黒木瞳「美しさとは“朗らか”であること。何事にも愛のある人は美しい」
2025.01.21
更新日:2025年02月11日 公開日:2025年01月21日
私らしく、美しく。
君島十和子「美しさとは『清潔感・潔さ・生きる力』。私の老いる姿を見てください」
時間が止まったかのような美しさを支えているのは、美への飽くなき探求心と努力を惜しまぬ肌へのいたわり。美のカリスマとして長年、多くの女性から支持されている君島十和子さんが、“アラ還”となった今思う「私らしい美しさ」とは――。
取材・文=佐田節子 写真=岡本隆史 ヘアメイク=黒田啓蔵(Iris) スタイリスト=青木宏予 企画・構成=橘美波(HALMEK up編集部)
アラ還十和子、年を重ねて自由になりました
――女優やモデルを経て自らの美容ブランドを立ち上げ、今も美容界の第一線で活躍している君島十和子さん。“美”を生涯のテーマとし、美容のチャレンジャーとして今も進化を続けている。年齢や時代とともに変遷する美しさの価値観、美を具現化する意志と行動力からは、勇気と希望と多くの学びがあった。
もうすぐ還暦ですが、若い頃よりもずっと自由になったように感じています。少し高い踏み台の上から物事を俯瞰できるようになり、決断も早くなりました。たとえ判断を間違えても軌道修正ができ、タフにもなりました。年齢を重ね、そんな変化を感じています。
何が美しいかという価値観も、以前は外からの評価を気にしたり、誰かと比べたりするところがあったと思うのですが、今はそういったものからも解き放たれて、自由に柔軟に美しさというものを捉えられるようになった気がします。
振り返ると30代の頃は、“こだわり”を持った大人の女性に憧れていて、「私に似合う服はこんな感じ」「髪型はこんなふうに」「身に着ける色はこの系統で」などと、すべてにおいてルールを決めていました。
でも40代になると、こんなふうに思うようになったのです。
こだわりって、逆に自分を縛っているんじゃないかしら、と。
「私はこれ」と決めてしまえば楽だし、そんなに間違えることもないけれど、結局、その枠からはみ出ることもありません。こだわりというものに隠れて、実は新しいことを考えたり進化したりするのを放棄しているんじゃないか、感性を曇らせているんじゃないかって。
私は美容家としていつだってチャレンジャーでいたいし、発信者としてみな...