素朴な疑問コーヒー好きは癌(がん)にかかりにくいって本当?

公開日:2019/03/06

コーヒー好きは癌(がん)にかかりにくいって本当?

 

コーヒーが好きな人は多いと思います。起きて1杯、食後に1杯、仕事中に1杯、リフレッシュに1杯。集中したいときにも、ホッとしたいときも、コーヒーはいつでもそばにいてくれる頼もしいパートナーですよね。

 

ところでコーヒーって身体にいいのかしら? あるときは「がんになりにくい」と聞いて喜んでいたけれど、別のテレビ番組では「発がん物質が含まれている」と警告されていたし、いったいどの情報を信じればいいの??

 

気になるので、調べてみました。さすが世界中で愛されている飲み物だけに、コーヒーの健康効果についてはさまざまな研究が進んでいるようです。なかでも注目されているのが、がん研究の権威、国立がん研究センターが発表した研究結果です。

 

国立がん研究センターでは国内数か所の一般住民を対象に、1990年から定期的に追跡データを取って変化を見るという長期調査を行なっているそうですが、9万人の男女の調査データを分析したところ「コーヒーを毎日飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて肝がんになる確率が低い」ということがわかったそうです。

 

しかも、コーヒーをたくさん飲むほど肝がんになるリスクは減り、1日5杯以上飲む人にいたってはがん発生率が飲まない人の1/4になるというのだから驚き!

 

また愛知県がんセンター研究所の調査では、「コーヒーを1日3杯以上飲む人はまったく飲まない人より大腸がんになる確率が半減する」という結果も。ほかにも男性の食道がん、女性の胃がんや子宮体がんのリスクが減るという結果も出ているそうです。

 

「コーヒー好きはがんにかかりにくい」というのは本当のことだったのね。2型糖尿病や心臓病などの発症リスクを下げることもわかっているそうだし、コーヒーっていいことだらけじゃない! 

 

なんて両手を上げて喜ぶのはちょっと待って。じつは、「コーヒーをよく飲む人は膀胱がんや肺がんになるリスクが高まる」という研究結果もあるんだとか。また、2018年にアメリカ・カリフォルニア州の裁判所で「コーヒー商品には発がん性を警告するラベルを貼ること」という判決が下され、世界中のコーヒー業界に衝撃を与えています。

 

コーヒー豆を焙煎するときに「アクリルアミド」という発がん性物質が発生するから、というのがその理由。ただし、アクリルアミドの発がん性は動物実験によるもので、人に発がん性があるかはまだわかっていないそうです(脅かさないでよ~!)

 

コーヒーにはさまざまな成分が含まれていて、多くの成分は身体にいい働きをするもの。1日3〜4杯を飲む人は、飲まない人より死亡リスクが24%下がると医療機関も認めていることだし、なによりコーヒーは嗜好品。おいしく飲むのが一番よね!

 

コーヒーの魅力もたっぷりわかったことだし、さっそくコーヒーブレイクにしようっと♪

 

 

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参照:国立がん研究センター コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について

   国立がん研究センター コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について

   日本コーヒー協会

   糖尿病ネットワーク

 

身体にいい嗜好品って珍しいかも
身体にいい嗜好品って珍しいかも

 

イラスト:飛田冬子

 


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