88歳の菊池和子さんのWEBレッスン#2

正しく座って筋肉を保つ動き2種【きくち体操】

公開日:2022.10.17

更新日:2023.09.15

50代以降に絶大な人気を誇る「きくち体操」。88歳とは思えない若々しい動きの菊池和子さんは、「普段の座り方を変えるだけでも、全身の筋肉を衰えさせずに保つことができる」と言います。いすに座ったまま筋肉を育てる、2つの動きをご紹介します!

自分の体を変える!「きくち体操」とは?

きくち体操は、形、回数を目標にして動かすのではなく、脳で自分の体を感じ取って動かします。「体は、あなたの命そのもの。今日から一緒に動かしましょう」(菊池和子さん)

自分の体を変える!「きくち体操」とは?

02_気付いたら姿勢を正す。それだけで筋肉は変わります

そもそも全身を弱らせない「正しい座り方」とはどんな座り方なのか、あなたの脳が知っていないと、正しく座ることもできません。ぜひ今回、脳と体で覚えてください。

きちんと座ると、足の裏は踏ん張りますし、ももの前側も後ろ側も使います。おなかも引きますし、肩甲骨も下げます。体じゅうあちこちに意識を向けることになるのですが、一度に全部に注意を向けるのは大変。

「ひざ」でも「足の裏」でも、自分の思い出しやすいところから始められるように、自分なりのルールを決めておきましょう。私の場合、座っているときにだらんとしているな、と感じたら、「ひざを寄せる、ひざを寄せる……」と意識します。そうすると、あとは自然と全身にスイッチが入っていきます。

そうやって脳と体にクセづける――毎日のちょっとした気付きと意識なのですが、これが実は、あなたの体を弱らせない秘訣なのです。

気付いたら姿勢を正す。それだけで筋肉は変わります

03_【座ったままの動き1】股関節まわりの筋肉を育てる

脳で意識するポイントは…

  • 背中が丸まらないように
  • おなかを引く
  • のせている脚のひざを少し押す
  • 足の指、足の裏で踏ん張る

座ったままの状態で、脚を組み、上半身を使ってひざを押します。これは股関節まわりの筋肉を使う動きです。股関節のまわりには、上半身と下半身をつなぐ、大きくて大事な筋肉がありますから、しっかり動かしましょう。

右の足首を左のひざの上にのせて、支えている左脚に上体の体重をかけていきます。ももの付け根やお尻の筋肉がみしみしと使われているのを感じるでしょう。

のせている脚を手で軽く押すことで、股関節も使え、支えている左の足の裏全体も使えます。反対の脚も同様に行います。

そしてまた座り直してみてください。股関節が生き返って、背骨が伸びやすくなったのがわかりますか?

【座ったままの動き1】股関節まわりの筋肉を育てる

04_【座ったままの動き2】下半身だけでなく腹筋も育てる

脳で意識するポイントは…

  • 背もたれに寄りかからない
  • おなかを引き、骨盤を立てる
  • ひざを伸ばす
  • 足首を折り曲げる

きちんと座った姿勢から、脚を伸ばします。写真ほど上がらなくても、床からかかとが数センチ離れているだけでもOK。でもひざは伸ばしてください。足首を折ったり伸ばしたりすることで、もも全体に力をつけることができます。支えている側の脚や足の裏にも力が入るのを感じてください。

05_【座ったままの動き2】下半身だけでなく腹筋も育てる

一度ひざを抱えてから、また伸ばします。股関節まわりの筋肉がゆるむので、伸ばしやすくなります。

両手ですねのあたりを抱えて、ひざを引き寄せます。そして、もう一度「脚を持ち上げる」動きをします。脚が上がりやすくなるはずですよ。

慣れないうちは、上半身が倒れないようにいすにつかまりましょう。上半身を支えるために、おなかは必ず引いていてくださいね。これで腹筋も強くなっていきます。

最後に、きちんと座り直します。はじめよりもしっかり座れるようになっているはずです。

※ケガや病気などで体を痛めている場合は、無理して動かさず医師の指示に従ってください。
※今回紹介する動きはすべて、転倒しないように安定したいすで行いましょう。

【座ったままの動き2】下半身だけでなく腹筋も育てる

菊池和子(きくち・かずこ)さんのプロフィール

1934(昭和9)年生まれ。日本女子体育短期大学卒業。体育教師を経て「きくち体操」を創始し、以来50年以上、毎日の授業、ラジオ、テレビ、講演などを通して指導にあたる。神奈川・東京に直営教室を持つ。『毎日のきくち体操』DVD『「意識」と「動き」で若く、美しく!きくち体操』『立ち方を変えるだけで「老いない体」DVD付き』(ともにハルメク刊)など著書多数。

写真=鍋島徳恭、中西裕人 イラストレーション=浦恭子 モデル=太田伸子 ヘアメイク=小島けさき
※この記事は雑誌ハルメク2021年11月号を再編集しています。


菊池和子(きくち・かずこ)さんのプロフィール

【10月6日】「きくち体操」講演会2023開催決定!

雑誌「ハルメク」で15年続く名物連載「きくち体操」の創設者・菊池和子さん(89歳)のお話と、きくち体操の体の動かし方をお伝えします。脳と体が生き返る!奇跡のお話会です。
※オンライン配信は、2023年9月開催の講演会の録画配信です。
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【オリジナル動画】きくち体操
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自分の体を自分でよくするために、毎日家でできる動きを「きくち体操」創始者の菊池和子さんが実演・指導します。毎月1本ずつ新しい動きを紹介しています。 
>>「きくち体操」一覧はこちら

「きくち体操」は、雑誌「ハルメク」で毎月好評連載中!ハルメク365本会員(有料)なら、電子版でお読みいただけます。詳しくは、こちらをご確認ください。

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