素朴な疑問新元号「令和」に込められた思いとは?

公開日:2019/05/01

新元号「令和」に込められた思いとは?

 

今日から元号が「令和」になりました! 昭和に生まれて平成を生きて、気がつけば3つ目の年号を迎えるワタシです。4月1日に行われた新元号の発表後、産経新聞とFNNの合同世論調査(4月6、7日)によると、87%が新元号を「良いと思う」と回答したそうです。毎日新聞の全国世論調査(4月13、14日)でも、新元号に「好感を持っている」と答えた人は65%に達したそうです。

 

思い起こせば、昭和から平成への元号改定は、昭和天皇の体調悪化から崩御という自粛ムードの中でした。一方、今回の元号改定はあくまでも退位によるものですから、なんだかおめでたいムードが漂っているように感じるのはワタシだけでしょうか? 

 

たしか、平成という元号に込められた思いは、「日本という国はもちろん、海外も平和な時代に成(な)るように」だったはず。そこで今回は、令和という元号に込められた思いを調べてみました。

 

万葉集の第5巻には、32人が梅という共通のお題で和歌を詠む「梅花の歌」という章があります。この序文として書かれた大伴旅人(おおとものたびと/大宰府の長官)の漢文が、令和のもとになったそうです。序文の中から、「令」と「和」に関係ありそうな部分だけを下記に抜粋しました。

 

書き下し文

時に、初春の令月にして、氣淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、 蘭は珮後(はいご)の香を薫す。

 

現代語

季節は、初春のよい月で、大気もよく風も穏やかになり、梅の花は鏡の前(に座る美女たちが化粧に使う)白い粉のように(白く)開き、蘭は(身にまとう)装飾品の香りのように薫っている。

 

令和は、初春の令月の「令」、風和ぎの「和」という2つの漢字を組み合わせたということです。新元号の意味は、複数の有識者と内閣総理大臣、衆参両院の正副議長、そして全閣僚との協議を経た上で決定されました。

 

安倍首相によると、万葉集は農民から貴族まで、さまざまな立場の人々が歌を詠んだ国書です。その万葉集を典拠としたことも踏まえて、「厳しい寒さの後に、春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたい」という願いを込めたのだそうです。

 

ちなみに、「令は命令の令だ!」という海外マスメディアの報道が気になったので調べてみると、「令」は当時「良い」という意味で使われた漢字とされています。もっと調べてみると、「令」は「靈」の借字(代用として使われるようになった漢字)なので、「令」と命令をつなげる説には無理があるようです。

 

「令和」が平和で穏やかな時代になることを祈りつつ、1日1日大事に生きていきたいですね!

 

 

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参照:プレジデントオンライン

   関西電力

   NHK政治マガジン

 

そのうち令和生まれの孫に会えるかも
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イラスト:飛田冬子

 


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