鉄道食べすぎひとり旅

箱根をぐるっと。1泊2日のグルメ旅(前編)

YASCORN

大の鉄道好きマンガ家・文筆家のYASCORN(やすこーん)さんが、食べて食べて、また食べる「鉄道ひとり旅」の楽しさをご紹介します。おなじみの観光地から超穴場まで、あらゆる味覚をパトロール。今回は大人気観光地「箱根」を食べます。

YASCORN鉄道食べすぎひとり旅 箱根前半
【目次】
  1. 新型ロマンスカーで、いざ箱根へ!
  2. お得なきっぷで箱根をぐるり
  3. 温泉の後はおいしいお弁当を

新型ロマンスカーで、いざ箱根へ!

はじめまして。
漫画家・文筆家のYASCORN(やすこーん)と申します。

鉄道ファンのカテゴリーで言うと「乗り鉄」「メシ鉄」「飲み鉄」です。
これから鉄道で食べて・飲んで・楽しむ私なりのひとり旅をご紹介していきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

 

撮影=坪内政美、他写真は筆者撮影

連載の1回めにご紹介するのは、鉄道好きになる前から何度となく行っている箱根旅。

以前は友人と同行することがほとんどでしたが、ひとりになると、また違った景色が見えてきます。しかも箱根は乗り物の種類が多く、移動しているだけでも楽しいのです。

さあ、1泊2日の箱根旅に出発です。

 

新型ロマンスカーGSE(70000形)ローズバーミリオン色の車体が美しい

小田急電鉄・新宿駅からロマンスカーGSEに乗って箱根湯本駅に向かいます。

ロマンスカーは時間帯によって車内販売がありますが、今回は早朝のため駅構内の売店で駅弁や飲み物を買いました。

ロマンスカーの特徴として、列車の最前部と最後部に展望席という大きなガラス窓で非常に眺めの良い座席が設置されている車両があります。今回はその後展望席が取れました。

 

GSEには各座席にコンセントがある。座席下には荷物が置ける広いスペースも

私の隣の座席は海外からの女性客、どうやら同じくひとり旅のようです。私がテーブルに買ったお弁当などを並べて写真撮影するのを不思議そうに眺めていましたが、座席横の電源にコンセントをさして携帯の充電を始めると「OH!」と驚いた顔をし、同じく携帯の充電を始めました。目が合って、ニコニコ。思わずこちらもニコニコしてしまいました。

 

あなごがぎっしりと敷き詰められた「さがみ庵のあなごめし」

朝ご飯は駅弁「さがみ庵のあなごめし」。甘いしょうゆだれの蒲焼は香ばしくて食が進み、朝からお酒が欲しくなります。とりあえず今は我慢です。

 

湯本富士屋ホテルは駅から徒歩3分。気軽に荷物を預けに行けます


終点の箱根湯本駅に近づくと、今日の宿が左手に見えてきました。

到着したら、まずは箱根湯本駅の改札前にある売店で夕飯用の駅弁を予約。駅弁は早ければ昼過ぎには売り切れてしまうので、事前に予約することをおすすめします。

お得なきっぷで箱根をぐるり

 

1日めのルートはこちら!


今回は、「箱根フリーパス」を使っています。往復の小田急線の乗車券と、箱根登山鉄道や箱根登山バス、ケーブルカーやロープウェイなど8つの乗り物が乗り放題の大変お得なきっぷです。1日めは山側をぐるりと巡ります。

 

箱根登山電車アレグラ号。紫陽花の季節は沿線が夜間ライトアップされる

箱根登山電車に乗車したのは、ちょうど紫陽花が咲く季節でした。2014年に登場したアレグラ号は窓が大きく、ロマンスカーと似ているなあと思っていたら、先ほど乗ったGSEと同じ方がデザインされていました。

 

なんと源泉掛け流しの足湯!入場券を買った人は無料です


小涌谷駅で下車し、最初の目的地の岡田美術館に向かいます。

岡田美術館は伊藤若冲などの作品を収蔵している女性に人気の美術館。館内はとても広いので、休憩にはぜひ建物の手前の足湯へ。売店でドリンクを買って、足湯に浸かりながら目の前の風神雷神の壁画を眺めることができます。私はソフトクリームを買いました。

 

