公開日:2021/11/17
リアルな50代60代モデルの写真でおしゃれなヘアスタイルを提案するヘアカタログ。今回は自分に似合う髪型がわからない人のために、お悩み別におすすめのヘアスタイルを美容師がアドバイスします。似合う髪型を見つけた読者のビフォーアフター写真は必見!
髪がパサパサになりやすい、クセやうねりが出てきた、頭頂部のボリュームがなくなるなど、50代・60代は髪のお悩みが多くなる時期。一方で、若々しく見える髪型には、髪のツヤやまとまり、ボリューム感がとても大切です。
「年齢とともに、自分がしたい髪型と似合う髪型にギャップが出てくるものです。そのギャップを埋めるためにも、カット前の美容師とのコミュニケーションが大事」というのは、美容室「マグノリア青山」の坂元千夏さん。
「まずは自分をどう見せたいか、その上でフェイスラインや体型などのバランス、髪の悩み、また普段どのようなお洋服を着られるかなどを伺って、似合う髪型をご提案します」
特に多い頭頂部のボリュームの悩みは、「前髪を厚く作ったり、分け目を変えることで解決できます」と坂本さん。
また、うねりが出てまとまりづらくなったという悩みには、「逆にそれを利用して、毛先を遊ばせたり、ゆるいカールをつけるとスタイルが決まります」というのは、「マグノリア表参道」の白田慎(はくた・しん)さん。
シニア専門ヘアサロン「えがお美容室」の石川貴文さんも「ショートでもカットを工夫すれば、トップや後頭部の髪のボリュームアップは可能です。襟足やサイドのカットで小顔に見せることもできます」とのこと。
年を重ねた50代・60代女性のおしゃれのお悩みは、髪型でカバーできるものも多いようです。
そこで今回は、読者モデル4人が美容師さんに髪のお悩みを相談した上で髪をカット。髪型を変えるだけでどのくらい見た目の印象が変化するのか、ビフォーアフターを比較してみることにしました。
▼似合う髪型を見つけるために美容室で伝えるポイント
くせ毛がお悩みで毎朝ヘアアイロンでセットしているという、秦 里香(はた・りか)さん(55歳)。
カット前は均一な丸みのある髪型でしたが、「マグノリア青山」坂元さんは「動きをつけるとより若々しくなります」と提案。
前髪や頭頂部にボリュームを出し、はねやすい襟足はクセを生かして動きを出すと、メリハリのある「ひし形シルエット」になって、はつらつとした雰囲気に。顔がリフトアップして見え、全体に上品なアクティブさが加わりました。
また、黒一色の髪にハイライトを入れて、立体感とつややかさもプラス。「乾燥しがちな髪がきれいに見える!」と秦さんも大満足です。
「細めの束で線状にハイライトを入れます。暗いところではわからないぐらいの彩度で、光を当てると自然な立体感になります」(坂元さん)
ボリュームを出したくて髪を伸ばしていたという、蒲池⾹寿代(かまち・かずよ)さん(59歳)。
しかし「えがお美容室」石川さんからは「髪を伸ばしてもボリュームが出るわけではありません。むしろ、その重みで髪がつぶれて、薄く見えることもあります」と意外な指摘が。
そこで今回はトップの髪をふんわりと巻き、カットもしました。全体的には短くなりましたが、上品な丸みで自然にボリュームアップ。「明日会社に行ったら何て言われるか楽しみです!」と蒲池さん。
顔の間延び感がなくなり、全身のスタイルもアップ! 明るく、華やかな印象になりました。
「トップはボリュームを出す分、襟足はタイトに沿わせることで小顔効果をアップ。中間となる層は段を作ってトップと襟足を自然につなげると、きれいなシルエットになります」(石川さん)
髪がうねってまとまりづらいという、中澤由子(なかざわ・ゆうこ)さん(61歳)。
「マグノリア青山」白田さんは「うねりを生かして毛先で動きを出しましょう」と提案。年代ならではの悩みである、髪のうねりも、パーマをかけずに動きが出せるので、立体感や軽やかさを出すのに有効だと言います。
前髪を厚めに取り、分け目を変えることで頭頂部のボリュームもアップ。
「でも、この髪型を家で再現できるかしら?」と心配そうに言う中澤さんに「乾かすときに手のひらで毛先を丸めてクシュッとするだけで動きが出るのでラクですよ」と白田さん。中澤さんも「それなら私もできる!」と納得でした。
軽やかな毛先で首元に抜け感を出すことで、顔を小さく見せる効果も。カット後の方が、グンとスタイルよく見えます。
「前髪を厚めに作り、分け目をこれまでと反対側にすることでふわっとした頭頂部に。全体に長さを残してカットし、カーラーで巻いて、軽さと動きを出しました。家でもマジックカーラーを使って再現できますよ」(白田さん)
長年同じ髪型だという、齋藤美砂(さいとう・みさご)さん(61歳)。
「年齢に合うロングヘアにしたいのですが……」と話すと、「マグノリア青山」の坂元さんは「大人のロングヘアは、段が決め手。軽やかさが出て、間延びした感じもなくなります」と提案。
齋藤さんのように華奢な人は、毛先にパーマをかけて鎖骨まわりにボリュームを出すのがおすすめだそう。「ただし、髪が長いと乾燥が目立ちやすいのでトリートメントでしっかり保湿を」と坂元さんはアドバイス。
カット後は、華やかなパーマで、よりエレガントな印象になりました。
シックなワンピースが引き立ちますね!
「段をつけて髪全体を軽やかにしつつ、前髪は厚くしてメリハリを。頭頂部、額、生え際が隠れると前髪が豊かな印象になります」(坂元さん)
新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で、しばらく美容室から足が遠のいている方も多いかもしれません。
でも、女性にとって髪型を変えることによるリフレッシュ効果は絶大!
「コロナ禍でなんだか気分がふさぎがち」という人は、今の自分に似合う髪型にイメチェンしてみませんか?
多くの美容室では換気や消毒、1席ずつ間隔を空けるなど、安心安全な環境が徹底されています。お近くの美容室でも感染症対策が万全か確認した上で足を運びましょう。
利用の際には、カットとカラーを1回でまとめてケアするなど工夫をして、お気に入りの髪型をキープしてくださいね。
美容師・白田慎さん(左)
MAGNOLiA 表参道
東京都渋谷区神宮前6-14-17 2F
TEL:03-6451-1540
美容師・坂元千夏さん(右)
MAGNOLiA 青山
東京都港区南青山4-24-8 アットホームスクエアBF
TEL:03-5774-0170
美容師・石川貴文さん
住所:東京都豊島区巣鴨3-20-14 山下ビル2階
TEL:03-5980-7522
取材・文=三橋桃子、大矢詠美(ともにハルメク編集部) 撮影=日高奈々子 ヘアメイク=木村三喜
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年4月号に掲載したものを再編集しています。
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