美白化粧品では白くならない

公開日:2018年10月10日

菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法(10)

美白化粧品では、日焼けやシミは治せません

日頃から紫外線による肌ダメージはしっかりケアしていますか?よくある勘違いなのですが、美白化粧品ではシミは消せません。では焼けてしまった肌を直す方法は?シミ・クスミはどうすべき?美白ケアについて教えてもらいました。

美白とは、顔全体の透明感を上げること

年齢肌の悩み、シミ・くすみ。これらをお手入れすることを、美白ケアといいます。肌の色は血管やメラニン、皮膚のタンパク質など、いくつもの色が混ざって構成されています。そのため、これらに変化が起きると、肌色は変わってしまいます。

メラニンはもともと透明ですが、紫外線を浴びることで黒くなり、シミにもなります。また、皮膚のターンオーバーが遅くなり古い角層が残ることで、肌はくすんでしまいます。赤ちゃんに比べて年齢肌にシミやくすみが生じるのは、ごく自然のことなのです。

でも、できることならシミやくすみのない透明感のある肌でいたいですよね。そのためにはどうすればいい? 答えはシンプルです。

メラニンやターンオーバーをもとの健康な状態に戻せばいいのです。

というのは簡単ですが(笑)、長年積み重ねた変化を戻すのは、なかなか大変。化粧品による外からのケアと、食事による内側からのケアのWケアで、毎日コツコツ戻していくしかありません。
 

紫外線を浴びるとシミが濃くなるから、UVケアはしっかりと

シミのイメージ
シミのイメージ

 

シミには紫外線で起こる日光性色素斑、メラニン色素が排出されず皮膚に沈着してできる肝斑など、いくつか種類があります。肝斑は女性ホルモンの影響で生じるともいわれていて、紫外線を浴びるとどんどん濃くなります。

シミ対策にはUV対策が必須、肌をこすらない心がけも。

シミができる原因には、もともと透明だったメラニンが紫外線で黒くなることや、摩擦などの刺激によってメラニンが増殖してしまうことが挙げられます。シミを防ぐには、毎日のUV対策は必須。秋冬も紫外線は降り注いでいます。日焼け止めを塗らないまでも、UV効果のある化粧下地やファンデーションを使うようにしましょう。

また、肌をこすらないのは、美白だけでなくスキンケアの基本。第3回、第7回でお話しした力加減を思い出して、肌をゴシゴシとこすらないケアを心がけてくださいね。
 

化粧品による美白は、シミの予防とごく薄いシミの改善

美白化粧品といえど、肌を白くしたり、シミを元の肌色に戻したりすることはできません。美白化粧品にできることは、メラニンの生成を抑え、排出を促すことで肌の代謝を上げ、シミを目立たせなくすることです。また未来のシミ予防も期待できます。

シミが気になる人は、「ビタミンC」「コウジ酸」「アルブチン」「プラセンタエキス」「トラネキサム酸」などの美白成分の入っている化粧品を使ってみてください。

美白成分の処方は化粧品よって異なりますし、肌との相性もあります。肌が敏感で不安……。という場合は、日焼け止め同様に、普段使って肌に合うと感じているブランドのものを試してみるといいでしょう。

なお美白化粧品のうち、医薬部外品(薬用化粧品)には、厚生労働省が有効性を認めた美白成分が入っています。効果を及ぼす仕組みによっては、「メラニンの生成を抑えて、シミ・そばかすを防ぐ」効能の表示が認められています。今までの美白化粧品で効果を実感できなかった人は、医薬部外品を使ってみるといいかもしれません。

美白化粧品は、面と点で塗り分ける

美白化粧品は、「面」タイプの乳液やクリーム、「点」タイプの美容液の2つに分けられます。顔全体につけるなら面タイプ、気になるシミにピンポイントでつけたいなら点タイプといった具合に使い分けます。両方使いたい! という場合は、柔らかいテクスチャーの面タイプを先につけてください。

「柔らかいものからつける」は、化粧品をつけるときの基本。

点タイプの美容液は、肌の上で広がらないよう、あえて硬めにつくられています。その上にやわらかい乳液やクリームをのせて伸ばしてしまっては、意味がありません。化粧品は柔らかく濃度の薄いものから使うのが基本、忘れないでくださいね。

見出し5 くすみケアには余分な角質除去、保湿、血行促進が効果的

くすみケアには余分な角質除去、保湿、血行促進が効果的

ターンオーバーの周期の乱れによる角質の肥厚や皮膚の乾燥、睡眠不足やストレスなどによる血行不良が、肌のくすみにつながります。皮膚の色を構成する、血管、タンパク質の色に影響して、肌から透明感を奪ってしまうのです。

