全国を走るおいしいレストラン

おれんじ食堂で行く観光列車の旅

公開日:2018.09.07

おいしい観光列車の第2回は、熊本県の新八代駅と鹿児島県の川内駅間を走る「おれんじ食堂」の旅。乗車したのは2015年の暮れ、クルーの方々がクリスマス気分を盛り上げてくれました。

充実すぎる食事と駅マルシェ

2015年当時、私が乗車したのは、鹿児島県の川内駅から、熊本県の新八代駅までの旅。3時間40分くらい乗車できるライトミールとディナーのコースを選択しました。

 

 

九州の西海海岸をゆっくりのんびり走りながらおいしい食事が味わえる

観光列車で3時間半以上乗車できるプランは珍しいはずで、腰を据えてゆっくりと観光列車の旅を楽しめました。今は、私が乗車したときとコース編成が少し変わっているようで、私が乗車したコースは、現在(2018年9月)、新八代駅から川内駅へのランチコースに該当するようです。

 

クリスマスイブの前日だったので、スタッフがクリスマス気分を盛り上げてくれました​​​

 

食堂を名乗るだけあって味はバツグン!

 

まずはお重に入ったライトミールから

食事について。アミューズのような前菜と、お重に入った軽めのライトミールのあと、ディナーの前菜とメインの料理(この日はエビ料理)をいただきました。食事の締めくくりはデザートとコーヒー。「食堂」という名前が付いている、そのプライドが感じられる内容だったと思います。

 

この日はエビ料理がメイン


乗車時間が長いので、次々に料理が運ばれてくるのではなく、各自の食事の進み具合を確かめながら、サーブしてくれる感じ。乗車時間が短い観光列車ですと、次から次へと料理が運ばれてきて、食べるとすぐに片付けられてしまうケースもありますが、「おれんじ食堂」ではそのようなことはないと思います。

 

乗車時間が長いのでゆっくり食べられるのがうれしい

駅マルシェの回数が多く、お土産物も盛だくさん!

 

無料でもらえるお土産だけで、こんなに!

食事の充実ぶりに加えて特筆すべきは、駅マルシェの多さ。駅マルシェでは、地元の特産品などを購入できるほか、乗車したときに受け取る引換券を利用して、いくつかの駅で特産品を受け取れます。お土産物の写真をご覧いただくと、引き換えて手に入れた商品の多さが伝わると思います。とにかくお土産物だけで、袋がひとつ、いっぱいになるほどです。

 

水戸岡さんデザインの阿久根駅。必見!


そしてもうひとつ、「おれんじ食堂」に乗車した人には必見の場所があります。それは、沿線にある阿久根駅。この駅は、「ななつ星」をはじめ、全国各地の観光列車のデザインで有名な工業デザイナーの水戸岡鋭治さんがデザインされた駅。

 

駅を見るという楽しみを初めて体験

駅全体に木材がふんだんに使われ、イメージが統一されていました。水戸岡さんのファンの方はもちろん、観光列車に乗る楽しみに「駅を見るという視点」が加わるのは興味深かったと思います。阿久根駅では待合室のほか、図書室やキッズルームなども統一されたデザインになっていました。

 

統一されたデザインが素敵

「おれんじ食堂」の車内については申し分なかったのですが、乗車した日はあいにくの雨。乗車から降車するまでずっと雨が降り続いていたため、車窓を楽しむことはできませんでした。そのためもう一度、ランチコースに乗車しようと思っています。今度は新八代駅から川内駅への逆区間になるのも、ちょうどいいかなあと感じているところです。

 

まとめ

 

 

余談になりますが、「おれんじ食堂」に一緒に乗車したのは、長女と次男。次男は小さい頃から電車が好きで、近くの鉄橋から電車を眺めていたり、車庫見学に行ったりもしていましたが、おれんじ食堂に乗車する直前に酔い止めの薬を飲んだらしく、ほぼ全線で、寝ておりました(涙)。クルーの方に「具合が悪いんですか?」と心配されたほどの熟睡ぶり。降車するさい「よく寝た」とほざいておりました。乗車料金がもったいなかったです(泣)。

 

もちろんデザートも完食


このときは、川内駅から新八代駅に向かいましたが、現在(2018年9月)、写真のスペシャルランチは新八代駅から川内駅のみの運行になっているようです。このほか、プレミアムモーニング、スウィーツは川内駅発、ディナーは新八代駅発です。

予約方法:「おれんじ食堂予約センター」への電話予約 0996-63-6861(9:00~17:00)、WEB予約のほか、旅行会社でもプランを取り扱い。

料金:プレミアムモーニング4,000円~スペシャルランチ21,000円
 

畠中 雅子

はたなか・まさこ  ファイナンシャルプランナー 子育てから老後のお金のことまでまで生活にかかわるお金の全般をやさしく解説。TV出演多数、著者多数。無類のレストラン列車好きで、国内外問わず、時間を見つけては旅に出ている。

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