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2022年06月14日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
車好きな息子が「うちの車もそろそろ新しくすればいいのに……」とポツリ。確かにうちの車は年季が入っているけれど、今は半導体不足で納車が遅いって噂を聞いたわ。
そこでふと「半導体って何かしら?なぜ不足しているの?」という疑問が……。このまま半導体不足が続くとどうなってしまうのかしら?気になったので、調べてみました!
物質には電気を通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」が存在しますが、半導体はその中間の性質を持っていて、シリコンなどの物質や材料のことを指します。
温度が低温のときは絶縁体に、温度が上昇するにつれて導体に変化することや、不純物を含むか含まないかによって電気の通り方が変わってくるという性質から、電気制御に用いられていて、スマートフォンや家電、自動車、社会インフラなどあらゆるシーンで活用されています。
例えば、エアコンの温度調節や炊飯器の火力調節など、ワタシたちの暮らしに身近なものも半導体のおかげです。
それでは、半導体が足りないといわれているのはどんな理由があるのかしら?
2020年の秋以降に世界的な半導体不足に見舞われている理由は、以下のようなさまざまな要因が複雑に絡み合っているのです。
当初問題とされていたのは、新型コロナウイルスの感染拡大が影響して、テレワークや巣ごもりが増えたことによって、PC、家電の半導体が大きく不足したこと。個人も企業もDX化を進めたことで、半導体不足が大きく取り上げられました。
そこに加えて、コロナ禍の前からアメリカが中国のファウンドリ企業(半導体を生産している会社)に禁輸制裁を行っていたことで、半導体不足はより顕著に。
半導体不足が問題になってから、半導体メーカーは家電やPCといった小さい半導体の生産ラインを増やして、自動車などに使う大きい半導体の生産ラインを減らしていたのに、コロナ禍で(公共交通機関を使わずにマイカーを使うといった需要の増加もあり)自動車市場が回復したことで、需要と供給のバランスも崩れだしてしまったとも。
そういった中で、ウクライナ危機による影響もこれから半導体不足に拍車をかけると危惧されています。
半導体の製造に使用されるガスは、ロシアやウクライナから供給されていることから、ロシアによる侵攻前に在庫の確保を行っていたものの、ロシアの軍事侵攻が長期化することによってサプライチェーン(製品が手元に届くまでの一連の流れ)への影響が懸念されています。
半導体はほとんどの電子機器に搭載されているので、なくなってしまったらスマートフォンやPC、テレビ、冷蔵庫といったあらゆる家電を使用できなくなってしまうのです。
個人で考えてもこれだけの影響があるけれど、社会的にもワタシたちが生活する中で電子機器は欠かせないものになっているから、AIやメタバースなんて言葉もよく聞くようになってきたし、半導体がなくなることなんて考えられないわよね……。
しかし、2022年の夏頃から多くの半導体製造メーカーが生産ラインを増やすことを表明していて、今後半導体不足は解消へ向かう見通しだけれど、2024年には反対に半導体の供給過剰が懸念されていて「2024年問題」とも言われているそうです。
半導体がなくなったらワタシたちの生活は大きく変わってしまうから、今後半導体不足がどうなっていくのか、しっかり把握しておく必要があるわね!
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イラスト:飛田冬子