初心者のためのクルーズ入門

18歳まで船代は無料!三世代家族こそクルーズ旅を

公開日:2018.07.02

更新日:2019.07.22

子どもたちを一緒に連れて、たまには家族旅行でもと思うけれど、お金もかかるし、みんなの面倒を見るのは大変。でも船旅なら意外とお安く、思い思いの過ごし方ができるんです。“大変”を“みんな楽しい”に変えてくれるのがクルーズ旅行です

18歳以下の子供はクルーズ料金無料⁉

3世代クルーズカジュアル船(撮影=藤原暢子)
セレブリティ・クルーズの噴水エリアで盛り上がる子供たち(撮影=藤原暢子、以下同)


飛行機の場合、2歳以降は大人の半額以上の料金がかかりますが、クルーズの場合、イタリア系の船会社(MSCクルーズ、コスタ・クルーズ)は、大人2名で客室を利用している場合、同室の子供はなんと18歳まで無料というシステムがあります(日本周遊を通年で行っているコスタ・クルーズの「コスタ ネオロマンチカ」は13歳まで無料)。

ソファがエクストラベッドになるので、添い寝の必要もありません。ただし、港湾税などは乗客の人数にかかるので、諸税だけはかかります。


ただ、家族4人でクルーズしても、1室だけのお値段はなのでとてもお得。

他の客船会社は通常、子供割引はありませんが、「同室3、4人目割引」や「夏休み子供割引」などがあるので、要チェックです。

お母さんも楽で子供も楽しい

クルーズで遊ぶ子どもたち(撮影=藤原暢子)

まだ小さいお子さんを旅行に連れていくのは手がかかって二の足を踏んでしまい気味ですが、客船は子供にもお母さんにも実はパラダイス。

というのも外国船の場合、ほとんどの客船では「キッズプログラム」というものがあり、3歳から17歳の子供向けに、プロのスタッフが1日中、ダンスやゲームといった充実したプログラムを用意してくれています。

カジュアル船で遊ぶ子どもたち(撮影=藤原暢子)
フェイスペインティングをしてもらって船内を行進したり、毎日違う楽しいプログラムを用意


年齢グループを細かく分けて、いろんなイベントをしてくれるので、お子さんもきっと夢中。外国船なら外国人のお友達ができるチャンスでもあります。

カジュアルクルーズのキッズプログラムで遊ぶ子どもたち(撮影=藤原暢子)
年齢ごとに細かくグループ分けされるので近い年齢同士、仲良くなれる!



キッズプログラムは朝から夜まで行われています。食事もスタッフが一緒に食べてくれるので、「落ち着いてフルコースのディナーを食べたい」という大人の希望も、「長くテーブルに座っていたくない!」というお子さんの希望も叶えられます(もちろん一緒に食べることも可能です)。

キッズプログラムは基本的に無料です(ただし事前登録は必要)。さらにセキュリティーや安全にも大変気を使っています。キッズ専用のプールなどもありますが、危ないことが起きないかもちゃんと監視。もともと客船自体が乗船時の身元チェックが厳しく、安全な場所ですから、安心して預けることができます。ティーンエイジャーなら、専用のゲームコーナーやカフェ、ディスコ(!)がある客船もあるので、「学校みたいでイヤ!」なんてことも起きません。

クルーズで遊ぶ子どもたち(撮影=藤原暢子)


2歳まではキッズプログラムには入れませんが、クルーズ会社によってはベビーシッターが乗っている船も。例えば、カジュアル客船のカーニバル・クルーズ・ラインの会社の船では、ベビーシッターサービス(1時間、一人/6.75ドル+チップ15%)などというサービスもあります。

大人もそれぞれ好きなことをしよう

大人向けのプログラムも(撮影=藤原暢子)
刺繍や絵付け、絵画教室など大人向けのアクティビティーもたくさん


せっかくなら、移動が楽なクルーズに両親も誘って、三世代旅行はいかがでしょう?

家族で一緒に過ごす時間も楽しめますが、船内にはいろんな施設があるので、それぞれ興味のあるものをして過ごすことも可能です。

例えば、子供がキッズプログラムに参加している間に、ママはスパでエステ、パパは大人プールでビールと共に日光浴、もしくはカジノで勝負。おばあちゃんは皿の絵付け教室や絵画教室に参加、おじいちゃんはゴルフ大会やライブラリーで読書三昧など、それぞれにやりたいことができるのがクルーズの良さ。

パットゴルフもできる(撮影=藤原暢子)
パットゴルフもあるのでお父さんやおじいちゃんも夢中。大会が開催されることも


 


もちろん、寄港地がある日は家族みんなで観光に出かけてもいいですし、子供には難しい世界遺産見学ツアーなら、子供だけ船に残ってキッズプログラムに参加、大人だけツアーに行く。ちょっと疲れたらおじいちゃんは一日、船でのんびりと海を眺めて過ごすなど、寄港地の過ごし方も自由に決めることができます。

クルーズでヨガをする大人たち(撮影=藤原暢子)
ヨガやピラティス、ダンス教室など運動系のクラスも無料で参加できます


とはいえ、せっかくの三世代旅行ですから、「ディナーだけは一緒に」などと決めて、その日あったことをみんなで報告しあえばテーブルも盛り上がることでしょう。

クルーズでおしゃれをする3世代家族(撮影=藤原暢子)


毎日、その日のプログラムが書かれた船内新聞が配られるので、「じゃあ、私とお母さんんはアフタヌーン・ティーに一緒に行きましょう」など、相談して決められます。多様な選択肢があるのが客船の旅ならではですね。誰もがストレスフリーで一緒に旅行を楽しめます。

実は完全バリアフリー。診療所もあるので安心

クルーズ船内の医療設備(撮影=藤原暢子)

客船は子供だけでなく、年配の方や障害のある方に優しい完全バリアフリー空間です。車いすも持ち込んだり、借りたりすることもできます(事前に申請が必要な場合もあり)。

さらに、船内に診療所もあるので、家族の誰かが不調になっても安心です。

小さなお子さんからご年配の方まで、不安なく、どの世代もそれぞれに旅を楽しめるので、今度の休暇、ぜひ三世代でクルーズに行ってみませんか。

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藤原 暢子

ふじわら・のぶこ クルーズ・ジャーナリストおよび編集者。20年間で100隻以上の外国船・日本船・フェリーに乗船し、80カ国以上を巡る。クルーズの老舗専門誌『クルーズ』編集長を務めた後、フリーのクルーズ・ジャーナリスト/編集者として、客船取材を含め、さまざまな媒体に関わっている。

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