素朴な疑問「あした」と「あす」と「みょうにち」は意味が違う?

公開日:2019/10/22 更新日:2020/08/27

「あした」と「あす」と「みょうにち」は意味が違う?

 

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

この間、テレビで海外の方が「日本語は難しい。漢字にもいろんな読み方があるし!」と言っているのを見ました。確かに、ひとつの漢字なのに複数の読み方があると戸惑ってしまうかも。

 

よく考えてみると「明日」という単語も「あした」「あす」「みょうにち」と、3つも読み方がありますよね。もしかして、それぞれに違う意味があるんでしょうか?  この機会にしっかり調べてみました!

 

はじめに「明日」という単語は、「今日の次の日」を指す言葉だとされています。ここまではイメージ通りですね。ところが「あした」という読み方には、本来違う意味があったんです。

 

古来「あした」とは「朝」を意味する単語でした。「あした」と「夕べ」は「朝」と「夕方」で対をなす言葉だったとか。それが徐々に「次の日の朝」という意味でも使われるようになり、翌日全体を指す言葉として定着していったそうです。

 

さらに話し言葉と書き言葉としての分類があり、「あした」は話し言葉、「あす」「みょうにち」は主に書き言葉として用いられるとか。そして「あす」の丁寧語が「みょうにち」になるそうです。確かに話し言葉で「みょうにち」って使うことは少ないですよね。この場合は「みょうにち」と「昨日(さくじつ)」が対になります。

 

ちなみに、漢字の使い方の基準を定めた「常用漢字表」では、「明日」は「あす」と読むように定められているそうです。常用漢字表はあくまで漢字の読み方を決めたものなので、書き言葉としての読み方が優先されるということのようです。

 

「明日」という簡単な言葉ひとつにも、いろいろな背景があるものですね。「このように読んでほしい!」という時はひらがなで表記したほうが確実なのかも。

 

 

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参照:漢字文化資料館

   コトバンク

 

なにげなく使っている言葉の背景って、興味深いですね!
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イラスト:飛田冬子

 


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