“低身長&ぽっちゃり”さんのすっきりコーデのコツ3
2023.07.072023年01月22日
横森美奈子の目からウロコのおしゃれ塾・22
全身黒コーデはNG!若々しく&おしゃれに変えるコツ
ファッションデザイナー・横森美奈子さんが50代からのおしゃれのコツをアドバイスする連載企画。今回のテーマは黒コーデです。黒は顔色を悪く見せ、老けたイメージを与えることも。若々しくおしゃれな印象に変えるコツを読者モデルと一緒に教わりましょう。
黒は「無難で安心な色」ではないので要注意!
今回レクチャーを受けるのは、小柄な体形ながら「ここ数年で体重が増えて、ぽっこりしたお腹が気になります」という読者モデルの大山志津子さん(当時61歳)。普段よく着るのは、お腹まわりをふんわりとカバーするワンピース。色は「なんとなく安心だから」という理由で、ついつい無難な黒を選んでしまうそう。
結果、クローゼットの中は似たような黒っぽい服ばかりで「おしゃれに着こなせないのが悩み」と話します。
そんな大山さんに対して、「まず、“体型を隠せば済む”と思っているのは大間違いです!」と横森さん。ただ体のラインを覆い隠すような服では、かえって体の気になる部分を強調してしまうこともあると指摘します。
さらに問題なのが“黒づくめ”。「大山さんの場合、服も靴も黒っぽい色でまとめているせいで“抜け感”がなく、全身がズドンと重たく見えます。“黒は無難で安心な色”ではなく、顔色をくすませ、疲れた印象に見せることもあるので要注意!」と横森さん。
明るい色をポイントで取り入れるだけで、若々しく軽やかな印象にすることができるとアドバイスします。
黒のワンピースは小物の色だけで印象が変わる
「お腹も脚もなるべく隠したい」という大山さん。いつもの着こなし(写真上)は、髪も服と一体化して重く、“黒のカタマリ”の印象です。
足元をシルバーや白い靴にチェンジ!
小物はあなどれない存在。シルバーの軽い感じの靴に変えるだけで、足元に“抜け感”が出ます(写真左)。また、黒いタイツを脱ぎ、白いスリッポンに変えてみると、爽やかな印象になりました(写真右)。脚の太さばかり気にせず、全体で見ることが大切です。
今回、大山さんが履いた靴は、二足とも「GU」で2000円台!プチプラなので気軽に取り入れられます。
帽子&バッグをチェンジ!
無難と思って選ぶ黒や濃い色の帽子は、髪と一体化して頭を大きく見せます。さらに小さなツバは、対比効果で顔を大きく見せてしまいます(写真左)。帽子は、髪と同化しない、“顔映り”の良い色に。バッグも服と同化しない色なら体型がすっきり見えます。グリーンのバッグは「GU」です(写真右)。
ツバの大きいストローハットは顔を小さく見せます。上の写真のハットは「ユニクロ」です。さらに都会的なバッグを選べば街中でも浮きません。
今どきアイテムをプラスするのもおすすめ
ワンピースは着まわしができない、というのも大間違い。上に着るもの次第で、いろいろと変化がつけられます。同じ黒のワンピースでも、透け感のあるブラウスをはおった左の写真と、ざっくりとしたニットカーディガン&レギンスをプラスした右の写真では、こんなに違った印象に!ニットカーディガンとオレンジの靴は「GU」です。
透け感がきれいな「GU」のブラウスは、背中のデザインが程よい甘さ。“縦長ライン”で後ろ姿も着やせして見えます。
おしゃれになるためには髪型も重要!
おしゃれになるためには髪型も重要です。顔を覆う長い黒髪は、全身の重たい印象を倍増させてしまいます。「髪を切れとは言いません。すっきりスタイリングするだけでも、顔の見え方や全身の印象が軽くなって似合う服が増えますよ」と横森さんはアドバイスします。
大山さんのいつものスタイル(写真左)のように前髪で隠すと、かえって“顔の下半身”が強調され、たるみを目立たせることも。頭自体も重たく大きく見えてしまいます。
前髪は横に流すだけで、すっきり見えます(写真右)。眉はしっかり描き、顔のボンヤリ感を解消しましょう。輪郭は出した方が気にならず、“小顔効果”が。明るい色も似合います。
若い頃からロングヘアという大山さんも、横森さんのアドバイスでまとめ髪にした結果、若々しい印象に。「大山さんのように、体形も顔もなるべく覆って隠した方が安心と思っている人がいますが、そのデメリットに気付いてほしい。顔まわりがすっきりすれば、おしゃれの幅が広がりますよ」と横森さん。「髪型が変わると、似合う服が増えるんですね」と大山さんも自身の変身ぶりに驚いていました。
春こそ新しいおしゃれに挑戦を!
髪型が変わると、似合う色まで変わります。例えば、派手でも地味でもないニュアンスカラーの「GU」のティアードシャツチュニック(写真左)。お腹がカバーでき、「苦手と思っていた淡い色もこれなら素敵!」と大山さん。上品かつ今っぽい印象になります。
ボーダーも避けていた大山さんですが、下半身を気にするなら、ボーダーで上半身を強調した方が対比効果ですっきり見えます(写真右)。無難なスタイルを脱して、春こそ新しいおしゃれに挑戦しましょう!
挑戦した大山さんの感想は?
いつも黒や紺の服で、“おしゃれじゃない”という自覚はあっても、どうすればいいかわかりませんでした。今回、新しい服や髪型に挑戦して、もっとおしゃれを自由に楽しんでいいんだなと勇気をもらいました。
構成=五十嵐香奈(編集部) 撮影=中川まり子 ヘアメイク=榊美奈子
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年5月号に掲載された内容を再編集しています。
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