難聴、耳鳴りを防いで一生「耳の聞こえ」を守る!#4
耳の不調を予防する「耳さすり」&正しいケア
耳の不調を予防する「耳さすり」&正しいケア
公開日:2024年01月17日
教えてくれた人:杉浦彩子(すぎうら・さいこ)さん

1973(昭和48)年、愛知県生まれ。医学博士。98年、名古屋大学医学部卒業。刈谷きこえのクリニック院長。国立長寿医療研究センター非常勤医師。主著に『誰にも訪れる耳の不調・難聴を乗り越える本』(さくら舎刊)がある。
耳を守る!毎日の正しい耳ケアの仕方
耳にとっては「食事や運動、トレーニングなどの“内側からのケア”も大事」と話すのは、高齢者に起こる聴覚障害の専門家であり、医学博士の杉浦彩子さん。
「乱れた生活習慣や精神的ストレスは、細胞内に酸化ストレスを蓄積させ、特に内耳の疲労を引き起こします。生活改善に加え、耳まわりの緊張をほぐすマッサージなども、耳の不調を防ぐ上で有効です」
また耳のケアの代表といえば、耳掃除。最近は「しなくていい」ともいわれますが、「たまにはしたい」派も多いはず。耳にやさしい掃除法も紹介します。
耳掃除をするときは「入り口から1cmまで」を厳守!

耳には自浄作用があり、耳掃除は基本的にしなくてOK。どうしても気になる場合は、化粧水やオイルで湿らせた綿棒で、穴の入り口から1cmより手前をやさしくぬぐいます。かいて気持ちいいのも、実はこの辺りまでです。
耳さすり&耳ゆすりマッサージで緊張をほぐす
耳まわりの緊張をほぐすことで、耳の不調を予防・軽減させることができます。簡単に取り入れられるマッサージ法を2つ紹介します。
耳さすり

耳の裏のふくらみの下は、首を支える筋肉の根元です。ここを指でさするようにマッサージすることで、血流アップ!
耳ゆすり

耳をつまみ、軽く上下にゆすります。脳にまで刺激が届くとともに、耳の自浄作用を促進。顔まわりもスッキリ!
運動と聴力トレーニングで日常的に耳ケア!
散歩中は“周囲の音”を意識!脳の聴覚野が鍛えられる

外を散歩するときは、「これは何の鳥の声かな」「今日は風が強いな」などと、周囲の音それぞれに意識を向けながら歩きましょう。脳の聴覚野が鍛えられる上、ストレスが軽減され、自律神経も整います。
「静かな環境での会話」が聴力トレーニングに
相手の言葉を聞き、それに合わせた回答を考えて話す、という会話自体も、聴力のトレーニングになります。できるだけ言葉がはっきり聞き取れる静かな環境で会話すると、より効果的です。
小まめな運動&水分補給が内耳の働きを助けるカギ
内耳の有毛細胞などに栄養を届けるには、汗が少しにじむ程度の運動を週2~3回取り入れ、全身の血行をよくしましょう。さらに水分を小まめに取るのも効果的。血流を助け、耳鳴りやめまいの原因になる脱水も防げます。
耳を元気にする食べ物「まごわやさしいかれ」を意識
「まごわやさしい」に代表される体によい食事を心掛けることが、耳の健康にもつながります。ここに「貝」「レバー」を加えるとなおよし。いずれも体調を整えるのに必要な鉄や亜鉛などの「微量元素」が比較的多く、神経伝達を助けるビタミンB12も豊富です。

ま=豆類
ご=ゴマ
わ=ワカメ(海藻類)
や=野菜
さ=魚
し=シイタケ(キノコ類)
い=イモ類
か=貝
れ=レバー
最終回では、耳の不調を感じたときの病院のかかり方・補聴器選びを紹介します。
取材・文=新井理紗(編集部)、イラストレーション=ねもときょうこ
※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年5月号を再編集しています
動画でチェック!「聞こえ」を守る 新習慣講座
ハルメク世代の耳トラブルに詳しい医師の杉浦彩子(すぎうら・さいこ)さんが、最新の研究でわかってきた耳の老化を防ぐ生活習慣や正しいケア方法を動画で詳しく解説します。
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