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- コロナ禍前と後で変化あり!令和時代の「終活」とは?
雑誌「ハルメク」のシンクタンク「生きかた上手研究所」所長の梅津順江が、ミドル~シニア世代の女性のトレンドを読み解きます。今回は50代~70代男女の「終活」に対する意識や実態を大調査!2021年(コロナ禍)からどんな変化があるかにも注目です。
「終活」が生まれた背景とこれまでの歩み
「そろそろ、終活をしよう」「無理しない終活」など、今では日常的に使われるようになった「終活」という言葉。実は「終活」は、14年ほど前に誕生しました。
2009年、週刊朝日の連載記事「現代終活事情」に端を発し、翌年から「現代用語の基礎知識」にも登場するようになりました。「ユーキャン新語・流行語大賞」に2010年、2012年の2回にわたってノミネートされました。(※1)
当初は、主に葬儀や墓に関する内容を指していましたが、言葉が広く世の中に定着するにつれ、「相続」「財産整理」「介護の備え」「遺品整理」など多様な内容を含む広義の言葉として変化していきました。
「終活」コロナ前・コロナ禍・コロナ後の変化
コロナ禍を経験した令和時代のミドル~シニア世代の終活はどのような感じでしょうか。
ハルメク「生きかた上手研究所」は、終活に関する意識を探るべく、2023年2月15日~28日、50~79歳の男女2000名にWEBアンケートを実施しました。今回は、その結果の一部を紹介します。
当研究所は、これまで3回にわたって「終活調査」を行っています。
1回目はコロナ前の2018年11月、2回目はコロナ禍の2021年3月、3回目はコロナ禍から脱しつつある2023年(今回)です。
社会背景に変化の大きかった3つの時代を比較しながら、終活についての変わったこと、変わらないことを整理します。
【変わらないこと】いつかやらねば…「終活」への意識
変わらなかったことは「終活は8割弱のシニアが必要と思っているものの、既に始めている人は4割弱」という結果です。
終活はやらなければいけないことだとわかっていながらも、先延ばしマインドが働くからでしょうか。今回も前回、前々回と同様、「自分にはまだ早い」「いつかはするが今ではない」という自由記述が見られました。
意識と実施状況のギャップは今回も埋まりませんでした。終活に対する気持ちと行動の構造自体は、2018年(コロナ前)も、2021年(コロナ禍)も、2023年(コロナ後)も、変化していないということになります。
【変わったこと】死後の準備・整理から今の生き方に
「すでにやり終えた」終活ランキング(2021年調査比較) 50~79歳の男女(複数回答)
注1:2021年調査との差では、2021年から増加した項目を赤色、減少した項目を青色にした。
注2:2023年調査から追加した項目について、2021年調査のn数と%数には「-」とし、グレーアウトにした。
「必要だと思う」終活ランキング(2021年調査比較) 50~79歳の男女(複数回答):2000名
注1:各項目のn数は、「すでにやり終えた終活」「必要だと思う終活」の回答数を合算した。
注2:2021年調査との差では、2021年から増加した項目を赤色、減少した項目を青色にした。
注3:2023年調査から追加した項目について、2021年調査のn数と%数には「-」とし、グレーアウトにした。
注4:表章単位未満の位で四捨五入しているため、総数と内訳の合計とは必ずしも一致しない。
変わったことは、終活領域の更なる広がりです。2021年・コロナ禍での終活を見てみましょう。
2018年・コロナ前に主流だった「お墓・葬儀の準備」など死後の準備が縮小して「●●の整理・処理」といった、捨てる・減らす・やめる系の終活が伸長しました。
外出制限がかかるなかスマホの利用が進んだ影響もあり、スマホの写真やメール、連絡先などを整理する「デジタル終活」という新たな言葉も生まれました。(※2)
2023年・コロナ後の終活はどうでしょうか。
「整理・処理」だけでなく、「健康習慣の見直し」「資産運用の開始」「会いたい人に会っておく」など、見直す・増やす・始めることも「終活」と捉え「既にしている」、もしくは「必要」と思っていることが明らかになりました。
「既にやり終えた」終活から見ていきましょう。今回から新たに入れた選択肢「健康習慣の開始・見直し」は21.6%、「投資信託、株式投資など資産運用の開始」は20.3%でした。「家具や家の中の荷物整理・処分」19.5%、「金融口座・金融商品の整理」17.7%より高い割合です。
「必要だと思う」終活では、「家具や家の中の荷物整理・処分」「金融口座・金融商品の整理」「衣類やアクセサリーなどの整理・処分」という生前整理の他、「健康習慣の開始・見直し」17.7%、「会いたい人に会っておく」16.5%などがトップ10にランクインしました。
「引き算終活」と「足し算終活」を循環させて自分流に
一見すると、真逆の視点・行為に見えますが、「捨てる・減らす・やめる」ことで、「見直す・増やす・始める」方向に向かえるのでしょう。
「お金やモノを整理したら物質的にも気持ち的にも余裕が生まれ、第二、第三の新たな人生がスタートできる」「何かをやめたら余白ができて、次にチャレンジしたくなる」ということではないでしょうか。“減らす・やめる”の「引き算終活」と“増やす・始める”の「足し算終活」はつながっています。
対立構造に見える「引き算終活」と「足し算終活」ですが、社会状況や環境に合わせて足したり引いたりしながら、繰り返し循環させていくものなのかもしれません。
シニア世代は今、年を重ねても、終活を前向きに捉え、幾度も再生できる素晴らしさに気付き始めています。うまく循環させながら終活するハルメク世代を想像したら、明るい未来が描けました。
※1参照元
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00029
※2参照元
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000034765.html
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