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2020年03月22日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
最近、年頃の娘が食事や運動などいろいろと気を使っているようですが、特に興味があるのは「ピラティス」なんだとか。「お母さんもやってみない?」と写真を見せられたけれど……これって「ヨガ」じゃないの?
「ヨガ」と「ピラティス」はどう違うのかしら? というわけで、早速、違いを調べてみました。
まずはヨガとピラティス、それぞれの起源について。ヨガは約4500年前の古代インドで生まれた仏教の修行法の一つなのだそう。仏教では現世を生きる苦しみから救われるための方法として、また、「悟り」へ至るまでの手段として、「瞑想」が生まれました。その瞑想のために確立された座り方やポーズがヨガなんですって。
一方、ピラティスはヨガよりも歴史が浅く、ドイツ人のジョセフ・ピラティス氏が考案したもの。そもそもの始まりはピラティス氏が自分の病弱な体を改善するためのエクササイズでしたが、第1次世界大戦を経て負傷兵が寝たまま行うことのできるリハビリに発展しました。
その後、ピラティス氏が1926年にアメリカに渡り、このリハビリ法をエクササイズとして広めたことで現在のピラティスが確立しました。
ヨガはポーズと呼吸法、瞑想で心と体を結び付け、心身が安定した状態をつくることを目的とした修行法であり、ピラティスは体に負担をかけずバランスを整え、強くしなやかな筋肉を付けることを目的としたエクササイズです。
具体的なやり方や効果にはどんな違いがあるのかしら?
ヨガには、「ハタヨガ」、「アシュタンガヨガ」、「パワーヨガ」など、さまざまな種類が存在し、種類によってポーズの難易度や運動量、やり方や効果が変わります。
「ハタヨガ」は自分の体と心に向き合い、自律神経の乱れを改善させることを重視するヨガ。初心者や運動が苦手な方でもできるポーズが多いのが特徴。自律神経を整える以外に、運動不足解消、ダイエット効果、デトックス効果なども期待できます。
「アシュタンガヨガ」は、他のヨガに比べて動きが激しく運動量も多いのが特徴です。もちろん呼吸も意識するため、有酸素運動としてダイエット効果が期待できます。リラックス効果や代謝・筋力アップ効果がある他、自律神経を整える効果もあるのだそう。
「パワーヨガ(ハリウッドヨガ)」は、インドではなくアメリカが発祥のヨガです。上記のアシュタンガヨガをベースに現代人の体形やライフスタイルに合わせて作られたもので、エクササイズとして最適なヨガであるとされています。肉体の強化や筋力アップ、ダイエット効果だけでなく、集中力をアップさせる効果も期待できます。
どのヨガにも共通するのは、腹式呼吸に合わせて一つのポーズを長くキープするのが特徴であるという点。基本的にヨガは同じポーズをキープし、心と体、呼吸に集中することで瞑想に入りやすくすることを最大の目的としています。
腹式呼吸によって副交感神経が活性化されると、自律神経が整ったり、リラックス効果を感じられたりする効果があります。また、内臓の動きを整える効果もあるようです。
一方のピラティスは、ポーズをキープするのではなく緩やかに動き続けるエクササイズ。ピラティスの目的は、呼吸と姿勢によって筋肉・骨格のゆがみを正し健康になること。
ピラティスで大切なのは、アウターマッスルと呼ばれる表面の筋肉を固めてしまわないように、インナーマッスルを安定させることです。背骨や骨盤の正しい位置を確かめ、自分の体、特にインナーマッスルから手足を動かす動きに集中し、正確に動くことが何よりも大切なんですって。筋肉・骨格のゆがみの矯正とインナーマッスルを鍛えることによって正しい姿勢を取り戻すと、けがをしにくい体になっていくそう。
ピラティスをしている間は、呼吸と姿勢を常に意識し続ける必要があります。体の動きと呼吸のリズムを合わせると、血行がよくなり緊張を取り除くことができます。
ピラティスの呼吸は「胸式ラテラル呼吸」が用いられています。胸式ラテラル呼吸とは、肩甲骨や肋骨を広げる呼吸法のこと。肋骨の後ろから横にかけて広がっていくイメージで鼻から息を吸い、吐くときは口からため息をつくように息を吐きます。お腹を引き締めたまま行うので、下腹部が鍛えられ、腸などの内臓が支えられるようになります。
ストレスの解消や心身の安定を目指す人にとってはヨガがおすすめ。一方、姿勢の矯正や体を鍛えることを目的にしている人はピラティスがおすすめのようですが、ヨガでも体幹を安定させ、きれいな姿勢をつくることはできますし、ピラティスでもリラックス効果が得られるそう。できれば、どちらも実際に体験してみて、自分に向いている方を選ぶのがいいようです。
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参照:MELOS
イラスト:飛田冬子