- ハルメク365トップ
- 素朴な疑問
- ミノムシの「蓑」は何でできているの?
素朴な疑問ミノムシの「蓑」は何でできているの?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
冬、公園や近所の庭木の枝にぶら下がっているミノムシ。小さい頃は、葉っぱと間違えていました。最近、めっきり見かけることがなくなったのですが、どうしたのかしら? 気になるので調べてみます!
ミノムシの蓑は何でできている?
ミノムシは、「ミノガ」と呼ばれる蛾の幼虫です。日本には約40種類のミノガが生息していますが、ミノムシとして多く見かけるのは、「オオミノガ」と「チャミノガ」です。わらで作った雨具の「蓑(ミノ)」に似ているため「ミノムシ」と呼ばれるようになりました。
幼虫は、口から細かい糸を出し、枯葉や枝をからめてミノを作ります。幾重にも糸を絡めた丈夫なミノを枝にしっかりくくりつけ、寒さや雨雪、天敵から身を守る頑丈なシェルターとなっています。ちなみに、枝にぶら下がって目立つミノムシはオオミノガで、4~5cmほどの大きさがあります。
ミノムシの生態
ミノムシの寿命は約1年。初夏にメスのミノの中で生まれた幼虫は、風に乗って飛んでいき、木の枝や葉の上で最初のミノをつくります。ミノから上半身を出して移動しながら葉っぱを食べて大きくなり、成長にあわせてミノを大きくしていきます。
10月頃には、えさを食べるのをやめ、ミノを補強して越冬準備。冬は枝にぶら下がってミノで冬眠します。初夏には成虫となり、オスは蛾として飛び立ちますが、なんとメスはミノに入ったまま。交尾をしたメスはミノの中で卵を生みます。
蛾の成虫は、口が退化してエサを食べることができないため、幼虫のときにとった栄養で一生を終えます。
ミノムシは絶滅危惧種
知れば知るほど不思議な生態のミノムシですが、最近は見かけなることが少なくなっています。
それは、1990年代に中国大陸から入ってきたオオミノガの天敵の寄生ハエ(ヤドリバエ)が原因です。ヤドリバエは卵を葉に産み落とします。その葉を食べたミノムシの体内でオオミノガを栄養にして成長し、成虫になってミノから出てきます。
ミノムシは、このハエから身を守ることができないため、数が減り続けています。数県では、ミノムシは絶滅危惧種に指定されています。
ミノムシは、清少納言や松尾芭蕉、正岡子規などにも愛でられ、作品に登場しています。当たり前のように目にしていた冬の風物詩のミノムシが見られなくなっているのは寂しいですね。
■人気記事はこちら!
- 2022年の干支で注目!「トラ」の生態は?
- 猫のサバトラとキジトラの違いは?
- 水族館の水槽はどうやって掃除するの?
- 女王アリの寿命は10年以上!その不思議な生態とは?
- セミは何種類くらいある?なぜ大音量で鳴くの?
- 知ってるようで実は知らない?素朴な疑問ランキング ベスト100
参照:富山市科学博物館
イラスト:飛田冬子
- いいね 4
- びっくり 0
- 役に立つ 2
- 泣ける 0
\ この記事をみんなに伝えよう /
-
巻き爪を予防する靴選び
健康的な足を守るために「靴選び」はとても重要。巻き爪や足トラブルを防ぐ靴の選び方と履き方をシューフィッターに聞きました。 -
「朝の尿モレ」これで解決
どっと押し寄せる朝の尿意。そんなやっかいな「朝の尿モレ」に特化した吸水パッドをハルトモさんがお試し!はたして効果は? -
薬局の待ち時間を解消
薬局でのキツい待ち時間。仕方ないとあきらめていませんか?アイン薬局のアプリを使えば、実は待ち時間問題は解消できるんです! -
突然の出費はこれで解決!
住宅ローンや子の教育費などお金がかかる50~60代。一方で親は高齢となり、その金銭面の援助も不安。解決策を探ります。 -
老化を早める「体の酸化」
体の酸化度(サビ度)をチェック!「老けやすい生活」を送っていませんか? -
1回10分~の健康習慣♪
一流講師のレッスン100以上!本会員は無料で受け放題!日替わり「まいにちレッスン」の詳細はこちら★