第3の脂肪細胞に注目!痩せ細胞を増やす食べ物は?

「痩せ細胞」を増やして太りにくい体に!

福島忍
監修者
医学博士
福島忍

公開日:2024.06.20

薄着の季節が近づき、ダイエットへの意識が高まっている人も多いのでは?とはいえ、女性は更年期になると思うように痩せられなくなってきます。そこで注目したいのが、太りにくい人が多く持っているというある細胞。医学博士の福島忍さんに詳しく伺います。

太りやすい人・太りにくい人の違い

夏が近づくにつれ、気になってくるボディライン。「更年期太り」という言葉があるように、40代~50代の女性は代謝の低下やホルモンバランスの乱れから太りやすくなると言われます。

とはいえ、同じ世代でもスタイルがあまり変わらない、「太りにくい人」もいますよね?一体何が違うのでしょうか。

医学博士の福島さんによると、その理由の一つに脂肪細胞があるそうです。

「肥満には脂肪細胞が関係していますが、最近の研究で、BMIが低い人は『痩せ細胞』と言われる脂肪細胞が多いことがわかってきました」(福島さん)

太りにくい人が持っている「痩せ細胞」とは?

太りにくい人が持っている「痩せ細胞」とは?

人の脂肪細胞には、「白色脂肪細胞」「褐色脂肪細胞」「ベージュ脂肪細胞」という3種類があります。

白色脂肪細胞は、体内の余分なエネルギーを脂肪として蓄積する細胞です。一方で、褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞は、脂肪分を分解して熱を生み出し、エネルギー消費量を増やす働きがあります。そのため、『痩せ細胞』『ダイエット細胞』などと呼ばれることも。

最近の研究で、『痩せ細胞』が多いと太りにくい体質になることがわかってきました。

しかし、痩せ細胞の一つである褐色脂肪細胞は、50代ではおよそ1割の人しか持っていないという報告もあります。

「褐色脂肪細胞は生まれながらに持っている細胞ですが、加齢によって減少します。一方でベージュ脂肪細胞は、白色脂肪細胞や、白色脂肪細胞と同じ前駆細胞から生まれてくるもので、特定の食品成分や寒さなどの刺激によって数を増やしたり、脂肪を分解する働きを高められることがわかってきています」(福島さん)

痩せ細胞はまだまだ研究が進められている分野ですが、最近わかってきた痩せ細胞にアプローチする食べ物について、福島さんに教えてもらいます。

痩せ細胞を増やす食べ物は?

福島さんによると、痩せ細胞を増やす、または活性化させる働きのある食べ物は次の通りです。

<痩せ細胞を増やす(活性化させる)食べ物>

  • トウガラシ(カプサイシン、カプシノイド)
  • ウコン(クルクミン)
  • 黒しょうが
  • 魚油(EPA、DHA)

トウガラシや、カレーに使われるウコンは身近で手に入りやすく、毎日の食事にうまく取り入れられそう。トウガラシが入った調味料は肉や汁物、納豆などにちょい足しすることもできますし、ウコンパウダーも炒め物などに幅広く使えます。

黒しょうがは、「黒ウコン」「ブラックジンジャー」とも呼ばれ、脂肪の代謝を高めるとして注目されている食べ物です。ネット通販などで手軽に購入でき、こちらも炒め物や煮物のちょい足しアレンジに使えます。パウダー状のものなら、紅茶にプラスしてもおいしくいただけます。

そして魚油は、イワシ、サバ、カツオなどの青魚に多く含まれる油で、オメガ3脂肪酸のEPAとDHAを含んでいるのが特徴です。EPAとDHAを含む「MCTオイル」などを活用するのも一手。MCTオイルなら、サラダや納豆、みそ汁などにちょい足しで便利に使えます。もちろん、青魚を直接食べることでも魚油を摂取できますよ。

ダイエットをサポートする成分にも注目

ダイエットをサポートする成分にも注目

痩せ細胞に働きかける成分では、ミツバチ産品のプロポリスにも注目です。福島さんは、「プロポリスは、痩せ細胞を増やす働きに加え、その働きを活性化させる作用もあることがわかってきています」と話します。

「プロポリスに含まれるアルテピリンCという成分が、白色脂肪細胞からベージュ脂肪細胞が作られるのを促したという研究発表があります。また、アルテピリンCがベージュ脂肪細胞に直接作用し、脂肪分を分解して熱を生み出し、エネルギー消費量を増やしたという報告もあります」(福島さん)

プロポリスは他にも、食べることで体脂肪が減少したという研究結果もあるのだとか。

痩せ細胞にアプローチするちょい足し食材や成分を取り入れて、太りにくい痩せ体質に近づきたいですね!

取材協力:山田養蜂場健康科学研究所

はちみつライフ

美容・健康にいい、はちみつの効能や料理レシピを紹介します。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

注目企画