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2022.12.252019年04月19日
走るおいしいレストラン列車の食レポ
観光列車レールキッチン チクゴに乗って食べてみた!
運行を開始したばかりの西鉄のレストラン列車「ザ レールキッチン チクゴ」は、九州・福岡の沿線の食材をふんだんに活用したメニューが特徴です。真新しい車両と本格料理の数々に大満足。とりわけピザの味は忘れられません!
西鉄から最新レストラン観光列車が登場!
2019年3月に運行を開始したのが、西日本鉄道の「ザ レールキッチン チクゴ(THE RAIL KICHEN CHIKUGO)」です。西鉄と呼ばれる同社は、東日本の方にはなじみが薄いかもしれませんが、天神大牟田線(天神~大牟田間74.8km)ほか太宰府線、甘木線などの鉄道網をもつ九州の大手私鉄です。
観光列車に乗車する目的を、「列車内でおいしい食事をいただくこと」としている‶食べ鉄″としては、「キッチン(kicthen)」という名前の付く観光列車が新規で運行を開始するという情報をキャッチした時点で、‶できるだけ早く乗ろう″と思っていました。
そこで、予約開始の日には朝からパソコンの前で待機して、予約開始時間と同時に「カチッ」とクリック! 専用のサイトから簡単に予約でき、予約開始時間からわずか2分で予約完了できました。
私が予約した列車は、大牟田駅から天神駅に向かう「地域を味わうディナーの旅」。16時40分に大牟田駅を出発して、19時13分に天神駅に到着するコースです(金曜日の場合は、運行時間が遅くなる)。
予約初日の予約開始すぐに申し込んだので、乗車日は選び放題でしたが、運行初日ではなく、1週間経ってからの乗車日を選択しました。なぜなら運航開初日の場合、報道関係の方が乗車されることを想定。料理の写真だけではなく、車内の写真も撮りたい私にとって、報道陣と一緒だと写真が撮りづらいと感じたからです。
食材、テーブルウエアや 食器なども九州産にこだわる
大牟田駅は熊本県に近いので、乗車日前日は熊本に泊まりました。「ザ レールキッチン チクゴ(THE RAIL KICHEN CHIKUGO)」の出発時刻は16時40分ですから、当日に東京を出ても乗車はできます。でも、今回は大の温泉好きの主人が同行したものですから、前日は熊本の温泉地巡りを楽しみ「レイルキッチン チクゴ」に乗車する直前にも、温泉につかりました。
大牟田駅で「レイルキッチン チクゴ」とご対面。なんでも、外装はキッチンクロスをイメージし、おいしさと清潔感を表現しているのだそうです。窯を中心としたキッチンと、ダイニング車両の3両編成52席。八女の竹を使用した竹編みの天井、いぶし銀が印象的な城島瓦、大川の家具が採用されるなど、車内は沿線の地域を象徴するインテリアが魅力的です。
“食べ鉄”肝心のお料理ですが、まずはお約束のウエルカムドリンクから。お酒好きの主人はいちごのスパークリングワインで、私はジュースをいただきました。ウエルカムドリンクと一緒にいただくのは、アミューズ「苺とトマトのタルチィネ」というメニューで、ラディッシュバターとともにいただきました。
2品目の「ベジタブルプレート」は、人参のグリル、蒸しアスパラにセロリマヨネーズ、王リンギのバターソテーの3種でした。マヨネーズは福岡県うきは市「ゆむたファーム」の卵を使用しているそう。私は野菜料理が大好きなので、このベジタブルプレートは「何皿でも食べられそう?」というくらいおいしかったです。
メインディッシュのミートプレートは「和牛のロースト」。和牛は博多産のもので、添えられていたのは柳川産のお刺身海苔やセリ。ステーキに海苔!は意外な組み合わせでしたが、海苔はステーキの絶妙なアクセントになっていました。
料理に力を注ぐ潔いコンセプト
SEASONAL LIMITED PIZZA(季節のピザ)は、八女産のタケノコ、ゆず、菜の花、大木町産のアスパラガスを使っているそうです。野菜がおいしいだけではなく、ピザ生地がもちもちしていて、本当に美味。降車後に調べたら、東京、軽井沢、京都に3店舗あるイタリアンレストラン「エンボカ」のピザとのこと。近いうちに東京のお店にピザを食べに行こうと思っています。「もう一度食べたい!」と思うほど、ピザ生地のおいしさに魅了されました。
最後のデザートは、マカロン3種、チョコレートのパウンドケーキ、和紅茶のクッキーの5品。デザートはすべて、レイルキッチン チクゴと同じデザインの箱に入って出てきました。3種類から選択するハーブティーとともに楽しめます。
とはいえ、私は甘いものが苦手なので、デザートは娘へのお土産にお持ち帰り。デザートを食べた娘の感想は、チョコレートのパウンドケーキがとてもおいしかったとのことです。
「レイルキッチン チクゴ」は、途中駅で何度か十数分程度停車します。その際、駅マルシェがあるのかと思っていましたが、マルシェを開催している駅はありませんでした。
野菜がおいしい電車なので、新鮮野菜を販売していたら、がんばって飛行機で持って帰りたいなあと考えていましたので、マルシェがないのは、少し残念でした。マルシェを開催していなくても、いったん下車した乗客を駅周辺に移動させて、周辺案内をしてくれる観光列車もありますので、そのような案内があると、より楽しめるようにも感じました。
ただ、余計なイベントは取り入れず、料理に力を注ぐというコンセプトの列車だと考えると、私の感想は余計なのかもしれません。3か月ごとにメニューが替わりますので、ぜひ違うシーズンにまた乗車してみたいと思っています。
ザ レールキッチン チクゴ(THE RAIL KICHEN CHIKUGO)の予約方法
■ザ レールキッチン チクゴ(THE RAIL KICHEN CHIKUGO)
運行日3か月前の1日午前10時から、運行日7日前17時までお申込み可能。全席予約制。
料金:地域を味わうブランチの旅 3,240円(天神駅→大宰府駅)
地域を味わうランチの旅 8,640円(天神駅→大牟田駅)
地域を味わうディナーの旅 8,640円(大牟田駅→天神駅)
問合せ:西鉄お客さまセンター(0570-00-1010または092-303-3333)
※いずれも税込
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