- ハルメク365トップ
- 人生相談
- 片付け
- 人生相談:両親の布団を処分するのがもったいない…
読者のお悩みに専門家が答えるQ&A連載。71歳女性の「親が残した布団、まだ使えそうだし、そのまま処分するのはもったいない…」というお悩みに生活研究家・消費生活アドバイザーの阿部絢子さんが回答します。
71歳女性の「両親が使っていた寝具」についてのお悩み
両親が残したベッドやお客さん用の寝具などを、どうしたらいいか悩んでいます。
この先使うことはないだろうな……とは思うのですが、まだ使えるはずの寝具ばかりなので、捨てるのも忍びなく、そのままになっています。
“捨てる”以外に片付ける方法はあるのでしょうか?
(71歳女性・K.Mさん)
「大物必需品」はリサイクルが鉄則
私たちが日常使用する、または、使用してきた必需品を大きさで分けてみると、最小は画鋲(がびょう)、針、クリップなどといったモノ、最大は寝具類、タンス、本棚といえるでしょうか。
最大必需品である、タンスや本棚、机といった家具類の使用後の始末や処分については、すでに誰もが知っていることと思います。それは、リサイクル利用をすることです。
家具などのリサイクルの歴史は古く、江戸時代から始まっていて、高度経済成長期には、骨董市場として一部の人たちに知られる存在となりました。一般的には、一時、その姿は見えなくなりましたが、20年ほど前から、また復活し、リサイクルとして身近な存在となっています。
K.Mさんが処分に悩まれているような“大物必需品”の始末や処分については、リサイクル利用をするのが、一番の近道です。
阿部さんの回答:寝具の処分は見極めてから「リユース」
ただし、大物必需品の中でも、戸惑いがあり、リサイクルする方も、される方も、少々厄介なのが寝具類なのです。
その理由は、寝具類は使用した年数や維持や保管状態によって、リサイクルに適さない、あるいは、適しても難しいといった状態があります。そのため一般的には、寝具類のリサイクルは難しく、結果として「粗大ごみ」で廃棄するしか方法がない、と多くの人たちが考えているのが実状でしょう。
しかも、それが遺品となれば、なおさら、その始末や処分は簡単とは言えないのです。
まずは、その寝具の状態が「そのままでも使用できる」もしくは「手を加えたら使用できる」など、継続使用が可能かどうかを見極めることが先決です。
その結果、寝具類の状態もよく、使用し続けることが可能で、両親の思い出もあるといった寝具類であるならば、再使用してくれる人を探すことから始めましょう。
一番は、最も身近な親族、例えば自分の兄弟姉妹、甥や姪、孫などに相談し、使ってもらえるかを確認してみることです。
そう、リサイクル前の、リユースするのです。
それには、当然のことですが、遺品のままという訳にはいきません。クリーニングをする、あるいは、中身の「ワタ」を打ち直す、というひと手間が必要です。身近な親族であったとしても、そこは、礼儀として一度清潔にして、リユースしたいものです。
遺品の中でも処分が難しい“寝具類”ですが、その状態によっては、「譲る」「役立ててもらう」といった方法もあるということなのです。
またリユースにも、もう一つ方法があると思います。
それは、寝具類の一部をリユースするということです。例えば、布団の生地が特殊なモノである、珍しいワタであるなどの場合、その部分だけを、リユースしてみては、どうでしょうか。
生地は、クッション・ベッド・ソファなどのカバー、風呂敷、もしかしたらタペストリーなどにもリユースできるかもしれません。ワタは、打ち直して、また布団やクッションに利用してみるなど、部分的なリユース方法を検討してみるものいいでしょう。
私の場合についてです。私は、友人の親族ではないのですが、ご両親の寝具遺品を譲り受けました。それは、中ワタが特殊なモノで、寒がりの私にピッタリだったからです。
ふかふかの中ワタで、寒さ知らずに冬を過ごすことができて、大喜びして、遺品を引き受けました。
もし、K.Mさんも友人たちに聞けるようなら、ご両親の寝具遺品の話をしてみるのもいいでしょう。時として、引き受け手が現れるかもしれませんから。
完全リサイクルが可能な場合も
もう一つの処分方法、リサイクルについてです。
昔は寝具用布団は家で、リサイクルしていました。それは、ワタを打ち直してくれる、町の布団店があったからです。そこに依頼してワタだけを打ち直してもらい、そのワタを布団に仕上げてリサイクルするのは、家族の仕事でした。
我が家では、冬に備え、秋に布団リサイクルの一大行事をするので、私も手伝わされたものです。
今では、町の布団店が、すっかり姿を消していますから、近所でワタの打ち直しを依頼するのは、大変かもしれませんが、探してみると、あちらこちらに、打ち直しだけをする、羽毛だけを打ち直す、あるいはどんなワタでも、布団でも完全にリサイクルするという企業も探し出せます。
そうした企業を吟味し、選択して、我が家の寝具類遺品に適う企業を選び、リサイクルを依頼してみるのも一つの方法です。
こうして、寝具類遺品の行く末を考えてみてはいかがでしょうか。資源のことも考えて、一考してみてください。
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家(消費生活アドバイザー)・薬剤師。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
50代からの人生相談一覧を読む
- 《片付け》のお悩み 生活研究家の阿部絢子さんが回答
- 《介護》のお悩み 介護・暮らしのジャーナリスト太田差惠子さんが回答
- 《人間関係》のお悩み 住職の名取芳彦さんが回答
- 《お金》のお悩み FPの畠中雅子さんが回答
- 《夫婦関係》のお悩み 夫婦関係カウンセラーの岡野あつこさんが回答
【365会員特典】ハウスクリーニング・家事代行割引クーポンも
「ハルメク365」会員特典として、イオングループの家事代行サービス「カジタク」の各種サービス(ハウスクリーニング・宅配クリーニング・家事代行)の利用料が10%割引になるお得なクーポンを掲載中!自分で片づけるのが難しい場合は、プロに相談するのもおすすめです。
>>ハウスクリーニング・宅配クリーニング・家事代行 5%OFFクーポン
★ハルメク365オリジナルプランもチェック!2023年3月大幅値下げ!(1万6800円→1万3520円)
>>【本会員限定】「カジタク」クローゼット片づけサポートプランをチェック
専門家に相談したい質問を募集中です!
