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2020年09月29日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
おうち時間が長くなって一番変わったことは、毎日だしを取るようになったことです。最近は粉末やパックのだしが充実しているので、手軽でいいなと思って使っていましたが、久しぶりに昆布やかつお節でだしを取ったところ、あまりの香りとうま味の強さに思わずうっとり……。
だしを取った後のかつお節は、刻んで佃煮を作ったり、ふりかけにしてごはんに載せたり。特にかつお節の佃煮は娘や息子も大好きなようで、「おかかのおにぎり、また作ってよ」とリクエストされることが増えてきました。
ところで、子どもたちに「おかか」「おかか」と連呼されて気付いたのですが、「おかか」ってなんだか不思議な響きですよね。いったいどこから来た呼び方なのかしら。急に気になってきたので、かつお節について調べてみたいと思います。
そもそもかつお節は、カツオの身を加熱した後、乾燥させて燻製にした加工食品。太平洋沿岸で豊富に取れるカツオは、古くから煮たり焼いたりして食べたり、煮詰めて調味料として使われていたそうです。
室町時代になると、干したカツオをいぶして乾燥させる「焙乾(ばいかん)」という加工法が生まれ、カチカチの塊になったかつお節を細かく削るという、今と同じ使われ方が確立しました。常温で長期保存できる上にうま味が強く、栄養価も高いかつお節は、日本国内はもちろん海外にも輸出されたほど愛用者が多かったんですって。
ちなみに、かつお節の中でもいぶして乾燥させた状態を「荒節」、荒節の表面にカビを付けて熟成させたものを「枯れ節」、天日干しとカビ付けを繰り返して発酵熟成させたものを「本枯れ節」といいます。
またかつお節を削ったものは「削り節」と呼ばれています。削り節には、0.06mm程度に薄く削った花びらのようなもの(花かつお)と、厚さ1mm程度に削った「厚削り」があります。厚削りは、だし取り用としての使用が主です。ワタシたちがかつお節と聞いて連想するのは花かつおであることが多いですね。
和食に欠かせないかつお節が、いつから「おかか」と呼ばれるようになったのでしょう? 調べてみると、室町時代には削る前のかつお節そのものを「かか」と呼んでいました。宮中に仕える女官たちが、丁寧な表現として「お」を付けて「おかか」と呼び始めたというのが始まりです。
また、当時はかつお節を端からひっかくように削るとよいといわれていたことから、かつお節を「お掻き端(おかきは)」という別称で呼んでいたとか。そこから転じて「おかか」になったという説もあるそうです。
それがいつしか、かつお節を削った花かつおや削り節、またはそれらを調味料で味付けしたものを「おかか」というようになったそう。ワタシは味付けしたものだけを「おかか」と呼ぶのだと思っていたわ!
要するに、かつお節と「おかか」は同じものということ。でも確かにかつお節なんて堅苦しい言い方よりも、「おかか」と呼んだ方が親しみを感じるわね。室町の女官さん、ナイスネーミング。結論が出たところでお腹がすいてきたので、早速「おかか」でおにぎりを作ろうかな♪
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参照:にんべん
イラスト:飛田冬子