美容医療に頼ってもいいかしら?#5
首ポツ、イボ、目のブツブツは保険適用で取れることも
首ポツ、イボ、目のブツブツは保険適用で取れることも
更新日:2024年06月02日
公開日:2021年06月22日
特集|美容医療に頼ってもいいかしら?
年齢とともに増えるシミ・しわ・たるみ。スキンケアやメイク以外で積極的に改善したい!そんな女性が増えています。そこで気になるのがカジュアルになりつつある美容医療。メニューは?失敗しないコツは?美容医療の基礎知識を医師に聞く全5回の特集です。
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首のポツ、イボ、目のまわりのブツブツは何て病気?
最近、首のポツやイボ、目のまわりのブツブツが増えてきて、気になっているという人には朗報です!
「そもそも首のポツやイボに病名がついていることを知らない人もいるのではないでしょうか。実は、これらのものはすべて病院で手軽に取れるのです」と青木さん。まずはそれぞれの病名、症状はどんなものがあるのか、説明します。
首のポツ、イボ…ー脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

「脂漏性角化症」と呼ばれる、加齢とともに増える皮膚の良性腫瘍。大きさは数mmから2〜3cmにわたるものまであります。色は皮膚と同じような色から褐色、黒っぽい色までさまざまあり、少し盛り上がっているものから、ほくろのように突出しているものもあります。
首や脇に出てくる、細かいポツポツは「アクロコルドン」とも呼ばれますが、脂漏性角化症と同じ病態です。
「脂漏性角化症は喫煙や紫外線が原因になることもありますが、首やわきの下にできるちいさなイボは、遺伝的な要因が高いといわれています。親御さんにポツやイボが見られた人は、自分も出来やすいと思っていたほうがいいでしょう。
よく乾燥肌との関連を聞かれることがありますが、皮膚が乾燥しているから出来やすいということはありません」(青木さん)
目のまわりのツブツブ‥‥稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)

主に目のまわりにできる、1〜2mm程度の大きさの白くて硬い丘疹。細かいツブツブが多発するのが特徴です。
「毛穴の入口に角質が溜まることで生じますが、なぜできるのか、原因ははっきりわかっていません。年齢は関係なく、若い人にも多くみられます。残念ながら、自然に取れることはありません」(青木さん)
ニキビのように盛り上がった袋状のできもの…粉瘤(ふんりゅう)

皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍。一般に脂肪のかたまりとされることがありますが、実際はそうではなく、袋の中には、角質や皮脂がたまることで腫瘍ができています。顔だけでなく、体のどこにでもできる可能性があります。
「通常、痛みはありませんが、 細菌が入って炎症を起こすと赤く腫れて痛みを伴います。炎症を起こす前に、病院で処置をすることをおすすめします」(青木さん)脂漏性角化症も稗粒腫も粉瘤も、これらは保険適用で施術できます。
よく見られるポツポツの原因は、他にもあります。ただし、以下の2つは保険のきかない自費診療になることが多いので、受診する前に病院に確認をしておく必要があります。
眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)

主に上まぶたにできる、黄白色の扁平でやや盛り上がった腫瘍。脂質異常症(高脂血症)の人に出来ることが多いものの、関係ないものもあり、原因ははっきりわかっていません。保険適用による治療もできます。眼瞼黄色腫をレーザーで治すと傷跡が目立つのでお勧めしていません。
汗管腫(かんかんしゅ)
まぶたの下に多発する小さいツブツブ。汗を出す汗腺のもととなる汗管が、真皮内で増殖することによってできますが、原因ははっきりわかっていません。炭酸ガスレーザーで治療する場合もありますが、再発しやすく根治的な治療は難しいです。数が多い場合にはまぶたの皮膚ごと切除することがあります。
他にも、ウイルス性のイボや悪性のがんなどイボの原因はさまざまあるので自己判断はせず、医師の診断を受けましょう。
首のポツ、イボ、自己処理はおすすめできない