田むら銀カツ亭の人気メニュー「豆腐かつ煮定食」


バスで強羅駅へ移動し、「田むら銀カツ亭」でお昼ご飯にします。

人気店なので行列ができていました。注文したのは豆腐かつ煮定食。甘めのタレで煮込まれたひき肉を挟んで揚げた豆腐、それを卵でとじてあります。味は見た目よりあっさり。

女性に人気という琥珀色の「極上箱根七湯ビール」のペールエールと相性が良かったです。

 

ロープウェーは結構な高さ


強羅からは箱根登山ケーブルカーで早雲山駅まで行き、そこからロープウェイで大涌谷駅に向かいます。ロープウェイからは硫黄が立ち込める山肌全体が見渡せます。そのまま元来たルートを戻る予定でしたが、ふと思い立って、桃源台まで行くことにしました。

 

箱根ラリック美術館に展示されているオリエント急行車両

桃源台からはバスで「箱根ラリック美術館」へ。こちらにはなんとあの「オリエント急行」のサロンカー車両が展示されており、中でお茶と季節ごとに変わるスイーツがいただけるのです。ただし、20座席しかなく1時間ごとの現地予約制。心配しましたが、運良く空いていたのでした。

 

チケットがきっぷ? 鉄心をくすぐります

到着して料金を払うと、チケットがもらえます。オリエント急行乗務員を模したクルーに実際に鋏を入れてもらって車両に入る、という遊びごころが素晴らしいです。

 

 

豪華な「車内」でのティータイム。いただいたのはピスタチオのムースと紅茶


実はこの車両、内装のガラス装飾をルネ・ラリックさんが手がけているのです。クルーの方が装飾の説明をしてくれます。こちらの車両だけで150枚以上のガラスパネルが室内に張りめぐらされているそう。そんな空間でティーセットを楽しめるのはとても贅沢です。

そして遠くパリから海を渡って箱根にやってきて余生を過ごしているのだ、と思うと感慨深いです。そう感じつつ内装に見とれていたら、時間が足りず大慌てでケーキと紅茶をいただくことに…優雅とは程遠くなってしまいました。

温泉の後はおいしいお弁当を

 

深沢銭洗弁天はホームと直結しています

さて、箱根湯本駅までバスで帰ります。再び箱根登山電車に乗車し、1駅めの塔ノ沢で降車。

駅ホーム横には銭洗弁天があり、お参りをして、金運が良くなるようお金を洗いました。洗ったお金は取って置かず、使った方が金回りが良くなると言われています。

戻って箱根湯本駅売店で予約しておいたお弁当と、蒲鉾や地ビールなどを買ってホテルへ。

湯本富士屋ホテルの温泉は立ち寄り湯もやっており、今までも何度か訪れています。泉質は単純アルカリ泉の掛け流し。温泉に浸かりながら考え事をすると、良いアイデアが浮かぶことが多いです。今回も長湯してしまいました。

 

鯛めし弁当は飲む前に食べておきたい

実は先ほど、塔ノ沢で鯛ごはん懐石で有名な「瓔珞(ようらく)」へ、予約した「鯛ごはん弁当」を取りにも行ったのでした。鯛めしの駅弁の多くは、甘い味付けになっていますが、このお弁当の鯛は全く甘くない。炊き込みご飯の上に乗った乾燥した鯛のほぐし身は、ギュッと旨味が詰まっていて、噛む度に美味しさが増す上品な味わいなのです。

 

「紫陽花弁当」は紫陽花の咲く季節の限定販


駅で買ったお弁当は東華軒の「紫陽花弁当」。こちらはご飯が少なくおかずが多めなので、飲みながら食べるのにちょうど良いです。夏らしいトウモロコシと枝豆の磯部風味のかき揚げが特に好みでした。そういえばお弁当箱がどちらも8角形で縁起が良いですね。

トレインビューの部屋で列車を眺めながら、これらをつまみにお酒を飲む……とても幸せな時間です。いつまでも過ごせてしまいますが、明日は朝早くに出発します。

次回、箱根旅・後編は、8月20日公開予定!

 

☆本記事に記載されている写真や本文の無断使用・ 無断転載を禁じます。また掲載情報は取材時点のものであり、最新の情報は施設等へお問い合わせください。

YASCORN

駅弁・駅そばが好きな鉄道好き漫画家&文筆家。温泉ソムリエ。児童誌から鉄道誌まで幅広く活動中。著書に「おんな鉄道ひとり旅」(小学館・プチコミック増刊で連載中)、「メシ鉄!!!」電子書籍1〜3巻(集英社)他。「鉄道漫遊記」を東洋経済オンラインで連載中。HP: yascorn.com

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