角質がたまって厚くなってしまっている場合は、第7回「泡は乗せるだけじゃダメ!おすすめの洗顔方法」を参考に洗顔方法を見直してください。

酵素洗顔も効果的ですが、やりすぎには注意を。皮膚の乾燥は、保湿効果の高い化粧品を使うとよいでしょう。血行不良には規則正しい食事と睡眠のほか、クリームをつけるときなどにマッサージするのも効果的です。皮膚には毛細血管が多くあり、血流がよくなることでターンオーバーの乱れやむくみが改善されるはずです。なお、このときも"小鳥をなでるようなやさしいタッチで肌をこすらない”を心がけて行ってください。

化粧品による美白ケアについてお話ししてきましたが、シミやくすみ予防には、体の中から変えることも大切。次回は、内側からのアプローチ「食事」についてお話ししたいと思います。
 

次回、(11)サプリより赤野菜!シミ・老化対策の食事法


「菅沼薫の美容講座」トップへ

シミ・くすみ対策の関連記事はこちら

菅沼 薫
菅沼 薫

ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、化粧品成分検定協会理事、日本香粧品学会学術委員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

みんなの コメント
ハルメクが厳選した選りすぐりの商品

驚きの軽さ&使いやすさ!

1本で7つの効果
薬用美肌ヴェール

【PR】「英語の学び直し」は私にぴったりの新習慣!

50代から「英語の学び直し」♪

「英会話ができるようになりたい」と、50代から英語を学び直す方が増えています!スキマ時間で簡単に英語学習ができるおすすめの方法は?

2025.03.14
【PR】美術館でお花見!?春爛漫をアートと食で感じよう

美術館で桜とアートを愛でる

東京国立近代美術館では、毎年人気イベント「美術館の春まつり」を開催!近代日本画の巨匠・川合玉堂 作・重要文化財《行く春》の公開など、期間限定の特別イベントです♪

2025.03.10
【PR】戸籍に氏名のフリガナが記載されます

全員忘れずに通知の確認を!

5月26日に「戸籍法」改正し、国民には「氏名のフリガナ通知」が届きます。通知が届いたら必ずやるべきこととは?

2025.03.10
【PR】ぽっこりおなかもラクにきれいなパンツとは?

ラクなのにきれいシルエット♥

ワコールが開発したぽっこりお腹もスッキリ隠れるストレッチ抜群の「パンツ」!ただいま、返品送料が無料になる「ご試着キャンペーン」実施中♪

2025.03.13
毎日5分で英語力アップ

毎日5分で英語力アップ!

忙しい人・飽き性なひとも大丈夫!毎日5分、英語学習を習慣化させる簡単な方法をご紹介♪

2025.03.03
【PR】鼻への重量感・違和感のストレスから解放!

「ふわっ」と軽いメガネ♥

メガネがずり落ちる・鼻の頭が重いなど、メガネのプチストレスにサヨナラ!あっと驚く程つけ心地抜群のメガネをぜひお試しください

2024.12.17
子どもに残すべきはお金?不動産?どちらがお得?

子に遺すべき資産は?

「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは

2024.12.12
【PR】ブラトップでシルエット美人に!

ブラトップでシルエット美人に!

下着メーカーが本気でつくったブラトップ ♥ブラに比べ、しめつけ感の少ないブラトップはラクちんで大人気です!

2025.03.04
【PR】タイプで分かる!ライフスタイル別レンズ診断

タイプ別!ぴったりの眼鏡

「近くのものが見えづらくなった」と感じる人は眼鏡の変え時かも!ライフスタイル別におすすめの眼鏡レンズを無料で診断♪

2025.03.10
【PR】「朝まで熟睡」できない人、実はふくらはぎに問題あり?

夜中にトイレ…眠れない

就寝中、トイレに起きてしまう「夜間頻尿」。年齢を重ねるにつれて回数が増えていませんか?実は、夜間頻尿対策のカギは「ふくらはぎ」にあるのです!

2025.03.10
【PR】部分入れ歯のウソホント!?正しいケアって?

部分入れ歯のウソ・ホント!?

部分入れ歯が不安定・外れそうで怖い…そんなお悩みは「ケアの仕方」に原因が!?間違えている人が意外に多い、部分入れ歯の「正しい使い方」を専門家が紹介します!

2025.03.12
【PR】50代からの願いを叶える新しい資金調達術

50代~お金の増やし方

将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか?

2024.11.20

ハルメクが厳選した選りすぐりの商品

【限定コラボ】職人技が光る!ハルメク×マエノリのセーター誕生秘話