最近では、ポツ、イボが取れることを売り文句にしている市販の化粧品も数多く出ています。塗り続けるとポツが取れる、あるいはポツやイボがなめらかに軟らかくなるなど、その効果はさまざま。化粧品で解決できるなら、わざわざ病院で治療しなくてもいいのでは、と思ってしまいますが……。
「たしかにポツやイボが取れるといった化粧品はいろいろ出ていますね。それぞれ成分も違いますし、メリットもあるのでしょう。化粧品を否定するわけではありませんが、ただ一つ言えるのは、ポツやイボは病院で簡単に取れるということ。毎日時間をかけて化粧品をつけるよりも、ずっと早く、手軽にできます。しかも、保険も適用されます。
また、万が一トラブルが起きた場合にも、病院なら対応ができます。自己処理で何かトラブルがあっても、どうすることもできないため、おすすめはできません」(青木さん)
首のポツポツ、イボ、目のまわりのツブツブの施術方法は?
実際、どんな施術方法があるのか、痛みはどのくらいあるのかも気になるところ。青木さんが実際にクリニックで行っている施術をお聞きしました。
はさみで切る
突出しているイボは、はさみで切ることも。麻酔をする場合としない場合がある。採血をしたときに出る程度の出血をする場合もあるが、5分ほどで止まる。保険適用。
液体窒素
液体窒素で患部を冷凍凝固する方法。麻酔はしないことが多い。とても冷たいため、治療中は少し痛みを感じる。1~2週間に1回など、数回治療を繰り返す必要がある。保険適用。
炭酸ガスレーザー
イボなどの患部をレーザーで焼く、またはくり抜く方法。一度に複数のイボがある場合の治療に多い。ほとんど1回の治療で済む(イボの数による)。顔のイボを処理するなど、美容面を気にする場合は自費診療で受けるのも一つの手。
電気メス、ラジオ波
電気メスなどを使って、イボなど患部を焼きとる方法。レーザー治療をしない施設では、電気メスを使うことが多い。局所麻酔をするため、痛みはほとんどない。複数のイボがある場合の治療に多い。保険適用。
「はさみ、液体窒素、電気メスなどの治療は、怖いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、痛みの度合いは注射程度です。患者さんには、歯医者さんの治療よりは楽な痛みだとお伝えしています。
ちなみに、イボのような突出したものではなく、皮膚にべタッと広がるように出来たものは、局所麻酔をしてグラインダーと呼ばれる機器で削り取る治療をします」(青木さん)
保険適用でどのくらいの価格でイボは取れる?

保険の点数は1点=10円となります。通常、保険適用がされる場合は、その3割が自己負担です。保険の点数の目安は以下の通りです。価格は、イボの数や範囲によって違います。
首のイボ
3か所以下 210点
4か所以上 270点
数が多い場合は局所麻酔で1810点(25平方cm未満)
顔の稗粒腫
10個未満 74点
10個以上 148点
粉瘤
大きさと場所によるが、1280点~3670点
この他に初診料、再診料や薬剤料、処方料などが別途かかります。
「はさみで切る治療の場合、イボやポツの数にもよりますが、処置のみの金額は数百円〜2000円程度。液体窒素や電気メスによる治療の場合は、1000円程度です。いずれも、初診料などは別になります」(青木さん)
気になるイボやポツ、自分でケアをするよりも、思った以上にお金もかからず、安全に治療できることに驚いた人も多いのでは? 気になる人は一度、医師に相談してみましょう。
※金額、点数は2021年6月現在のもの(取材時点から保険点数の変更はありません)
取材先:グリーンウッドスキンケアクリニック院長 青木 律さん

東京都立川にある、グリーンウッドスキンクリニック立川院長。医学博士、日本形成外科学会認定 形成外科専門医、日本美容医療協会理事長、日本美容外科学会理事、顔と心と体研究会理事、他
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