身近な食品で脳をケア!デトックス食材にも注目

認知機能低下を食事で予防!積極的に取りたい食べ物

今野裕之さん(ブレインケアクリニック名誉院長)
監修者
ブレインケアクリニック名誉院長
今野裕之

公開日:2023.06.29

認知機能低下を予防するには、食事や運動、睡眠などの生活習慣の見直しが大切ですが、中でも食事は、脳の健康維持と深いかかわりがあることがわかっています。ブレインケア専門医の今野先生に、認知機能低下を防ぐための食事のポイントを教えてもらいます。

■監修者プロフィール:今野裕之さん
こんの・ひろゆき 医療法人社団TLC医療会ブレインケアクリニック名誉院長、一般社団法人日本ブレインケア・認知症予防研究所所長、医学博士。順天堂大学大学院卒。老化予防・認知症予防を専門とする。日本大学附属板橋病院・薫風会山田病院などを経て2016年にブレインケアクリニックを開院。各種精神疾患や認知症の予防・治療に栄養療法やリコード法を取り入れ、患者一人ひとりに合わせた診療にあたる。著書に『最新栄養学でわかった!ボケない人の最強の食事術』(青春出版社刊)などがある。

認知機能に影響を及ぼす「炎症」とは?


認知機能低下を招く原因には、加齢やストレス、脳の栄養不足など、さまざまあります。

中でも、大きなリスクとなるのが体内の「炎症」。炎症とは、ウイルスや細菌などの微生物や毒素、人工的に作られた有害な化学物質などが体内に入ってきたときなどに起こる体の防御反応です。

体を守るために起こるものなので、本来、人にとって必要な反応ではありますが、炎症が慢性化してしまうと、認知機能低下のリスクになることがわかってきています。

慢性的な炎症の原因になるのは、高血圧や歯周病、高血糖、腸内環境の悪化など。食事などの生活習慣を見直し、こうした炎症の元を改善させることが、炎症の慢性化、ひいては認知機能低下の予防につながります。

積極的に取りたい、炎症を抑える食べ物

そんな炎症を防ぐために有効とされているのが、抗炎症作用のある食べ物を意識的に取ることです。毎日の食事で、抗炎症作用のある食べ物を積極的に取り入れることで、過剰な炎症を抑えることが期待できます。

今野先生によると、抗炎症作用のある食べ物には次のようなものがあるそうです。

  • 葉物野菜(ほうれん草やキャベツ、小松菜、レタス、ブロッコリーなど)
  • しょうが、シナモン、クルクミン(ウコンに含まれる成分)
  • オメガ3脂肪酸(DHA、EPA、α-リノレン酸など)を含む、青魚やえごま油など
  • プロポリス

しょうが、シナモン、クルクミンや、オメガ3脂肪酸などは、抗炎症作用が高いことで知られる食品。また、葉物野菜にも、ビタミンEやビタミンK、フラボノイドといった、抗炎症作用につながる成分が豊富に含まれています。

そんな抗炎症作用を持つ食品の中でも、特に注目されているのがプロポリス。ミツバチ産品のプロポリスは、高齢者を対象とした試験で、飲用を続けることで慢性炎症が抑えられ、認知機能が改善されたという結果が報告されています。

プロポリスもその他の食品も比較的身近なので、無理せず生活に取り入れられそうです。

そもそも体に悪い物質を取り込まないことも大切

そもそも体に悪い有害物質を取り込まないことも大切

また、炎症を起こさせないためには、炎症の元になる毒素や有害物質をできるだけ取り込まないようにすることも大切です。

私たちの身の回りには、カビやダニ、大型魚や銀歯に含まれる水銀、ヘアスプレーや殺虫剤に含まれる化学物質など、炎症の元になる物質がたくさんあります。

ただ、こうした体にとって良くない物質は、ちょっとした心掛けで体内に入ってくる量を減らせるもの。

カビが発生しやすい水まわりやエアコンをこまめに掃除する、食品添加物を含む加工食品を食べすぎないようにする、ヘアスプレーや殺虫剤を使う際はできるだけ吸い込まないようにするなど、少し意識を変えるだけでも、有害な物質の摂取は抑えられます。

ちなみに、マグロのような大型魚は、食物連鎖の過程で小魚よりも水銀を体内に蓄積することが多くなりますから、食べすぎないように気をつけた方が安心。

なお、昔の虫歯治療で使われていた銀歯には、水銀を含むアマルガムという物質が使われている可能性がありますので、気になる人は一度歯医者さんに相談してみるとよいでしょう。

デトックスを促す食品で毒素を排出


さらに、無意識に取り込んでしまった毒素や有害物質の排出を促すために、デトックス作用のある食品を意識的に取るのも、炎症の予防につながります。

デトックスを促す食品には、次のようなものがあります。

  • アブラナ科の野菜(菜の花、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、大根など)
  • レモン
  • にんにく、しょうが
  • パクチー
  • 海藻
  • エキストラバージンオリーブオイル(熱に弱いのでできるだけ加熱せずに摂取)
  • クルクミン(ウコンに含まれる成分)

例えば、アブラナ科の野菜には、肝臓の解毒作用を高めるフィトケミカルという成分が含まれています。また、にんにくやショウガには炎症を抑えて解毒を助ける働きが、パクチーや海藻には体内に溜まった有害物質を排出する働きがあります。

ちなみに、炎症を抑える食べ物にもあげられていたクルクミンはポリフェノールの一種で、肝臓の解毒を助ける作用や、体の炎症や酸化を抑える働きが報告されている注目の成分です。

クルクミンを含むウコンは「ターメリック」とも呼ばれ、カレーに使われるスパイスとしても有名です。カレー粉を使った料理なら気軽にクルクミンが取り入れられます。

こうした、炎症の慢性化予防につながる食べ物や、有害な物質の摂取を意識的に控えるといった日々の工夫が、認知機能低下のリスクを下げることにつながります。

もちろん、認知機能低下を予防するには、食事だけではなく、定期的な運動や質の良い睡眠、脳の刺激なども大切ですから、食事面も含めて、できることから生活習慣に取り入れてみてくださいね。

取材協力:山田養蜂場 健康科学研究所

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