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2019年09月19日
素朴な疑問
先日家族で夕食を食べていた時のこと。
テレビで「ノドグロ」の美味しそうな煮つけが紹介されて、ワタシが思わず「いいわね~」なんて呟くと、息子が「ノドグロって深海魚なんだよね」とぽつり。すると娘が「深海魚だったら私メンダコが好き!」と言い始め、お父さんは「ボタンエビが食べたいなあ。あれも深海生物だろう?」なんて語り始める始末。あっという間に食卓で深海魚トークが始まってしまいました。私だけ置いてけぼり……。
そういえば、2012年に生きたダイオウイカが撮影されたというニュースもありましたよね。あんなに大きなイカが住んでいる深海は、とってもミステリアスな世界ですね。
だけど、深海って太陽の光も届かないし、水圧も高くて、なんだか息苦しそうで。エサになるようなものもあんまりなさそうだし、深海魚ってどうやって生活しているんでしょうか。
調べてみると、深海魚は他の魚と違って水圧に対応する体の作りをしていることがわかりました。「毎日新聞」の記事によれば、深海魚の体の中の圧力は、深海で外から受ける圧力と同じになっているんだそう。普通の魚は浮袋に空気を入れ、その量を調節することで泳いでいるのですが、深海魚の浮袋はシーラカンスのように油で満たされていたり、アンコウのようにそもそも浮袋を持っていなかったりするんですって! 他には、強い水圧から体を守るために自分を甲羅で覆ってしまった生物も。ダイオウグソクムシなどが代表例とされているみたいです。
深海魚の体の中の圧力は、ワタシたちが住んでいる地上の気圧に比べるとかなり高い(水深500mで地上の50倍!)んです。だから浮袋がある深海魚は、釣り上げられると目玉や内臓が飛び出てしまうこともあるんですって! 言われてみれば、テレビで観る水揚げされた深海魚って目玉が飛び出ていてとってもグロテスク……。だけどあの姿は、深海魚本来の姿ではなかったんです。
深海は餌がないんじゃない? というワタシの想像も的外れでした。東京大学大気海洋研究所のホームページによれば、海洋性、つまり海に住んでいる動物プランクトンは海面から超深海まで、とにかく海のあらゆる場所に生息しているんだそう。つまり、大きな深海魚が小さな深海魚を食べ、小さな深海魚がさらに小さなプランクトンを食べる生態系が深海でも出来上がっているということなんですね!
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参照:毎日新聞
イラスト:飛田冬子