50代からの女性のための人生相談・113
人生相談:両親の布団を処分するのがもったいない…
人生相談:両親の布団を処分するのがもったいない…
更新日:2026年02月28日
公開日:2023年01月22日
71歳女性「両親が使っていた寝具、捨てるのは…」
両親が残したベッドやお客さん用の寝具などを、どうしたらいいか悩んでいます。
この先使うことはないだろうな……とは思うのですが、まだ使えるはずの寝具ばかりなので、捨てるのも忍びなく、そのままになっています。
“捨てる”以外に片付ける方法はあるのでしょうか?
(71歳女性・K.Mさん)
「大物必需品」はリサイクルが鉄則

私たちが日常使用する、または、使用してきた必需品を大きさで分けてみると、最小は画鋲(がびょう)、針、クリップなどといったモノ、最大は寝具類、タンス、本棚といえるでしょうか。
最大必需品である、タンスや本棚、机といった家具類の使用後の始末や処分については、すでに誰もが知っていることと思います。それは、リサイクル利用をすることです。
家具などのリサイクルの歴史は古く、江戸時代から始まっていて、高度経済成長期には、骨董市場として一部の人たちに知られる存在となりました。一般的には、一時、その姿は見えなくなりましたが、20年ほど前から、また復活し、リサイクルとして身近な存在となっています。
K.Mさんが処分に悩まれているような“大物必需品”の始末や処分については、リサイクル利用をするのが、一番の近道です。
阿部さんの回答:寝具の処分は見極めてから「リユース」

ただし、大物必需品の中でも、戸惑いがあり、リサイクルする方も、される方も、少々厄介なのが寝具類なのです。
その理由は、寝具類は使用した年数や維持や保管状態によって、リサイクルに適さない、あるいは、適しても難しいといった状態があります。そのため一般的には、寝具類のリサイクルは難しく、結果として「粗大ごみ」で廃棄するしか方法がない、と多くの人たちが考えているのが実状でしょう。
しかも、それが遺品となれば、なおさら、その始末や処分は簡単とは言えないのです。
まずは、その寝具の状態が「そのままでも使用できる」もしくは「手を加えたら使用できる」など、継続使用が可能かどうかを見極めることが先決です。
その結果、寝具類の状態もよく、使用し続けることが可能で、両親の思い出もあるといった寝具類であるならば、再使用してくれる人を探すことから始めましょう。
一番は、最も身近な親族、例えば自分の兄弟姉妹、甥や姪、孫などに相談し、使ってもらえるかを確認してみることです。
そう、リサイクル前の、リユースするのです。
それには、当然のことですが、遺品のままという訳にはいきません。クリーニングをする、あるいは、中身の「ワタ」を打ち直す、というひと手間が必要です。身近な親族であったとしても、そこは、礼儀として一度清潔にして、リユースしたいものです。
遺品の中でも処分が難しい“寝具類”ですが、その状態によっては、「譲る」「役立ててもらう」といった方法もあるということなのです。

またリユースにも、もう一つ方法があると思います。
それは、寝具類の一部をリユースするということです。例えば、布団の生地が特殊なモノである、珍しいワタであるなどの場合、その部分だけを、リユースしてみては、どうでしょうか。
生地は、クッション・ベッド・ソファなどのカバー、風呂敷、もしかしたらタペストリーなどにもリユースできるかもしれません。ワタは、打ち直して、また布団やクッションに利用してみるなど、部分的なリユース方法を検討してみるものいいでしょう。
私の場合についてです。私は、友人の親族ではないのですが、ご両親の寝具遺品を譲り受けました。それは、中ワタが特殊なモノで、寒がりの私にピッタリだったからです。
ふかふかの中ワタで、寒さ知らずに冬を過ごすことができて、大喜びして、遺品を引き受けました。
もし、K.Mさんも友人たちに聞けるようなら、ご両親の寝具遺品の話をしてみるのもいいでしょう。時として、引き受け手が現れるかもしれませんから。
完全リサイクルが可能な場合も

もう一つの処分方法、リサイクルについてです。
昔は寝具用布団は家で、リサイクルしていました。それは、ワタを打ち直してくれる、町の布団店があったからです。そこに依頼してワタだけを打ち直してもらい、そのワタを布団に仕上げてリサイクルするのは、家族の仕事でした。
我が家では、冬に備え、秋に布団リサイクルの一大行事をするので、私も手伝わされたものです。
今では、町の布団店が、すっかり姿を消していますから、近所でワタの打ち直しを依頼するのは、大変かもしれませんが、探してみると、あちらこちらに、打ち直しだけをする、羽毛だけを打ち直す、あるいはどんなワタでも、布団でも完全にリサイクルするという企業も探し出せます。
そうした企業を吟味し、選択して、我が家の寝具類遺品に適う企業を選び、リサイクルを依頼してみるのも一つの方法です。
こうして、寝具類遺品の行く末を考えてみてはいかがでしょうか。資源のことも考えて、一考してみてください。
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家(消費生活アドバイザー)・薬剤師。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
※この記事は2023年1月の記事を再編集して掲載しています。
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