連載「50代からの女性のための人生相談」では、専門家の方に相談したい内容を募集中です。下記応募フォームに、人間関係や老後の生き方、お金や介護、恋愛についてなど、相談したい内容を書いてお送りください。
-
片付けが苦手
掃除、片付けが苦手で面倒だけど、こうしたら部屋がきれいに保てるようになった!というようなコツがあれば知りたいです。
締切済み ベストアンサー2022.11.21 -
実家の片付け
実家の片付けをしていますが、なかなか片付きません。 両親は80代です。 使用済みの封筒(ウチに来た封筒の空袋)や 使ってない茶碗、箱に入ったままのコップ、お皿 ビニール袋、ビニール傘、通常の傘などたくさんあります。あと読まない本、創○学会の本とかたくさん これって典型的な片付けられない家ですか?
締切済み ベストアンサー2022.05.13 -
買って満足し捨てられない
私の年上彼氏が、買うと満足するタイプです。買って家に持って帰って、封を切らないものが沢山部屋にころがっています。そして、特別大事にしている様子は無いので、今度新築が建つのでそれを機に断捨離だよと言うと「え、お金出して買った、もったいない。」と反対します。 でも、こんなの持ってたんだ、というものまで新居に持っていきたくないのですが、彼の気持ちを変えたくて2年間言って聞かせましたが、治ることはなさそうです。 自分の思うようにコントロールしたいと言うか、埃被ってまで放置してしまうなら、大切じゃないんじゃない?部屋の広さにも限りがあるのだから、入れるばかりでは部屋が埋まると言ってあります。 彼は自分で買って満足し捨てられない性格だと自覚はしていますが、そこで手放す意識はほとんど無いです。親の遺品の本棚や棚×3 それと自分で買ったベッド全部持っていくというので、8条の部屋が一瞬で埋まるわけです。 新居引越しまでおよそ4ヶ月ですが、なんとかならないかと日々掃除したり整理しています。 彼はどんどん上に重ねていく収納をします。私は立てて収納するので、取りやすい方ではあります。 リビングは綺麗にしたいと言っても、「ちょっと置かせてよ!」と紙束を置いて放置します。片付けるため彼の部屋に持っていくと、床に積み上げられた書類たち。その近くや上に重ねながら、ため息とイライラはどうしても溜まってしまいます。 ある程度生活感があるのは普通ですが、それを超えていると思っているので、その部分の価値観は全くあいません。 勝手に捨てたい訳では無いです。ミニマリストでもないです。でも、なんとかわかってもらいたいのですが、どうしたらいいのでしょうか? このままだと新居で更にまた物が増え、ゴミ屋敷になるのではと不安になってしまいます。
締切済み ベストアンサー2022.05.09 -
捨てるか迷う
片付けをしていたら、今は全く連絡を取っていないし縁が薄まっている知り合いと仲良かった時の思い出が出てきました。捨てるかどうかで迷っています。皆さんだったら保存しておきますか。もういいや、と思って捨てますか。
締切済み ベストアンサー2022.04.03
-
サントリーが森づくり?
「水」にこだわり飲料や健康食品を手掛けるサントリー。実は「森と土」づくりにも取り組んでいます。その「なるほど」な理由とは -
ハルトモの腸活のお供は?
人生100年時代をアクティブに楽しむハルメク世代の3人。気になる腸内環境の改善に選んだ「心強い味方」とは? -
腸は人体最大の免疫器官
体温が1度下がると免疫力が30%低下します!寒い冬は特に、体温維持のため腸内環境を整えることが必要です。 -
老け見え原因…セルフ診断
50代以降増える「まぶたのたるみ」…こんな症状があれば危険信号!眼瞼下垂の悪化を防ぐ正しいセルフケアは? -
24時間 見逃し配信中♪
美容・お金・趣味…など有名講師による日替わりレッスンを月100回以上楽しめる!詳細は番組表をチェック★ -
体が若返る!きくち体操
創始者・菊池和子さんはなんと89歳!若々しい体をキープするための秘訣と誰でもマネできる運動のやり方を特集!