素朴な疑問「すき焼き」は関西と関東で違う?

公開日:2021/11/19

 

「すき焼き」は関西と関東で違う?
「すき焼き」は関西と関東で違う?

 

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

先日友人と食事をすることになり、せっかく外食するならと、東京に本店がある老舗すき焼き店を予約。すき焼き自体はとてもおいしかったのですが、関西出身の友人が「私の知っているすき焼きと違った」とひとこと。醤油文化とだし文化のように、すき焼きも東と西では味付けが違うの? 気になるのでさっそく調べてみました!

 

「すき焼き」の関西と関東の違い

「すき焼き」の関西と関東の違い

「すき焼き」は肉をメインに豆腐や野菜などを一緒に入れて溶き卵につけて食べる日本ならではの料理ですよね。

 

ただし、すき焼きは関西と関西では少々異なります。最大の違いは、調理方法です。

 

関東のすき焼きは、だし汁に、醤油・みりん・お酒・砂糖などを混ぜて「割り下」を作ってから、肉などの食材を入れて調理する煮込み料理(牛肉を炒めてから煮込む場合もある)。

 

一方、関西のすき焼きは、まず鍋に牛脂を引いて牛肉を焼いて砂糖と醤油、お酒などを入れて味付けをしてから、他の食材を加えて炒ります。

 

関東のすき焼きは、明治維新の頃に割り下を使って牛肉を炒めて煮る「牛鍋」が始まりだと言われています。当時の牛肉は、そのまま食べるにはにおいがきつかったため、ネギや味噌などと一緒に煮込んで食べられていたようです。

 

同時期に関西でも、牛肉をメインにした料理が誕生していて、当時から、現代の関西のすき焼きに近い調理方法で食べられていたようです。

 

同じ「すき焼き」とはいえ、関東と関西で作り方が違うのは、もともと違う料理だったと思えば納得ね!

 

関東の「すき焼き」の作り方

 

関東のすき焼きは、しょうゆとみりん、砂糖、だしなどで作った割り下を使うのが最大の特徴です。

材料

  • 酒……100cc
  • みりん……100cc
  • 醤油……100cc
  • 砂糖……30g
  • 牛肉、ネギ、野菜など好みの食材……適量
  • 卵……適量

 

作り方

  1. 酒、みりんを鍋に入れて煮たてる。
  2. 煮立ったら火を止めて、醤油、砂糖を加えれば割り下の完成。お好みでだしを加えてもOK。
  3. 温めた鍋に牛脂を入れ、牛肉を鍋に広げて焼く。
  4. ネギを入れ、2の割り下を入れて煮る。
  5. 好みの具材を入れて、煮立ったら完成、溶き卵に浸していただく。

 

関西の「すき焼き」の作り方

 

関西風は割り下を使わず、野菜の水分で調理を進めるので関東のすき焼きよりも味が濃厚なのが特徴です。

 

材料

  • 牛脂……適量
  • 砂糖……適量
  • 醤油……適量
  • 酒……適量
  • 牛肉、ネギ、野菜などの好みの食材……適量
  • 卵……適量

 

作り方

  1. 温めた鍋に牛脂を引き、牛肉を広げて焼く。
  2. 8割ほど焼けたら、肉の表面が隠れるほど砂糖を入れる。
  3. 醤油とお酒を入れ、野菜を入れます。野菜は水分の多いものから順番に投入。
  4. 煮立ったら溶き卵に浸して食べる。

 

だしをきかせて煮る関東風と、濃いめの甘辛味で肉本来の味を楽しむ関西風。同じすき焼きでも、こんなに違うのね! これは本場で食べ比べてみたくなったわ。

 

 

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参照:日本文化いろは事典

   株式会社 日山

   香水亭

 

坂本九さんの『上を向いて歩こう』を思い出しました。
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イラスト:飛田冬子

 


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