公開日:2020/08/21
更新日:2021/09/07
横森美奈子さんが50代女性のおしゃれのコツをアドバイスする連載です。今回のテーマは「顔映りの良い服選び」。苦手な色が似合う色であることも多いので、好きな色以外は似合わないという思い込みは禁物! 肌をキレイに見せる色をチェックしましょう。
50代になった頃から「なんだか今までの服が似合わない……」と感じることはありませんか? 服が似合わない原因は、デザインやシルエットももちろんですが、色の要素もとても大きいんです。
というのは、年を重ねることで肌の色が変わってくるのと同時に、似合う色も変化しているから。そこで、今回は自分を引き立てる「顔映りの良い服選び」についてのレッスンです。
顔映りの良い色は、顔を明るく元気に見せる作用があります。大人世代にとって、その効果を利用しない手はありません。
そもそも、多くの人は好きな色=似合う色だと誤解しているんじゃないかしら?
もちろん好きな色を着ることで自分が心地よくいられるので、それを無理に変える必要はありません。でも、苦手だと思っていた色が、顔映りがいい色だったりすることもあるので、挑戦しない手はありませんよ!
誰でも色への思い込みはとても強く、それを変えるのは大変だと思います。これまで着なかった色をいきなり取り入れることに躊躇するのも当然のこと。
苦手な色の服を着るのが気後れするなら、まずは面積が少ないストールで新しい色に挑戦してみましょう。そのとき、ピンクやオレンジなど、明るい色を選ぶのがおすすめです。
顔のまわりに明るい色を巻くことで華やかな印象になりますよ。ヨーロッパの人が年を重ねると鮮やかな色を着るのは、その方が自分の肌を引き立ててくれるとわかっているから。
新たな色の選択肢が増えれば、おしゃれの幅も広がって楽しいはず。さぁ早速、読者モデル・山田恵理さんと一緒に、「顔映りの良い服選び」に挑戦してみましょう!
まず、40色以上のストールから山田さんに「好きな色」「苦手な色」を3本ずつ選んでもらいました。山田さんの好みは強い色合いです。
「15年前にパーソナルカラー診断を受けたとき、濃い色が似合うと言われ、それから基本は黒と赤。ピンクや水色など明るい色は手に取りません」と言います。
でも、いざ身に着けてみると、苦手な色の方が若々しく見えるという結果になりました!
・ダークパープル
大人っぽく素敵な色ですが、特別顔色を引き立ててはくれてはいません。
・紺×白のドット柄
顔が明るく見える効果は低いものの、白の水玉柄により多少はスッキリ見えます。
・レッド
赤は華やかですが、顔に対して若干強過ぎる……!? ちょっとキツく見えるかも。
・ライトブルー
爽やかで顔がきれいに見える色。身に着けなかったのはもったいない!
・花柄プリント
シックな色で大きめのラフな花柄は華やかなイメージを演出します。
・サーモンピンク
苦手だという、オレンジ系のピンク。実は顔映りが良い色で若々しく見せてくれます。
山田さんが普段よく着ているモノトーンは、そのままだと地味に見えてしまいがち。
チャコールグレイの綿麻ジャケットのラフでシワっぽい素材感は、それだけだと決して大人を引き立ててはくれません。シックだけど少しあか抜けない印象です。
一方で、モノトーンはどんな色とも相性がいいので、ワンポイントで明るい色を取り入れるだけでも、グンと顔映りが良くなります。
「派手に見えそうで似合わない」と敬遠していた花柄のストールを首に巻くことで、素っ気なくなりがちなパンツコーデが、元気でおしゃれな印象に。
同じモノトーンでも、ボトムの色を明るくすることで軽快なイメージに変わりました。
今まで似合わないと思い込んでいた色にも挑戦してみましょう。苦手だったサーモンピンクを差すことで、一気に華やかでフェミニンな雰囲気になりました!
デニムスタイルは、ついトップス+デニムのシンプルな組み合わせになりがちですが、素っ気なく見える可能性も。
そのままだと、シンプル過ぎて大人はちょっと寂しい印象に見えてしまいます。
明るい色が入った花柄のストールをひと巻きするだけで、表情までいきいきと見えます。
色と同じく柄に対する好みもあるもの。アイテム単体で判断するのではなく、ひとまず身に着けてみて、必ず全身鏡で全身姿を見てみることが肝心です。
トップスを明るい色にすると、面積が大きいため、顔映りだけでなく全体の印象もガラッと変わります。
さらにコットンパールのネックレスも肌をきれいに見せてくれて、上品で大人っぽいムードに。足元をロールアップしたことで軽さが出てスタイルも良く見えます。
華やかなストールを見たときは、自分のクローゼットにない色ばかりで戸惑いました。
でも「自信のなさや面倒くささから、今の自分に似合う色を探すことから逃げては損!」という横森さんの言葉が胸に響いて。何せ20代から好きな服や色が変わってなかったので。
撮影後は十数年愛用していたボルドーの口紅を捨て、新しい色の口紅を買いました。今日から新しい私を探してみるつもりです! 次回は大人女子の「メガネコーデ」ファッションのコツを紹介します。
取材・文/児玉志穂(ハルメク編集部) 撮影=日高奈々子 ヘアメイク=木村三喜
※この記事は雑誌「ハルメク」2019年9月号に掲載された内容を再編集しています。
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