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2022年02月21日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
北京オリンピックが始まりましたが、みなさんはどの種目に注目していますか? ワタシはなんといっても花形、フィギュアスケートでした!
荒川静香さんが2006年のトリノオリンピックで優雅なイナバウアーで金メダルを獲って以来、欠かさず観戦しています。ところでイナバウアーって「大きく背中を反らせて滑る技」だと思っていたんですが、どうも違うらしいと最近テレビで聞きました。そこで今日はイナバウアーについて調べてみようと思います。
イナバウアーとは足を前後に開き、前足のヒザを曲げた状態で両足のつま先を180度開いて滑るフィギュアスケートの技のこと。初めて演じたのが1950年代に活躍した旧西ドイツの選手、イナ・バウアーさんだったことから、この名前が付けられました。
荒川静香さんのイナバウアーは、背中を大きく反らして滑るのが特徴ですが、実はイナバウアーという技はあくまで足の技であって、体を反らす技は「レイバック」という別の技なんだとか。荒川静香さんが披露したのは正しくは「レイバック・イナバウアー」というんだそうです。
フィギュアスケートには大きく分けてジャンプ、スピン、ステップという3つの技があります。すべての選手にはジャンプ6回、スピン3回などのように、演技時間の中に必ず盛り込む技の種類や回転数が決まっていて、技を成功させると基礎点がつき、失敗すると減点されるポイント制です。
さらに技の出来栄えや振付、要素のつなぎ、音楽に合わせた感情表現などのパフォーマンス力で演技点が加算され、トータルの合計ポイントで勝敗が決まる仕組みになっています。
イナバウアーは、このうち「要素のつなぎ」にあたる技で、ジャンプの前後など技と技の間をつなぐための小技です。複雑なステップを入れたり、上半身を大きく動かすなど小技を効かせることで、演技の流れを滑らかにし、華やかさを生み出すために盛り込まれます。
フィギュアスケートで得点が高いのはジャンプなどの大技。つなぎの技には得点がつかず、演技点に加算される程度のため、オリンピックなどの競技大会ではほとんど注目されません。実は荒川静香さん自身も、初めはオリンピックでイナバウアーを入れる予定はなかったそうです。
ジャンプで得点を稼ぐために「直前は助走で息を整えたい」と思っていた荒川さんに、当時のモロゾフコーチが「静香の特徴を最大限に発揮するために盛り込んだ」というのが、3秒間のイナバウアー。
とかくジャンプの高さやスピードなどの派手さに目を奪われがちなフィギュアスケートで、体の柔らかさを生かして大きく背中を反った荒川さんの優雅なイナバウアーは、フィギュアの芸術性を再認識させ、世界中の注目を浴びました。
ジャンプやスピンはもちろん、つなぎの技にも注目すると、選手の個性が見えて楽しめそうですね!
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イラスト:飛田冬子