、夫婦問題カウンセラーの岡野あつこさんが回答します。
55歳女性「元同級生(既婚)の好意アピールに困っている」というお悩み
半年前、地元で中学の同窓会があり、帰省のタイミングと合ったので、十数年ぶりに参加しました。前回と違って子育ても落ち着いた人が多くて、のびのびとした雰囲気の同窓会でした。
その中に、中学の頃に仲の良かったAくんがいました。Aくんは既婚者で成人したお子さんがいます。
私も既婚者で、ようやく子どもが社会人になったところでした。同窓会では、「お互い、子育てがんばったね~」などと話をしてねぎらい合いました。
お酒が入ると、過ぎた昔話もいい思い出とばかりに、Aくんが、二人きりのときに「昔C子のこと、好きだったんだよ」と軽く言ってきました。
お互いかわいい中学生の頃のこと、「うん、知ってたよ」「そうか~」と笑いながら懐かしみました。
ところが1か月たった頃から、Facebookのメッセージで
「どこに住んでるの」
「土日は何をしているの」
「二人で会えないか」
「本当はE(中学の同級生です)のことが好きなの?」
などと送ってきて、ちょっと気味が悪いのです。
返事はしていません。次の同窓会にも参加したかったのに、このままでは参加しづらいです。
どういう対応をするのが正解なのでしょうか。
(C子・55歳)
岡野さんの回答:既読スルーで「あなたに興味がありません」の意思を表明
夫婦問題カウンセラーの岡野あつこです。
ここ10~15年、SNSが流行ってFacebookやインスタ、Xなどを通して昔懐かしい同級生たちの日々の様子を知ることができたり、連絡を取って個人的に仲良くなる機会や、有志が同窓会を企画することも増えています。
自分の幼い小学校時代から中学、高校、大学時代……などなど、記憶の中からその頃の懐かしい場面が現れて、あの頃の友人や、純粋だった頃の自分に会いたい気持ちで同窓会に参加する人は少なくありません。
そんな中で、歳を重ねて、昔の面影を残しながらも、今も変わらぬ魅力を持ってる人には声をかけたくなるものです。
男性から、女性から、どちらの場合もあるでしょう。
日常生活がマンネリしている人ほど、同窓会という場で、同じ時代に共通な思い出を持っている人に出会うと、安心感や刺激を受け、その対象が欲しくなってしまう人もまた少なくありません。
そんな中で、この元同級生男子は刺激が欲しいのか、昔好きだった頃の気持ちが酒の勢いもあって抑えられなかったのか。
同窓会であなたに会って懐かしさを感じ、そして今も素敵でいるあなたに魅力を感じたのだと思います。
どちらにしても、あなたも彼も家庭があるので、この先の展開がいいわけがありません。妻帯者男性から真剣に思われても困りますよね。
中には浮気心が出て、「もしかしたら、落とせるかも」と安易な下心で既婚女性に声をかける人もいるぐらいです。
ただ、1か月経ってからということは、この1か月間彼なりに、酔いを覚ましてもあなたのことを思い出し、気になってしまったのでしょう。
面白味のない毎日を過ごしていたりすると、「同窓会」という非日常の機会に新鮮なものを感じてしまうことはよくあります。
しかし、それは人の家庭の出来事です。
あなたに自身の家庭があり、大きな不満もなく日々を過ごしているなら、今回のようなアプローチは迷惑ですよね。
返事をしていないのはいいことです。返事をすれば、この人は勘違いに走って行きかねません。
既読スルーは、「私はあなたに興味がありません」とも言えるアピールです。
だから、このまま返事をせず、放っておくのが最善です。
勘違いされないためにも「お断りの意思」をしっかり表す
しかし、こういう“勘違いな人”は黙っていると、どんどんエスカレートする場合もあります。
そういうときは、「夫に相談したら、個人的な連絡はやめた方がいいと言われました」など、相手から連絡できなくなるような理由でしっかり断ることも大事です。
もし、あなたが理由を説明できないのであれば、返信をしないことです。
次の同窓会は、また何年か先のこととは思いますが、それまでに正々堂々と同窓会に出て、既婚男性のアピールをかわせるだけの「話術」や「勇気」を持つことも大事です。
逃げていても始まりません。「うちの夫ってものすごく嫉妬深いの、あなたに迷惑がかかるから二人でなんて会えないよ~」っていう釘刺しも効果があります。
会うなら二人ではなく、「また次の同窓会で、みんなで会おうね」とはっきり言うことが大事です。
曖昧にごまかしていると、こういう人は、そのスキに付け込んできたり勘違いをしたりして、日常生活や、すき間時間に割り込んでくることがあります。
忙しいあなたが時間を割いたり、返信の文章に頭を悩ませたりすることこそ、無駄だと思います。
同窓会はとても懐かしくて、楽しくて、懐かしい青春時代を思い出せる貴重な機会なのですが、こういうことがあるとがっかりしますよね。
うまくかわすアイデアとしては、あなたの気が合う人たちだけに声をかけて、安全で安心な懐かしい青春時代を思い出せる「小さな同窓会」を開くという手もあります。
純粋だったあの頃から成長して素敵になってる人もいれば、逆に大人の中でもまれてズルく悪くイメージダウンする人もいるぐらいです。
大事なことはあなたが次の同窓会までに、いい面も悪い面も“そういうもの”と理解して、自分のスタンスを持つことです。
今回は、あなたが同窓会で他の人と比べて魅力があったから、声をかけられてしまっただけ。
それくらい自分のいいように解釈し、彼に対して嫌な気分を残さないこと。
そして、あなたの「友人関係はよくても、男女関係は望まない」というスタンスを、理解してもらいましょう。
そのための勇気を持ち、「期待を持たせないように上手に断るか」、はたまた返信せずに「沈黙は金」を貫き通すのか。
この嫌な、気味の悪い気分を払拭して、次の同窓会も楽しみましょう。
回答者プロフィール:岡野あつこさん
おかの・あつこ 夫婦問題研究家、公認心理師。離婚診断士(R)。NPO日本家族問題相談連盟理事長。
自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。34年間で4万件以上の相談を受け、その成功事例ノウハウを数多く持つ。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)、『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社)がある。
・離婚相談救急隊運営
・YouTube「岡野あつこチャンネル」
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