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2018年11月08日
素朴な疑問
トイレットペーパーがうっかり切れてしまったとき、ティッシュペーパーで代用してしまったこと、ありませんか? ちょっと待って! 紙には水に溶けやすいものと、溶けにくいものがあるんですって。大事なことなので、調べてみました。
な、なんと紙の素材が違うのだそうです。紙の原料は、木材か、再生紙から作られるパルプですね。パルプとは植物繊維のことで、主成分はセルロースです。広葉樹や針葉樹を利用した木材パルプ、古紙を再生した古紙パルプのほかにも、ケナフやタケなどの植物から作る非木材パルプ、合成繊維パルプなどがあるそうです。
トイレットペーパーや「トイレに流せる」紙ぞうきんなどは、広葉樹から得られる短繊維のパルプなどを使い、水でほぐれやすくしているんですって。一方、ティッシュペーパーやペーパータオルなどは、水に強くなくてはいけないので、針葉樹の長繊維が主な原料で、さらに薬品(湿潤紙力増強剤)を使って繊維がほぐれにくくしてあるんだそうです。
つまり、「水に溶ける」というのは、水のなかで紙がなくなってしまうのではなくて、繊維がほぐれてばらばらになるということ。だから、トイレットペーパーも大量に流すと詰まってしまうことがあるので注意しましょう。繊維のほぐれやすさは、JIS(日本工業規格)のJIS P4501 でトイレットペーパーの「ほぐれやすさ」の品質基準が規定されているので、選ぶ基準として覚えておくといいそうです。
しかし、海外では、トイレットペーパーを流してはいけない地域がたくさんあるそうです。
そもそも紙は「1キロの紙には100キロの水がいる」と言われるほど、水をたくさん使います。日本は豊富な水資源があるから紙ができますが、サウジアラビアやアフリカなどでは水がないためにトイレットペーパーが製造できない国もあるのだとか。また、下水が完備されていないためにトイレットペーパーは便器の横の容器に捨てるという国もあるそうです。(そのほうが驚くけど、日本は恵まれているのね!)
ところで、ティッシュペーパーの「ティッシュ」(tissue)は「織物」という意味だそうで、第一次世界大戦中に綿の代用品として開発されたと言われています。日本では業界団体では「ティッシュ」と表記していますが、メーカーによっては「ティシュー」と表記するところもあり、アメリカではメーカー名の「クリネックス」とか「フェイシャルティッシュ」と呼ばれているようです。その昔の日本では「鼻紙」「ちり紙」なんて言われていましたが、もはやこれらは死語かもしれません。(ワタシは油断すると言っちゃう)
ところで硬い話だけど、国では災害時のために1か月分のトイレットペーパーの備蓄を勧めています。その理由としては、こんな理由があるんですって。
1.阪神・淡路大震災において、被災者が最も困ったのは食料でも衣服でもなくトイレ不足
2.東日本大震災では、被災地だけでなく全国的にトイレットペーパー不足が発生
3.トイレットペーパーの約40%は静岡県の生産なので、東海地方で大きな地震などが起こると深刻な供給不足となる恐れ
なるほど、腐るものではないから備蓄しようっと。
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イラスト:飛田冬子